1LDK・2DK・1DKのレイアウト術まとめ!【インテリアコーディネーター直伝】

最終更新日:

二人暮らしの快適な部屋作りのコツは?インテリアコーディネーターが間取り別に解説!

二人暮らしの部屋作りは、楽しい反面悩みも多い!?

二人暮らしを始めるにあたり、「部屋作りどうしよう?」と悩む人も多いのではないだろうか。

これまで、二人暮らし向け部屋作りのコツをインテリアコーディネーターの山口恵実さんに教えてもらってきたが、今回はその総まとめ!

二人暮らしの人気間取りである1LDK、2DK、1DKそれぞれについて、間取りのデメリットを解消するインテリア術を紹介していく。ぜひ部屋作りの参考にしてみて。

インテリア作りの基本知識

インテリア術を紹介する前に、まずは二人暮らしの家具に関する基本知識を押さえよう。物件探しやインテリアのレイアウトを考える時に役立つこと間違いナシ!

二人暮らしの家具サイズの目安は?

大物家具は購入前のサイズチェックが肝心! 一人暮らしの感覚で選んでしまうと小さすぎるかも……。よく使う家具の二人暮らし用サイズをまとめてみたので部屋作りの参考にしてみよう。

【二人暮らしインテリア】家具の目安サイズ一覧
大きめ家具の目安サイズ。購入前にきちんと把握しておこう

インテリアテイストを変えたい時は、「小物」「ファブリック」に注目!

大物家具はベーシックでウッディなデザインを選ぼう。部屋のテーマを変えたくなった時、値段もサイズもかさばる大物家具を買い替えるのは大変。ベーシックなデザインを選んでおけば、多くのインテリアテーマで流用できる。

小物家具、テキスタイル、照明、インテリア小物などは、インテリアテーマの特色を強く出しやすいアイテム。クッション、カーペット、ラグ、カーテンなどをチェンジするだけで部屋の雰囲気をガラリと変えられる。

【ベーシックなデザインを選んでおきたいアイテム】
・大物家具(テーブル、ソファ、ベッド、チェストなど)

【テーマごとに特色を出しやすいアイテム】
・小物家具(椅子、サイドテーブルなど)
・テキスタイル(クッション、カーペット、ラグ、カーテンなど)
・照明(天井照明、スタンドライト、デスクライトなど)
・インテリア小物(花瓶、洋書、アート、フォトフレームなど)

1LDKのお悩み解決!プライベート空間の作り方は?

1LDKのメリットは、居室と寝室に分けて使えたり、開放的なLDKに友人を呼んでパーティーなどが楽しめること。ワンルームや1Kに比べて広さのある物件が多いので、インテリアにこだわりたいカップルにおすすめ。

一方デメリットは、二人暮らしの場合はプライベート空間が少なく、一人の時間を持ちにくいこと。造り付けの収納スペースが少ない場合も多い。こうした1LDKのデメリットをインテリアで解消する方法は?

「その方法は『別々の椅子に座ること』。相手が視界に入らない配置で座ると、さらに一人時間を確保することができます。小さくても『自分専用の椅子』を持つことがポイントです」(山口さん)

【二人暮らしインテリア】自分の時間を楽しむカップル
「例えば、ソファ+アームチェアがあれば、ソファに一緒に座ったり別々に座ったり、気分によって座り方を変えられます。一人がけのアームチェアは、移動や向きの変更が簡単なので、パーソナルな空間を手軽に作ることができます」(山口さん)

パーソナル空間を手軽に作るのにおすすめのアームチェア

【二人暮らしインテリア】壁に机を寄せる
「空間に余裕があれば、壁際に小さな机を置くのもよいでしょう。相手が視界に入らないので、さらにパーソナルな空間を確保することができます」」(山口さん)

ここからは、2DKのメリット・デメリット、有効的な部屋作りのコツをご紹介!

2DKのお悩み解決!2部屋をどう使い分ける?

2DKで二人暮らしをする場合のメリットは、2部屋をそれぞれ個室に使えてプライベート空間を持てること。また、1部屋を寝室に、もう1部屋を収納やリビングに充てるなどの使い方もできる。

一方、デメリットは仕切りが多いので各部屋が狭く感じられること。カップルで2DKに暮らす場合、2部屋の個室をどのように使えば良いのだろう。

「二人暮らしの場合、お互いの生活リズムが異なるなら各自の部屋を作り、いつでも一緒に過ごしたいなら「リビング+寝室」として使うことをおすすめします」(山口さん)

2DKの個室の使い方①:各自の部屋を別々に作る〝ルームメイトスタイル〟

【2DKインテリア】2DKの使い方イメージ
普段は個室として使いながら、インテリア次第で一緒にくつろげる空間に

帰宅時間が大きく異なったり、部屋を仕事場に使いたかったり、二人の生活リズムに差がある場合は、2部屋をそれぞれの個室にする〝ルームメイトスタイル〟がおすすめ。

「一人の時間が欲しい時は別々の部屋で過ごし、一緒にくつろぎたい時はどちらかの部屋で……。ベッドにクッションを置けばソファ代わりになりますし、座り心地の良いパーソナルチェアと組み合わせれば、リラックスモードを演出できます」(山口さん)

【2DKインテリア】個室を持つ場合の2DKレイアウト
それぞれの趣味がある、部屋で仕事をしたい……。そんなカップルは個室を別々に使おう

2DKの個室の使い方②:リビング+寝室として使う〝スイートルームスタイル〟

【2DKインテリア】2DKの間取図
「家で過ごしている時は片時も離れたくない! そんな熱愛モードの二人には、1部屋をリビングに、もう1部屋を寝室にする〝スイートルームスタイル〟にしてはいかがでしょう」(山口さん)

「いつも一緒に過ごしたい」というカップルは二人掛けソファでも良いが、「一人時間も確保したい」というカップルには、パーソナルチェアを2脚置くスタイルがおすすめと山口さん。向きを変えたり場所を移動できるので、同じ部屋にいながらも一人の空間を確保しやすくなるそう。

「寝室には、ダブルベッド、チェスト、クローゼットがあると便利でしょう。ベッドとクローゼットの間はほとんどスペースがない場合は、クローゼットはカーテンタイプもしくはオープンタイプを選びましょう。扉を開けるたびにベッドにぶつける心配がありません」(山口さん)

【2DKインテリア】2DKの使い方イメージ
それぞれの部屋を目的別に使い分ければ、二人いつでも一緒に過ごせる

2DKのお悩み解決!築年数が古めの傾向にある2DK、古さを紛らわせるインテリア術とは?

2DKのデメリットとしてあげられるのは築年数が古い物件が多いこと。1980年代に流行った間取りゆえ、建具なども少々古めかしい印象だ。

「築年数の古い部屋にピカピカつやつやの真新しいインテリアを置くと、建具の古さが悪目立ちしてしまいます。家具はベーシックなデザインを選び、陶器の花瓶や古書など古さに馴染む小物を飾ってみましょう」(山口さん)

色鮮やかなラグやカーテン、クッションなどを取り入れて、古い建具に視線が向かないようにコントロールするのも◎。「色」と「素材」を統一すれば、色柄アイテムもセンス良く取り込めるのだ。

【2DKインテリア】個室を持たない場合の2DKレイアウト
古い部屋には色鮮やかなラグやクッション、アンティーク感のあるインテリアがおすすめ

ここからは、1DKで二人暮らしをするメリット・デメリット、部屋作りやインテリア選びで気をつけるべきポイントをご紹介!

1DKのお悩み解決!部屋の狭さと収納力の低さをどうやって解消する?

1DKで二人暮らしをする場合のメリットは、1LDK以上の物件に比べて家賃を節約できる場合が多いこと。一方、デメリットは居室も収納も狭く、二人暮らしには窮屈な場合が多いことだ。インテリアテクニックで補う方法はないだろうか?

「1DKには居室が一つしかありませんので、その部屋をリビング兼寝室として使うことになります。手頃な家賃の1DKで二人分のベッドを置くのは難しいと思います。布団生活にして、起きている時は部屋を広く使えるようにインテリアを工夫しましょう」(山口さん)

【1DKインテリア】1DKレイアウト
手頃な価格帯の1DKの一例。居室は収納込みで6畳程度のため、寝具はベッドより布団がおすすめ

【1DKのインテリア】布団生活でスペース削減!起きている時は布団を畳んでソファ代わりに

【1DKインテリア】1DKのリビングでくつろぐカップル
1DKの場合、日中は床でくつろぎ、夜は布団を敷くスタイルがおすすめ

1DKの居室には、大きめのラグを敷き、プーフークッションなどを置いて床でくつろぎ、寝る時は布団を敷くというスタイルがおすすめ。

「畳んだ布団はどうしても生活感が出てしまうので、入り口から見えない〝死角〟に置きましょう。ブランケットなどで覆い、さらにクッションをいくつか置けばソファ代わりになります」(山口さん)

【1DKインテリア】畳んだ布団にブランケットをかけた様子
布団は無理に片付けずソファとして活用する

「プーフクッションはモロッコ発祥の円柱型座布団。座ったり、枕にしたり、オットマン(足乗せソファ)にしたり、フレキシブルに使えます。移動もラクなので狭い部屋で重宝します」(山口さん)

【1DKの収納】チェストや本棚を置いて収納力を補おう

1DKの造り付け収納は単身者サイズの場合が多いため、二人で住む際はチェストや本棚などを置くなどして収納力を補ったほうが良い。

「布団を敷くスペースや造り付け収納のドア可動域などを考慮しつつ、壁際に収納家具をレイアウトします。フックを設置してコートやバッグを引っ掛けるなら、入り口から死角となる壁を使いましょう」(山口さん)

【1DKの広見せテク】”フォーカルポイント”を作って部屋を広く見せよう

「一般的に『部屋を広く見せたいなら低い家具が良い』と言われますが、家具の大小よりも、“お部屋の第一印象“が何よりも重要なんです」と山口さん。

効果的なのは入口の対角線上に“フォーカルポイント”を作ること。ドアを開けて真っ先に目に入る位置に、美しいもの、気分があがるものを置くと◎。

【二人暮らしインテリア】壁を有効活用して目線を上げさせる図
壁を活用し、視線をコントロールして部屋を広くみせよう

「例えば、部屋の入口から見て突き当たりの壁に、アートやポスターを飾ったり、照明を置いたり、観葉植物を置いたり。チェストやテレビボードなどがあるなら、周辺に写真や小物を飾っても良いですね。 部屋の突き当たりに“お気に入りのもの”が置いてあると、そこに視線がいくので、部屋が広く・奥行きがあるように感じます。単に低い家具を置くよりも、断然効果的です」(山口さん)

間取りに合わせた部屋作りで、快適な二人暮らしを!

間取りそれぞれにメリットもあればデメリットもある。でも、ちょっとした工夫をインテリアに取り入れることで、住み心地はぐっと良くなるはず。

二人で相談しながら、帰って部屋に足を踏み入れた途端に、気分が上がる、リラックスできる……。そんなインテリア作りを目指していこう。

監修=山口恵実(やまぐちえみ)

スタジオ・デル・ソル合同会社 代表/インテリアコーディネーター、整理収納アドバイザー。アートを取り入れたスタイルや、ヴィンテージ&カジュアルのミックススタイルが得意 https://eydesign.jp/aboutstudio/

文=野中かおり
イラスト=Koh body
二人暮らし向け賃貸物件はこちら!

リンクをコピー
関連記事関連記事