女性一人暮らしの費用は?家賃や食費などの生活費の相場を解説
女性の一人暮らしは意外と費用がかかる?

一人暮らしにはさまざまな費用がかかるが、女性の場合は化粧品や洋服など美容・ファッションに関するものに対して出費が大きい傾向にある。
「節約しなければ」と思っていても、オシャレをするにはどうしてもお金がかかるもの。そこで、女性の一人暮らしにかかる費用の相場と、支出を抑えるための方法を紹介する。
この記事でわかること
家賃は手取りの3割以内が目安
女性の平均生活費は、約15万円。まずは現状を知るために家計簿をつけるがおすすめ
女性の一人暮らしでは、「洗濯物を外に干さない」「ゴミ捨てでも鍵をかける」ことに注意
このページの目次
女性の一人暮らしの家賃は手取りの3割以内が目安

生活費のうち、大きな割合を占めるものの1つが家賃である。家賃は地域や条件によって金額が大きく異なる。総務省が2017年度に行った家計に関する調査によると、女性の一人暮らしの場合、住居費の平均は36,610円で、男性の24,685円に比べてやや高めになっている。
ただしこの値は社宅や持ち家などで家賃がかかっていない人も含めた数値。賃貸物件に居住している人のみに絞った場合は、男女合わせて平均55,102円と最低でも5万円は見ておく必要がある。特に、家賃相場の高い首都圏近郊で賃貸を探すとしたら最低でも6~7万円は見積もっておかなければならない。
女性の場合は「バス・トイレ別」「独立洗面台」といったこだわりの条件を持っている人も多いだろう。このような条件が複数あると候補となる物件が限られ、こだわりの条件をつけない場合に比べて家賃も高くなりやすい。
家賃は、ほかの生活費とのバランスを考えると手取りの3割以内を目安とするのがよい。希望の条件を考えたうえで、家賃と照らし合わせながら妥協できる点・譲れない点を割り出してみよう。すでに賃貸に住んでいる人も、家賃が妥当な金額かどうか計算してみよう。家賃が高すぎるという人はほかの物件を探してみてもよいかもしれない。
出典:家計調査 家計収支編 単身世帯(2017年)
女性の一人暮らしにかかる費用は平均15万円?!

一人暮らしの女性の、家賃以外の生活費についてはどうだろうか。上記で紹介した総務省の家計調査によると、女性(34歳以下)における1ヵ月の生活費の内訳は以下のようになることが分かった。(小数点以下四捨五入)
女性(34歳以下)の1ヵ月の生活費
項目 | 金額 |
---|---|
食費 | 32,160円 |
水道光熱費 | 7,981円 |
生活雑貨 | 4,095円 |
洋服・靴代 | 9,686円 |
交通・通信費 | 20,913円 |
娯楽費 | 15,324円 |
美容関連 | 22,536円 |
交際費 | 6,002円 |
その他 | 38,629円 |
合計 | 153,509円 |
女性の生活費は、計153,509円が平均費用となっている。
一方、同じ調査による男性(34歳以下)の1ヵ月の生活費内訳は、以下の通りである。(小数点以下四捨五入)
男性(34歳以下)の1ヵ月の生活費
項目 | 金額 |
---|---|
食費 | 48,695円 |
水道光熱費 | 6,294円 |
生活雑貨 | 3,045円 |
洋服・靴代 | 6,695円 |
交通・通信費 | 24,703円 |
娯楽費 | 19,331円 |
美容関連 | 22,345円 |
交際費 | 7,100円 |
その他 | 19,118円 |
合計 | 157,326円 |
上記のとおり、男性の生活費合計は157,326円となっている。
合計金額は男性のほうが多いものの、洋服・靴代や美容関連費用は女性の方がやや多いことが分かる。一人暮らしの女性の中には、1ヶ月の生活費が男性平均よりも大幅に多い女性は少なくないだろう。
「自分はどのくらいかかっているのだろう?」と思った人は、1ヶ月間の家計簿をつけてみよう。生活費を節約したい人も、まずは何にどのくらいかかっているのかを把握することから始めるのが大切だ。
何かとお金がかかる女性の一人暮らし。ルールを決めて節約しよう

女性が一人暮らしにかかる費用を節約するためには、全体の割合を大きく占めるものから見直していくのがよいだろう。
節約のコツ①食費
全体に占める割合が大きく、かつすぐに節約ができるのは食費である。特に昼食と夕食は外で食べると割高になりやすいため、お弁当を作ったり家で自炊したりするのがおすすめ。
ただし、一人暮らしだと食材が余りがちになるため、献立を工夫しながらうまく使い切るようにしよう。
節約のコツ②娯楽費
水道光熱費や交通・通信費も節約の候補としてよく挙がるが、これらは思い切った節約をしないとなかなか効果が出ないかもしれない。それよりは生活への必需度が低い娯楽費を抑えた方がよいだろう。
もちろん、人によって必需度の度合いが異なると思うが、衣食住に直接関係していないものは節約の対象となる。
節約のコツ③洋服・美容関連
食費や水道光熱費を節約したとしても、美容やオシャレにかかわる費用が大きすぎると節約の効果がなくなってしまう。エステや化粧品のモニターに応募してみたり、プチプライスでオシャレなアクセサリーを探してみたりと、色々な工夫をしてみよう。
きっちり節約したい!という方は、「美容やオシャレにかかわる出費は月5,000円までにする」など自分のルールを決め、さっそく明日から実践してみよう。
節約のコツ④交通・通信費

出かけることが多い人の生活では、意外に交通費がかさむ。電車賃やバス代など公共交通機関にかかる費用は、一度に払う額は小さくても、毎日のように出かけていれば結構な額になる。車移動であれば、ガソリン代や高速代も馬鹿にならない。
交通費を抑えたいなら、できるだけ近場で外出を楽しむこと、また徒歩や自転車での移動を心がけることが有効だ。これはダイエットにもなるし、ストレス解消にもなる。
さらに、交通費がかかる場合には、交通系電子マネーやクレジットカードを使ってポイントを貯めて活用しよう。早割や回数券を利用したり、割引料金になる夜間高速を利用したりするなど、さまざまな使い方ができる。
また、インターネット社会の現代においては、通信費も生活費を圧迫する。ネット回線の利用料はプロバイダによって大きく変わるので、しっかりと比較してから選ぼう。また、引越しを考えているなら、ネット利用無料の賃貸物件を選ぶのもおすすめだ。
スマホ料金は、最近多くのキャリアから出されている格安プランを利用すれば、比較的安く済ませることができる。長い間同じプランのままで見直しをしていない人は、一度自分のスマホプランを見直してみよう。
節約のコツ⑤水道光熱費
水道代や電気代、ガス代などは、毎月必ずかかる費用項目だ。このような水道光熱費を節約できれば、毎月の支出を減らすことができる。
水道光熱費を節約するためには、節約意識を持って日々の生活を送ることが大切だろう。水道は必要なときにしか出さないようにし、電気は付けっぱなしにせずこまめに消す。また、ガスは調理に必要なときしか使わず、保温調理やレンジ調理を活用する。待機電力の消費防止のために、使わない電気機器のコンセントを抜いておくことも有効だ。
このような日常の細かな意識によって節約できる水道光熱費は、長期間で考えると結構な額になるだろう。ただし、夏場や冬場に無理をして、冷暖房機器をまったく使わずにいると体調を崩してしまうことになる。近年の暑さや寒さはひどく、熱中症や風邪などになってしまわないためにも必要な出費といえるだろう。
まずは女性の一人暮らしにかかる費用を把握しよう

女性の一人暮らしにかかる生活の費用のうち、洋服代や化粧品といったオシャレ関連のものが女性特有の出費であることがお分かりいただけただろう。
家賃を見直したり、なるべく自炊をして食費を節約したりするのも大切だが、全体的に費用を減らすためには美容関連の費用も自分なりにルールを決めて節約する必要がある。毎月の費用がどのくらいかかっているか把握したら、自分の中でルールを決め、節約のためにできることを始めよう。
ここからは、女性が一人暮らしで気を付けることを解説する。
女性の一人暮らしで気を付けるべきことも押さえておこう
一人暮らしでは、防犯のために気を付けておきたいことがたくさんある。特に女性の一人暮らしでは、思わぬ犯罪に巻き込まれることがないよう注意が必要だろう。
オートロックやセキュリティサービスなど、防犯性の高い物件を選ぶことはもちろんだが、日々の防犯意識も高めておく必要がある。具体的には、以下のような点に注意しよう。
1日中窓を開けたままにしない

空気の入れ替えで、窓を開けることは多いだろう。特に春先や秋口の時期になると、自然と窓を開けて過ごす時間が増える。
しかし、長時間窓を開けたまま過ごしていると、外部から人が侵入してくる可能性がある。常に窓が開いているような場合には、「あそこの窓はいつも開いている」と、犯罪を目論む人物からチェックされているかもしれない。プロの空き巣なら、数分程度で浸入することも可能だ。
健康のためにも換気は大切だが、なるべく長時間窓を開けておくことは避けよう。また、カーテンを閉めて、外から部屋の様子を見られないようにすることも重要だ。もちろん窓が開いている間は、なるべくその部屋を離れないようにしよう。
洗濯物を外に干さない
女性の一人暮らしで気を付けたいのが洗濯物だ。ベランダに洗濯物を干す人は多いが、洗濯物は個人情報をあらわにする。外から干してある洗濯物を見れば、どの部屋にどんな人が住んでいるのか、ある程度わかってしまうのだ。
干してある洗濯物で女性の一人暮らしとわかれば、犯罪に巻き込まれる可能性は高くなる。もちろん洗濯物が盗まれてしまうこともあるだろう。女性の一人暮らしでは、洗濯物はなるべく室内で干すように注意したい。
ごみ捨てでも鍵を必ず閉める
「ちょっとごみを捨てに行くだけだから」「そこのコンビニに行くだけだから」と、短時間の外出だからといって鍵をかけずに出かけるのはおすすめできない。ちょっとした合間にも、人が部屋の中へ侵入する恐れがある。ごみ捨ての間に不審者が部屋に侵入してしまうと、事件に巻き込まれてしまうことになってしまうだろう。
また、オートロックの物件だと気が緩んでしまうこともあるが、不審者は物件の中に潜んでいることもある。部屋の外へ出るときはもちろん、部屋の中にいるときにも、基本的には鍵を閉めておくことが重要だ。鍵を開けるのは、ドアの開け閉めのときだけにしよう。
毎日同じ時間に同じ店に行かない
毎日同じ時間に同じ店に行くことも、女性にとっては危険だ。第三者に生活パターンや一人暮らしであることを把握され、尾行されたり待ち伏せされたりする恐れがある。特に夜の時間は薄暗く、人通りも少ないため、助けを求めることも難しいだろう。
近くにコンビニやスーパー、飲食店があるとつい同じような時間帯に通ってしまいがちだが、女性の一人暮らしであればなるべく避けよう。複数の店を日によって使い分けたり、利用時間をずらしたりすると良いだろう。
また、毎回同じコンビニで光熱費や通信費の支払いをしていて、スタッフに住所を覚えられてしまうというケースもある。支払う店舗を変えるのも良いが、口座引き落としなどに変更する方が安心だろう。
背後を気にするようにして帰宅する

帰宅時には、背後を気にしながら帰宅しよう。家を特定されて、犯罪に巻き込まれる可能性があるし、不審者に帰宅するなり襲われるというケースも後を絶たない。
最近では、スマートフォンで音楽を聴いたり電話をしたりしながら歩いている人も多いが、それでは意識が音楽や会話の方に向いてしまい、背後の気配に気付けない可能性がある。スマートフォンを持って歩くのは防犯的には有効だが、なるべく音楽や通話は避けよう。
また、後ろに人がいる場合には、明るい通りに出たり近くの店などに入ったりして、自分の家を特定されないようにすると良いだろう。もちろん万が一の場合は、お店の人に警察を呼んでもらうようにしよう。
文=望月 麻希(株式会社YOSCA)
2021年5月加筆=CHINTAI情報局編集部