インテリアに自信がない人へ! 「すべて隠すテクニック」でホテルのようなお部屋でシンプルな暮らし
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シンプルな暮らし、センスに自信がなくてもできる?
東京での一人暮らし8年目、現在3軒目の部屋にすっきりシンプルに暮らすmilさん。
1軒目はキャラクターグッズに溢れ、2軒目で一気にモノを捨てシンプルに、そして3軒目で新築のこの部屋へと行き着いた。
まるでデザイナーズホテルのような雰囲気の部屋ながら、本人は「センスに自信がない」と言い切る。そんなmilさんにシンプルでナチュラルなインテリアのコツを伺った。

プロフィール
名前:milさん(26歳)
職業:会社員
居住形態:1人
Instagram :@shocomil
ルームデータ
所在地:東京都
間取り:1K
築年数:1年
家賃:87,000円/月
大学進学をきっかけに、「安全第一」な一人暮らしをスタート!
地方出身のmilさんは、大学進学を機に華々しく東京での一人暮らしをスタートさせた。部屋は実家にいる時にネットを使って検索したが、東京暮らしの経験がある母と一緒に内見にも訪れた。
「初めての一人暮らしが東京だということもあり、部屋に関しては両親のダメ出しがかなり厳しかったですね。セキュリティを考えてオートロックがついていることと、母が上京した時の布団を収納できるクローゼットの広さが条件で、大学に1本で通える板橋区に決めました」(milさん)
床下収納もあり、とにかくしまう場所には困らない部屋だった。
初めての一人暮らしの喜びも加わり、キャラクターもののグッズを集め、気に入った雑貨はすぐ購入。「カフェ風にしたい」と思えばマガジンラックなどの家具まですぐ買っていたというから驚きだ。
今からは想像できないほど、モノに溢れた部屋だったのだそう。

大学4年間はその家で過ごし、次の部屋への構想を練った。
「クッション床材のペタペタした触感が苦手で、家具の跡がいつまでも残るのも嫌でした。次の部屋はフローリングの硬い床を第一条件にして探しました。でも、この条件で探す人は珍しいと不動産屋さんに言われましたけど」と笑った。

2軒目でやる気スイッチがオン! シンプルな暮らしへシフト変換
広い部屋への憧れと下町好きが重なって、次の部屋は東京の端・足立区まで下ることに。大家さんの家の敷地内に建つ全4部屋の小さなアパートだったが、部屋は十分な広さが確保できた。
この部屋に引越してしばらく経ったある日、milさんに革命が起こる。友人の部屋に遊びに行ったら、モノが少なく部屋がシンプルで美しく片付いていたのだ。聞くと「ミニマリストの本を読んで実行している」という。
その場で借りて読んでみると、片付け方というよりも、モノとの付き合い方が書かれていた。milさんのやる気スイッチが、音を立ててカチリと入った瞬間である。
自宅に帰ってすぐに大きなゴミ袋を用意し、溜まりに溜まった家の「不要なモノたち」を大量に捨てた。
「もらったけど使い切れていないものとか、モノが半分に減るくらい捨てましたね。これくらい一気にやらないと捨てられない。本気でシンプルなお部屋にしたいならやる気スイッチが入った勢いを借りて、スピーディに実行することをお勧めします」(milさん)

思い描いても、なかなか実行に移せない人は、スイッチが入った時に一気にやっつけるのがオススメだ。
シンプルな暮らし3軒目の部屋は「下町」×「新築物件」の最強タッグ!
4年住んだ2軒目の部屋も、「もう少し環境のよい落ち着いた街に引越したい」と住み替えを考えることに。時期を同じくして、会社からの住宅補助もアップされ、銀座線沿線への引越しを検討しはじめた。
それでも「下町」という条件は外さなかったのは、浅草をはじめとする下町への憧れがずっとあったから。
大学時代の友達や同僚も東京の西側に集まるなか、milさんは「近所のラーメン屋さんに行っても、近所のおっちゃんばかり。でもそれが私には落ち着く」と熱っぽく話すほど下町愛が強い。

軒並み高めの家賃が並ぶ銀座線沿線だが、乗り換えなく職場まで行けること、郊外路線に乗り入れがないため殺人的な混雑がないことが、魅力だった。そしてこの部屋を見に来たとき、部屋の明るさと白い木目が美しいフローリングに一目惚れしたそうだ。
「やっぱり内装がきれいなのは、私にとっては一番嬉しかった。もう少し広い部屋が希望でしたが、モノを少なくすっきり暮らせば、気にならない広さだと思いました」(milさん)
念願叶ってこの部屋に引越し、都心に近くなったお陰で友人が泊まりにきてくれるようになった。2軒目で購入し、捨てない選択をしたお気に入りのソファは、そんな時のベッド代りに使っている。
自分のセンスを信用しないでシンプルに「すべて隠すインテリア」
デザイナーズホテルのような、すっきりと片付いたシンプルなインテリアが素敵なmilさんの部屋。しかしそのコツを聞くと、「自分のセンスに自信がないから」と意外な答えが返ってきた。
「雑貨やインテリア小物を色々置いても、おしゃれにディスプレイできる人っていますよね。でも私は絶対に無理。ここに置いたら変になるかも、と思うと心配なので冒険もしません。すべてをしまって隠すインテリアにすれば、失敗がないので」と、インテリアのコーディネートにはかなり消極的だ。
「壁時計も、何を買ったら部屋に合うのかがわからないので、一人暮らしを始めて8年間、買わずじまいで過ごしている」というほど二の足を踏んでいる。
これにはモノを沢山捨てシンプルな暮らしに変えた時の断腸の思いが大きく影を落としている。
学生時代、なけなしのお金を費やして買ったモノを大量に捨てた時、「このお金があれば、もっと遊びに行けたのに」と強く後悔した。もうそんな思いはしたくない。この経験が「無駄なモノを買わない生活」に直結している。


シンプルな暮らしのメリットとは
シンプルな暮らしのメリットを聞くと、「必要なものがすぐに取り出せること、そして掃除に時間がかからないこと。この2つに無駄な時間をかけなくなって、本当にストレスがなくなりました。シンプルな部屋になってからはイライラすることもなくて、心がいつもスッキリしています。これはモノに溢れた暮らしをしていた時にはわからなかった最大のメリットですね」ときっぱり。
週に一度は必ず上野の青山フラワーマーケットに立ち寄り、花や枝などを買って部屋に飾る。以前観葉植物を枯らしてしまってからは、鉢植え類も一切持たないことにした。
「おしゃれなお店で買えば、必然的におしゃれなモノになる」という法則を、余すところなく利用する。そんな風にしてやってきた花々やグリーンが、モノのない部屋に美しく映える。

最後にシンプルな暮らしを目指す人へのアドバイス
「自信はない」と言いながら、こんな素敵な暮らし方を実践するmilさんにシンプルな部屋作りのアドバイスを聞いた。
シンプルな暮らしのコツ①.色を絞ること
ナチュラルをテーマに部屋作りをしているので、視界がうるさくならないように木目と白のみに絞る。
本心はベッドカバーも可愛い色味のファブリックなどを使いたいが、そこは我慢。特にベッドは面積が広く喧嘩しやすいため、白のみを使用しているそう。
シンプルな暮らしのコツ②.定期的な持ち物の見直し
意識をしないで生活していると、モノは溜まる一方。溢れる前に必ず「必要か、不必要か」を考えて見直す。
もっといいのは郵便物や贈り物など、部屋に入った瞬間にそれを判断して取捨選択すること。
シンプルな暮らしのコツ③.スタメンを決めたらモノを買わない
一人暮らしの部屋は大概狭いので、置けるモノも少ない。スタメンを決めたら、そう簡単にモノを買わないようにする。どうしても欲しければ、今あるスタメンを外してでもほしいのか?と自分に問う。
答えがYESなら買って、メンバー落ちしたモノを処分すれば、常に部屋はすっきりシンプル。
シンプルな暮らしのコツ④.ストックは最低限、もしくは持たない
夜遅くまで開いているドラッグストアも多いし、今はアマゾンで注文すれば翌日に届く時代。生活必需品であってもストックは最低限にとどめると、すっきりシンプルな部屋にキープできる。
シンプルな暮らしのコツ⑤.心地よい暮らしを一度してみる
好きなものだけに囲まれた、心地よい暮らしを一度してしまえば、雑然としたモノの多い暮らしは耐えられなくなる。
アウトドア派だった人も、インドア派になるくらい、部屋の環境は生活に大きく影響する。一度味をしめたら、シンプルな暮らしはキープしやすくなる。

「モノを持たないこと」「すべて隠すこと」で、部屋を美しく心地よく演出しているmilさんのお部屋。
自分の部屋づくりのセンスに自信がなくても、素敵でシンプルな部屋づくりはできる! そんな風に勇気づけてもらえる部屋だった。
文=元井朋子
写真=北原千恵美
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