【一人暮らしビギナー向け医療コラム】花粉症の時期が到来!症状や対策を医師が解説
2020年も春の兆しとともにやってくる、花粉症
冬が終わりに近づくにつれて「2020年も花粉症のシーズンがやってきた……」と憂鬱になっている人もいるのでは?
花粉症は病気というほどの怖いイメージはなくても、くしゃみや鼻水、目の痛みなどに悩まされるのは辛いもの。また、「くしゃみがやたらと出るけど、これって花粉症なの?」と判断に迷う場合もあるはず。
そんな一人暮らしビギナーのお悩みを少しでも解消するべく、Twitterで医療ニュースなどを発信して人気を博している医師のおると先生(@Ortho_FL)が医療コラムを連載中!
今回のテーマは「花粉症」。さっそくチェックしていこう。
そもそも花粉症とはどんな病気?症状や原因は?
花粉症とはどんな病気なの?
花粉症は体内に入った花粉に対するアレルギー反応の総称だ。花粉が鼻から吸い込まれたりするとアレルギー性鼻炎、目に入ったりするとアレルギー性結膜炎などを起こす。
症状としてはくしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどが多くみられる。
花粉症の原因って何?
花粉症の原因としてスギ・ヒノキの花粉はニュースなどでも取り上げられ有名ではあるが、スギ・ヒノキ以外の原因となる花粉もあり、季節によってはイネ科の雑草やキク科の雑草も原因となることが多い。
カモガヤやオオアワガエリなどのイネ科の花粉は春から初秋まで飛散する。また、ブタクサやヨモギなどのキク科とカナムグラの花粉は夏終盤から秋にかけて飛散する。

花粉症のアレルギー反応はスギやヒノキなどの花粉が原因で引き起こされる
花粉症になってしまった人も、なりたくない人も。症状を悪化させないための対策は?
では一人暮らしをしている読者ができる花粉症の予防とは一体なんなのだろうか?
これは原因となる花粉との接触を少なくするために生活スタイルを改善することが大切であるといえる。
具体的な内容としていえるのは以下のとおりだ。
・外出時のマスク・メガネ装着
・うがい・手洗い
・室内の換気方法の注意
・外出時間の制限 など
花粉症対策①:マスクの装着
マスクの装着は吸い込む花粉の量をおよそ1/3〜1/6に減らす効果があると言われている。
マスクをつける際に気をつけるべきことは、顔にフィットするものを選ぶということだ。デザイン性の高いマスクも売られているが、それを重視するあまり横に隙間ができてしまった場合、そこから花粉が入ることになるため注意が必要だ。
なお、衛生面からは使い捨てのマスクが推奨される。
花粉症対策②:メガネの装着
メガネを使用しない場合に比べて、使用時は眼に入る花粉量が減少する。
防御カバーのついた花粉症用のメガネではさらなる効果が期待できる。

外出時はマスクやメガネを身につけよう
花粉症対策③:外部から侵入する花粉を最小限に
花粉シーズンに窓を全開にして換気すると大量の花粉が室内に流入するため、換気をする際の隙間は最小限とするのが良いだろう。加えてカーテンを使用するようにすれば、家屋内への花粉の侵入を軽減できる。空気清浄機の使用も良いだろう。また、洗濯物は屋内に干すのがおすすめだ。

花粉が気になる時期は室内で洗濯物を干すようにしよう
花粉症対策④:外出時間の制限
晴れの日、空気が乾燥している日、風が強い日、雨上がり翌日などは一般的に花粉量が多くなると言われており、このような日に外出を控えることも有効であると考える。帰宅したら手洗い・うがいをするのも良いだろう。
花粉症になったら病院に行った方がいいの?
花粉症による症状が強く、生活や仕事に支障が出てしまったり、苦痛に感じる程度であれば、医療機関を受診し適切な治療をうけるべきだろう。
治療法としては、薬物療法やレーザー・手術療法、アレルゲン免疫療法などの治療がある。各々に適した治療法を選択し、症状改善を目指したい。近隣の耳鼻科をあらかじめ調べておくとよいだろう。

花粉症の症状がつらいときは医療機関を受診しよう
まとめ:一人暮らしでできる花粉対策のポイント
しっかり花粉症対策をして、快適なお部屋生活を
花粉症は日本の人口のおよそ1/4が罹患しているとも言われている病気である。
症状が出現すると生活の質も著しく低下するため、適切な予防・治療を行うようにしよう!
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文=おると@整形外科医
フリーランス整形外科医。Twitter・YouTubeにて一般向けの医療啓蒙からネタまで取り扱っている。Twitterではフォロワー5万人越え、医師アカウントの影響力ランキング1位。YouTubeでは一般向けに分かりやすくかつ面白く病気に対する知識を発信している。
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