フローリングのメリット・デメリット。賃貸物件で畳の部屋をフローリングに変えるには?
フローリングの賃貸物件に住みたい!どんなメリットがある?

賃貸物件においても、「新築物件の床=フローリング」が主流となった。暮らすなら絶対にフローリングがいい!フローリングじゃなきゃいやだ!という方も多いのではないだろうか。たしかにフローリングならではのメリットや魅力は多いが、いくつかのデメリットが潜んでいることも見逃せない。
今回はフローリングのメリットを一通り紹介しつつ、意外なデメリットにも触れていく。また、畳の部屋をDIYでフローリングに変えることも可能なので、その方法も一緒に確認しておこう。
このページの目次
そもそも「フローリング」とは?

フローリングとは、木材系の材質を床材の表面に使った床板のことを指す。大まかには、無垢材と合板製の2種類に分類される。
無垢材は自然素材の一枚板で、独特の風合いが美しく高級感がある。ただし、傷つきやすく、割れや収縮などがあるのでメンテナンスは必要だ。
合板製は薄い板を何枚も重ねて加工する合板を使ったもので、品質が均一で手入れがしやすいのが特徴だ。耐久性があるため、集合住宅などで使われるフローリング素材は合板製が多い。
フローリング以外の床材の特徴も押さえておこう
洋室(床が畳ではない)=すべてフローリング と思っている人がいるかもしれないが、フローリング以外にもさまざまな床材が用いられている。また、フローリングに見えていても、実際には木材系の素材ではないものが使われていることもある。
この項目では、賃貸住宅の洋室で特に用いられることが多い3つの床材をピックアップした。それぞれの特徴を把握しておこう。
タイル
丈夫で傷つきづらく、掃除もしやすいのがメリット。ただし触れると冷たいので、部屋のアクセントとして一部のみに使われていたり、デザイナーズ物件などで用いられたりすることが多い。
カーペット
あらかじめカーペット敷きになっているタイプの洋室もある。メリットはカラーバリエーションが豊富なこと、デメリットは飲み物をこぼしたときなど掃除がしづらいことといえる。
クッションフロア
塩化ビニールでできたシート状の床材。表面には木目や大理石、タイルなどの柄がリアルにプリントされており、一見するとほかの素材のようにも見える。
フローリングのある賃貸のメリット

フローリング材には、どんなメリットがあるのだろうか。フローリングのメリットを改めて確認してみよう。
フローリング賃貸のメリット①:掃除が楽
まず挙げられるメリットとしては、掃除が楽ということだろう。
掃除機やお掃除シートをかけるだけで、ホコリをすっきりと掃除することができる。
さらに、濡らした雑巾などで水拭きができ、仕上げにフローリング用のワックスをかければピカピカだ。
フローリング賃貸のメリット②:メンテナンスに時間がかからない
賃貸住宅に多く使用されているフローリング材は、合板製がメインだ。耐久性があり傷がつきにくいので、一般的な使用ではメンテナンスはあまり必要ない。
汚れたらさっと拭き取るだけで、キレイな状態を保つことができる。
フローリング賃貸のメリット:③ダニが発生しにくい
カーペットや畳などには、季節や湿度によってダニが発生しやすいものだ。
一方フローリングの部屋はダニが発生しにくいので、アレルギー体質の人には、フローリングの部屋の方が生活しやすい環境となるだろう。
フローリング賃貸のメリット:④さまざまなインテリアとマッチする
フローリングは木材を利用しているので、色々なテイストのインテリアと馴染みやすい。部屋のインテリアの自由度が広がり、好みのテイストに仕上げることができるだろう。
もちろん和のアイテムも木材と相性が良いので、フローリングでもおしゃれな和テイストの部屋にすることが可能だ。
フローリングのある賃貸に潜むデメリット

メリットの多いフローリングだが、どんなデメリットがあるのだろうか。
フローリング賃貸のデメリット①:家具による傷がつきやすい
椅子の移動による擦り傷や、重量のある家具を置いた場合にはフローリングの表面にへこみができる場合がある。
椅子の足にゴムやフェルト素材のキャップをつけたり、重い家具の下にあらかじめ敷板を引いたりして、重量を分散させよう。
フローリング賃貸のデメリット②:シミになる場合がある
ジュースやお茶などをこぼしたときに、フローリング材の中まで浸透するとシミになる場合がある。コーヒーや薬品の場合には特に注意が必要だ。
浸透する前にすぐに拭き取れば跡は残らないので、こぼした際はできるだけ早く拭き取ろう。
フローリング賃貸のデメリット③:クッション性が低い
フローリングの床は硬いので、クッションフロアや畳の床よりも転んだ際の衝撃が強い。特に子供のいる家庭にとっては注意すべきポイントだろう。
賃貸OK!畳の部屋をフローリングに変える方法

入居している部屋は和室だが、フローリングの部屋に住みたいと思うケースもあるだろう。そんな時には、畳の上に敷くだけでフローリングの部屋にできる製品を活用すると良い。
Makinolabs(マキノラボズ)フロアタイル
Makinolabs/¥6,200
木目調のフロアタイル。接着剤は不要で置くだけなので、賃貸住宅でも使用可能だ。無垢材の風合いが美しい。
カラーバリエーションも豊富なので、インテリアに合わせて選ぼう。
Asia-kobo by ELENENTS(アジア工房byエレメンツ)フロアタイル
DIY フローリング
Asia-kobo by ELENENTS (アジア工房byエレメンツ)¥17,780
カーペットの表面に、木材の質感を再現したウッドカーペット。畳の上に敷くだけで、あっという間にフローリングの部屋に。
敷くだけなので、賃貸住宅でも問題なく使用できる。
賃貸向けのDIYフローリングの選び方と注意点とは?
前述したように、賃貸物件の畳をフローリングに変える方法はいくつかある。しかし、選び方を間違えると畳を傷つけてしまい、修繕費がかかってしまう可能性もあるため注意しよう。ここでは2つの注意点について解説していく。
はめ込み式などの跡残りしないものを選ぶ
畳の上にフローリングを直置きすると、畳に跡がついてしまうことがある。このような場合、退去時に原状回復の義務が生じ、畳の張り替え費用を請求されてしまうことになってしまう。畳に跡が残らないように、はめ込み式や密着タイプ、置くだけタイプといったタイプのものを選ぶようにしよう。
畳の上にそのまま置くのはカビの原因になる
畳の上にフローリングを直置きすると、畳とフローリングの間に結露が生じることがある。結露を放置してしまうと次第にカビが発生し、畳のコンディション次第では修繕費を求められることになってしまう。そのため可能であれば畳を取り外し、合板などで高さを調節したうえで、フローリングを設置するといった対策が必要になる。
フローリングのメリットとデメリットを正しく理解して、快適な生活を送ろう
フローリングは畳と比べて掃除やメンテナンスが楽で、インテリアにマッチしやすいといったメリットもある。ただし、傷がつきやすいこと、シミになる可能性があることには注意が必要だ。
また、DIYで畳をフローリングに変えることも可能である。フローリングの部屋だけに限定せず、畳の部屋も視野に入れながら快適に過ごせる物件を見つけてみてはいかがだろうか。
2021年8月加筆=CHINTAI情報局編集部