一人暮らしの食費の節約術!食費事情とコストを抑えるコツ
一人暮らしの食費はどれくらいかかる?食事事情や食費の節約術
一人暮らしをしていると、食費が思った以上にかかると感じることが多いのではないだろうか。特に近年は、物価上昇により、以前よりも食費のやりくりが難しくなっている。
外食を控えて自炊を増やすことで、節約につなげることも可能だが、忙しい日々の中で毎食自炊するのは簡単ではない。また、スーパーやコンビニでの価格変動も大きく、どう工夫すればいいのか悩むこともあるはず。
そこで今回は、最新の統計データをもとに、一人暮らしの食費の平均を紹介。さらに、自炊を取り入れた食費の具体的な節約術も紹介するので、ぜひ参考にしてほしい。
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一人暮らしの男性・女性と大学生の食費平均を比較

総務省統計局では、毎年「家計調査」を実施しており、食費の傾向を知るのに役立つデータを公表している。ここでは「2024年10月~12月期」のデータをもとに、一人暮らしの食費事情を紹介する。
また、日本学生支援機構による調査データから、一人暮らしをしている大学生の食費の傾向についても併せて取り上げる。
【男性】一人暮らしの食費平均は月額48,993円
年齢層 | 食費の平均値 |
---|---|
全年齢平均値 | 48,993円 |
34歳以下 | 44,742円 |
35歳~59歳 | 51,487円 |
60歳以上 | 49,617円 |
65歳以上 | 48,759円 |
一人暮らしの男性の食費は、平均すると約49,000円。過去のデータを見ても、4万円から5万円の範囲を推移しており、食費を大きく削るのは簡単ではないことが分かる。
特に、仕事の忙しさから外食やコンビニ利用が増えやすく、結果として食費がかさみやすい傾向にある。節約を意識するなら、外食を減らす、コスパの良い食材を活用するなど、無理のない範囲で工夫することが大切だ。
【女性】一人暮らしの食費平均は月額43,937円
年齢層 | 食費の平均値 |
---|---|
全年齢平均値 | 43,937円 |
34歳以下 | 42,242円 |
35歳~59歳 | 38,243円 |
60歳以上 | 46,155円 |
65歳以上 | 46,045円 |
一人暮らしの女性の食費の平均は約44,000円。男性より5,000円ほど低い傾向にあるものの、物価上昇の影響を受けていることに変わりはない。
過去には3万円台で抑えられていた時期もあったが、最近では食材や外食費の値上がりにより、節約しながらのやりくりが必要になってきている。男性と同じく、仕事が忙しいと外食やコンビニ利用が増えやすく、食費がかさみやすい傾向があるので、自炊とのバランスをどう取るかがポイントになりそうだ。
※「家計調査」の食費はすべて税込み表記
【大学生】一人暮らしの食費平均は月額21,867円
日本学生支援機構が、2022年に実施した「学生生活調査」によると、一人暮らしの大学生(昼間)における年間の食費の平均値は262,400円となっている。
年 | 食費の平均値 |
---|---|
2022年 | 262,400円(月額 21,867円) |
2020年 | 273,400円(月額 22,783円) |
2018年 | 284,600円(月額 23,717円) |
2022年のデータではあるものの、前段で紹介した一般的な男女の食費が、月額で約40,000円から50,000円程度だったのに対し、大学生はその半分の、月額20,000円程度で食費をやりくりしていることがわかる。
外食やコンビニの利用が増えると食費が膨らむため、節約を意識するなら、無理のない範囲で自炊を中心に、コスパの良い食材を活用することが大切だ。
一人暮らしの食費の目安は? 1ヵ月や1日の食費目安も紹介

ここからは、一人暮らしの食費の目安について、1ヵ月や1日あたりの金額を紹介していく。
一般的に、一人暮らしの食費は手取り収入の約15%が目安とされている。これはエンゲル係数と呼ばれる指標が関係している。
エンゲル係数は「食費 ÷ 消費支出 ×100」で計算され、数値が高いほど生活水準が低いとされる。理想的なエンゲル係数は15~20%といわれているが、総務省が発表した2024年の家計調査(※)によると、現在のエンゲル係数は28.3%と高水準になっている。
これは物価上昇の影響を受けていることを示しており、食費のやりくりを無理なく工夫することが重要になってきている。
手取り収入の15%を目安にした場合の、1ヵ月や1日あたりの食費の目安は以下のとおりだ。
※出典:総務省統計局「家計調査 2024」
手取り収入 | 1ヵ月の食費目安 | 1日あたりの食費の目安 |
---|---|---|
15万円 | 22,500円 | 750円 |
18万円 | 27,000円 | 900円 |
20万円 | 30,000円 | 1,000円 |
22万円 | 33,000円 | 1,100円 |
25万円 | 37,500円 | 1,250円 |
1日あたりの食費を見てみると、この金額でやりくりするのはなかなか大変だと感じる人もいるだろう。
食費を抑えるのが難しければ、固定費やスマホ代を見直して、その分を食費に回すのも一つの方法だ。ちょっとした節約を意識すれば、無理なくバランスを取ることができる。
ここまで、一人暮らしの食費の平均額やその内訳について解説してきた。
では、実際に食費を抑えるにはどのような工夫ができるのだろうか。
次のセクションでは、自炊を活用した節約術や、無駄なく食材を活かすコツについて詳しく紹介する。