ウォシュレットを賃貸物件に取り付ける方法!注意したいポイントも解説します
賃貸物件のトイレにウォシュレットを後付けすることはできる?
部屋探しの条件として人気の高い「ウォシュレット」(温水洗浄便座)。あったらうれしい設備の一つだが、もし住みたい物件にウォシュレットが付いていない場合、後から設置することはできるのだろうか。
自己負担で取り付けるならOK!
ウォシュレットが付いていない賃貸物件でも、ウォシュレットを後付けすることは可能だ。ただし、費用は全額自己負担に限る。
ウォシュレットの取り付けは、業者を手配して行うのが基本だが、商品によっては自身で取り付けられるものもある。自身での取り付けは、工事費がかからない分、割安にはなる。とはいえ、万が一トイレを傷つけたり壊したりしてしまったりした場合の修繕は、もちろん自己負担だ。ウォシュレットの取り付けは、業者に頼むのが安心だろう。
【注意】大家さんや管理会社の許可を取る必要がある
賃貸物件におけるウォシュレットの後付けは可能と述べたが、それは管理者からの許可を得られた場合だ。賃貸物件はあくまで大家さんや管理会社の所有であり、入居者が無断で物件に手を加えることは好ましいことではない。
ウォシュレットを後付けしたい場合は、まずその物件を管理する大家さんや管理会社に取り付けの可否を確認する必要がある。また、許可をもらえた場合には、取り付けたウォシュレットを退居時に原状回復すべきかどうかも確認しておこう。

このページの目次
ウォシュレットの価格の相場は?

では、ウォシュレットを取り付ける場合の費用はどのくらいかかるのだろうか。
まずウォシュレット本体の価格相場だが、安いものであれば1万円台からで購入可能だ。一方、高いものであれば希望小売価格10万円を越えるものも販売されている。多機能なのはもちろんだが、省エネ機能や、除菌、脱臭など様々な機能が備わっているようだ。求めるスペックやトイレの型に合わせて選ぶようにしよう。
取付けを業者に依頼する場合、工賃の相場は1~2万円程度といわれている。事前に見積もりを取って確認するといいだろう。
どんなタイプのウォシュレットが売られている?
ウォシュレットには大きく分けて、貯湯式(ちょとうしき)と瞬間式の2種類がある。
貯湯式ウォシュレット・瞬間式ウォシュレットの違い
貯湯式は洗浄用のお湯が常にタンクの中で保温されているタイプ。電気ポットをイメージするとわかりやすいだろう。
常にお湯を保温しているため、電気代は後述する瞬間式よりは割高だ。機能はシンプルでわかりやすいものが多く、初めての利用者におすすめと言えるだろう。
一方の瞬間式は、洗浄水が通るパイプにヒーターが内蔵されており、洗浄時にこのパイプ内で温められてお湯が出るタイプである。本体価格は高めにはなるが、電気代は瞬間式の方が安くなる。
種類 | 貯湯式 | 瞬間式 |
---|---|---|
本体価格 | 10,000円~ | 25,000円~ |
電気代 | 月250円程度 | 月200円程度 |
湯切れ | あり | なし |
機能 | シンプルでわかりやすい | 機能が充実 |
種類 | 貯湯式 | 瞬間式 |
---|---|---|
本体価格 | 10,000円~ | 25,000円~ |
電気代 | 月250円程度 | 月200円程度 |
湯切れ | あり | なし |
機能 | シンプルでわかりやすい | 機能が充実 |

ウォシュレットはどこで売られている?
ウォシュレットを後付けする場合、どこで購入すれば良いだろうか。
ウォシュレットの購入場所① 家電量販店
ウォシュレット・温水洗浄便座はさまざまなメーカーから発売されており、種類や性能も色々だ。まずは家電量販店に足を運んで実際に見てみるといいだろう。品ぞろえが豊富で、かつ実際に商品を目で見て購入できるのがメリットだ。
ウォシュレットの購入場所② 町の電器屋さん
ウォシュレットは町の電器屋さんでも取り扱っている。家電量販店と同様、実際に商品を見比べられること、丁寧な対応が期待できることがメリットだ。また店によっては、大手家電量販店よりも取付工事を早めに手配してくれることもある。早く取付けしたいという人は検討してみるといいだろう。
ウォシュレットの購入場所③ インターネット通販
インターネット通販で購入することも可能だ。大手ショッピングサイトのほか、メーカーの独自サイトから購入することも可能だ。インターネット通販は送料まで含めても格安で販売していることが多く、なるべく安く購入したいのであればインターネット通販を利用するといいだろう。

絶対失敗しない!ウォシュレットを選ぶポイント
ウォシュレットは、さまざまなメーカーから多様なスペックのものが発売されている。ウォシュレットを選ぶときは、以下の5つのポイントに注意すれば、自分に合ったものを選択できるだろう。
- 便器の大きさ
- 料金
- 温水の作り方【貯湯式 or 瞬間式】
- 操作パネル【一体型 or リモコン型】
- そのほかの機能
順に詳しく解説していく。
便器の大きさ
ウォシュレットには、標準的なレギュラーサイズと大きめのエロンゲートサイズか存在する。レギュラーサイズは便器(便座ではない)の穴部分が縦320〜350mmだが、エロンゲートサイズは355〜380mmとひとまわり大きい。まずは、どちらの大きさが自身に合っているか、自宅のトイレに合っているか確認しよう。
また、ユニットバスや海外製品のなかには規格外のものもある。ウォシュレットの取り付けに失敗しないためには、トイレのサイズを正確に測っておく必要があるだろう。
料金
ウォシュレット選びでは、料金も重要なポイントだ。できるだけ安く済ませたい人も、高くても機能性に優れたものが欲しいという人もいるだろう。ウォシュレット本体の価格には幅があるため、選定時には予算とニーズのバランスを考えることが大切だ。ウォシュレット本体の平均的な価格は、5万円前後だろう。
また前述のとおり、業者に依頼した場合の取り付け費用は1~2万円が相場だ。取り付け業者のなかにはより安い費用で工事を行うものもあるが、費用だけでなく、実績や口コミも比較材料とした方がいいだろう。
温水の作り方【貯湯式 or 瞬間式】
ウォシュレットは、温水の作り方によって「貯湯式」と「瞬間式」に分けられる。今一度、その特徴を挙げておこう。
- 貯湯式
-
- 本体価格が安く費用を抑えられる
- 保温に電気代がかかる
- 一度に大量のお湯を使うと湯切れの可能性
- 雑菌が繁殖しやすい
- 瞬間式
-
- 本体価格は貯湯式に比べると高め
- 保温が不要
- 湯切れの心配がない
- 雑菌が繁殖しにくい
どちらのタイプにもメリットデメリットがある。自身の優先するニーズに合ったタイプを選ぶといいだろう。
操作パネル【一体型 or リモコン型】
ウォシュレットは操作パネルで操作を行う。この操作パネルには種類が2つある。ウォシュレット本体にパネルが付いている一体型と、本体から離れた状態で操作できるリモコン型だ。
トイレは限られた空間なので、一体型であっても大きな不便はない。しかし、どちらかといえばリモコン型の方がスタイリッシュな印象にはなるだろう。この点は、好みによって選択するといい。
そのほかの機能
ウォシュレットには、製品によって多種多様な機能が搭載されている。そのなかでもニーズが高いのは、「脱臭機能」や「ノズル洗浄機能」、「便座暖房機能」などだろう。ウォシュレット選びでは、それぞれのウォシュレットの機能を比較し、求める機能が搭載されているものを選ぶようにしよう。
ウォシュレットを自分で取り付けても問題ない?

ウォシュレットの取付作業は自分で行うこともできなくはない。インターネットで調べれば、ウォシュレットの取り付け方法は掲載されている。
しかし、実際のところ未経験の人が取り付けを行うことで、部品の取り付けミス等が原因となり、水漏れが発生するケースもあるようだ。物件の壁や便器に工事跡が残ってしまい、退去時に予想外の出費が発生するおそれもある。安全を考え、取り付けは業者に頼むのがよいだろう。
賃貸物件にウォシュレットを後付けする手順
賃貸物件にウォシュレットを後付けする場合は、以下のような手順を踏む必要がある。手順をあやまるとトラブルになる可能性もあるため、必ず環境確認と管理者の許可取りを行うようにしてほしい。
①取り付けできる環境か確認をする
ウォシュレットの後付けを検討する際は、まずはそのトイレがウォシュレットを取り付けられる状態・環境にあるかを確認しなければならない。
ウォシュレットは、トイレに十分なスペースがなかったり、適した位置にコンセントがなかったりする場合、取り付けが不可能だ。また、トイレの隅にタンクが付いているタイプも、ウォシュレットが付けられない可能性がある。取り付けできない可能性がある場合は、勝手に判断せず、業者に相談してみるといいだろう。
②大家さんや管理会社の許可を取る
ウォシュレットの取り付けを行う前に、必ずその賃貸物件を管理する大家さんや管理会社の許可を取らなければならない。許可なくウォシュレットの取り付けを行うことは、トラブルにつながる。
許可が得られない可能性もあるため、大家さんや管理会社への許可取りは、必ず業者に依頼したりウォシュレットを購入したりする前に済ましておこう。
③家のトイレに合ったウォシュレットを選ぶ
環境確認と許可取りが終わったら、家のトイレと自身のニーズにあったウォシュレットを選定していく。ウォシュレットは安い買い物ではないため、家電量販店やショールームで詳しい説明を聞いてもいいだろう。ウォシュレット選びをスムーズに進めるためには、事前にトイレのスペースや本体のサイズを測っておくのがおすすめだ。
【注意】取り外した便座を保管しておこう
ウォシュレットを取り付けると、それまで使用していた便座は外されることになる。この便座は、捨ててしまうのではなく、必ず保管しておいてほしい。なぜなら、賃貸物件の退居時には原状回復が原則とされるからだ。
大家さんや管理会社によっては、退居時にもとの便座への原状回復を求めることがあるため、外した便座は清潔に梱包して保管しておこう。

あなたの理想にあったお部屋を選ぼう!
賃貸物件であっても、ウォシュレット・温水洗浄便座を後から取り付けることは可能だ。ただし、取り付ける前に必ず大家さんの許可をもらうようにしよう。
今住んでいる物件のトイレにウォシュレットが取り付けられない。後付けしたいが、工事が面倒! そんな場合は、次の引越しでウォシュレットのある部屋を選んでみては?
2021年4月加筆=CHINTAI情報局編集部