【美容ライターが解説】デスクワークによる「足のむくみ」対策・マッサージ方法
ブーツが入らない!?スッキリ解消したい、足のむくみ

秋から冬にかけて、ブーツを愛用している女性も多いはず。そこで気になるのが「足のむくみ」。
「夕方になるにつれてブーツがきつくなる」「足がむくんでブーツを脱ぐのが大変、脱いだらもう履けない」「ブーツの跡がくっきり残ってしまう」などなど……。むくみが気になる人なら、一度は「むくみ 原因」と検索したことがあるのではないだろうか?
しかも今年はリモートワークで座りっぱなしの姿勢を長く続けたり、逆に立ち仕事を休むことができなかったり……と、例年より足がむくみやすくなっている人も多いはず。
そこで、そんな足のむくみにお悩みの人に向けて、足のむくみ解消効果が期待できる対策を、美容ライターでヨガインストラクターのayaさんに教えてもらった。
そもそも「むくみ」とは?何が原因で起こるの?
むくみとは「余計な水分や老廃物が体内に溜まっている状態」というのが一般的な解説だ。
身体に余計な水分が溜まる理由や原因については、「運動不足または筋肉不足」「水分不足」「冷え」といわれており、足のむくみに悩んでいる人は、これらの原因が一つ以上当てはまっているはず。
「そんなことない!運動もしているし、水分だってとっているし、冷え対策だってしている」という人もいるかもしれない。
でも本当に十分な対策できているか今一度見直してほしい。
この記事では特に足がむくみやすい「デスクワーク」と「立ち仕事」にフォーカスし、「運動不足または筋肉不足」「水分不足」「冷え」の対策以外に「むくみ予防や解消」のために取り入れてほしいことを紹介する。

デスクワークの足のむくみ対策
足のむくみ解消が期待できる対策①:1時間以上の座りっぱなしをやめる
近年、「1時間以上座りっぱなしでいることは、死亡リスクを高める」と言われるほど、座りっぱなしは体にとって悪影響とされている。
それは、人体の約70%を占める下半身が動かないことで代謝機能が低下するから。普段デスクワークをすることが多い人は、1時間座ったら5〜10分、立った状態にすることを心がけよう。
1時間座ったら10分立った状態でストレッチをしたり、屈伸をしたり、ちょっと歩いたりするだけでも、ふくらはぎのポンプ機能が使用されることでむくみは解消されやすい。トイレで足首を回すのも良いだろう。

足のむくみ解消が期待できる対策②:座っている時はなるべく浅く腰掛ける
そうは言っても、忙しい時期やデスクワークに集中したいときなど、立ち上がって休憩するのが難しい場合もあるだろう。そんな時は、座る時の姿勢を工夫してみよう。
むくみ対策としては、座る時にはなるべく浅く腰掛けるのがおすすめ。太ももの後ろを椅子の座面で押しつぶさないようするためだ。太ももの後ろが上半身の重さと椅子の座面で圧迫されるほど下半身の血行やリンパの流れは阻害されるため、浅く腰掛けて太もも後ろを半分ほど浮かせておくほどむくみにくくなる。
この状態でも足裏が安定して床につかない場合は、足元に小さい台のようなものをセットし、座った時に膝が足の付け根と同じか、やや高い位置に来るようにしてみよう。ひざ裏のリンパから鼠蹊部に向かうリンパの流れをサポートし、足がむくみにくくなる。またひざ下がまっすぐ伸びて足裏がしっかり床につくほうが座面でも骨盤が安定し、正しい姿勢で座るのが楽になるので試してほしい。
ちなみに正しい姿勢とは、背骨が伸びた状態が楽に保てる姿勢のことである。椅子に深く座ると猫背になりやすいし、太ももも圧迫されて血流が悪くなるので注意しよう。

足のむくみ解消が期待できる対策③:座っている時は正しい姿勢で
さらに、座っている時こそ上半身を上に持ち上げる正しい姿勢をとってほしい。
まず、座った状態で猫背(正しくない姿勢)になってみよう。それが上半身の重さがどっしり脚の付け根や下腹部に乗った状態だ。
次に、同じく座ったまま背骨を引き上げ、おへそが横長から縦長になったようにイメージしてほしい。さらにそのまま肩をリラックスして下げることで胸の真ん中が開く感じだ。この状態から猫背に戻ると、正しい姿勢の方は上半身の重さを上半身で支え、猫背の方は上半身の重さを全て下半身に乗せているという違いがわかるはずだ。
ただでさえ運動不足の下半身に上半身の重さを乗せたら、下半身はどんどんむくみ、肥大化してしまう。上半身の重さを上半身で支えるのは慣れるまできついかもしれないが、これが筋トレにもなり、呼吸の質の改善にもなり、リンパの流れの促進にもなる。良いことばかりなので続けてほしい。

立ち仕事の足のむくみ対策
足のむくみ解消が期待できる対策①:ストッキングの下に5本指ソックスを履く
立ち仕事の人に気をつけてほしいのが、ストッキングや靴下が足汗で湿ったままになっていないかということだ。
足汗で湿った状態のストッキングや靴下を履いていることで、ムレる、臭うというだけでなく、冷えることによって血流が悪くなり足がむくみやすくなる。対策として、ストッキングの下に専用の5本指カバーを着用すると、足をサラサラに保つことができるのでおすすめしたい。
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¥1,500/砂山靴下
ストッキングではなく、靴下を履く人も5本指ソックスがおすすめ。足指1本1本がまっすぐ伸びて地面にしっかり着地することで、足裏のアーチ(土踏まず)がしっかり働き、体を引き上げた正しい姿勢で立つことができる。
いわゆる下半身太り、O脚、足のむくみ、太ももの前張り、横張り、膝痛などの下半身の悩みの多くは、足指が機能しておらず、土踏まずが落ちていることに原因があることが多い。これらにお悩みの人にもおすすめだ。
足のむくみ解消が期待できる対策②:膝の裏を伸ばしすぎない
また、立っている姿勢の時に膝裏を伸ばし過ぎていないかも確認してほしい。反り膝、反張膝といわれる状態だ。この状態ではリンパの流れが阻害され、ふくらはぎがむくみ、どんどん太くなる。人から見たらわからないくらいで良いので、軽く膝を緩めておくと、ちょっとした動きでもリンパの流れが促進される。

足のむくみ解消が期待できる対策③:靴の中で「土踏まず」がしっかり存在している状態をキープ
どんな靴の時も、立ち仕事をしている時に靴のなかで土踏まずがしっかり存在していることを意識してみよう。
土踏まずは、床の上に立った時に、横からペンが1本入るくらい上に上がっている状態が望ましい。
立っている時も、立ちながら動いている時も、この「正しい状態の土踏まず」が靴の中で存在し続けるように意識することが、足の指の力や足裏の力をフルに活用し、リンパや血液の流れを促進させるだけでなく、正しい姿勢を維持して足に余計な負荷をかけないコツだ。

小さいことからコツコツと!工夫を積み重ねて足のむくみを解消しよう
「座りっぱなしだから」「立ちっぱなしだから」と諦めがちな「足のむくみ」であるが、きちんと対策をすれば「むくみにくい足」は必ず手に入れることができる。また、むくみにくい足が手に入ると、美脚と疲れにくい体まで手に入る。
スッキリ美脚を目指したい人は、ここで紹介したことをコツコツ実践してみよう。

イラスト=桑原理早
※記事内で紹介する対処は効果があると保証するものではありません。
※状況に応じて医師の診断を受けてください。