引越しによる子供の心のケアの仕方は?新環境での不安やストレスを取り除くコツ
あなたの子供は大丈夫?引越し後のケアについて考えてみよう

引越しは環境だけでなく心にも大きな影響を与えるものだ。とりわけ、子供の心はデリケート。柔軟性が高いとはいえ、新しい人間関係や学校になじめずにふさぎ込んでしまう子もいる。
そこで大切なのは親からのサポートである。今回は、引越し後の子どもとの向き合い方について紹介していく。
このページの目次
引越したら、まず子供の様子をチェックしよう

まず大切なのは子どもの様子をチェックすること。ワクワクしているか不安そうかはなんとなくでも感じることができるはずだ。
- 表情が雲っている
- 引越し前のお友達の話をする
- ガマンしている
- 突然泣く
- かんしゃくやワガママが増えた
上記のような場合は、子供も情緒不安定になっているため心の拠り所が必要となる。
人間は本能的に変化を恐る性質がある。「現状維持バイアス」とも呼ばれているが、人は変化や未知を恐れて現状のままで居たい心理作用を持っているため、どうしても不安や心配が表立って出てしまう。
つまりあなたの子供が塞ぎ込むのは、至って健全ということだ。
とりわけ子供は世界がまだまだ狭い。幼少期は家や家族が世界であり、児童期は家と学校が世界の中心だ。
あなた自身も引越しの手続きや荷解きなどやることが多くて大変かもしれないが、子供の居場所をつくってあげて安心させることをしっかり考えてあげよう。
引越ししたばかりで不安やストレスを感じている子供のケアとは

引越ししたばかりで周囲になじめなず、不安やストレスを感じている子供には、共感しつつ前向きなイメージを植え付ける言葉を意識してかけてあげることが大切だ。
ステップ①:共感
子供が前の学校やお友達の話をはじめたら、遮らずに話をいっぱい聞いて共感しよう。深掘りして聞いていくと、「何が不安なのか」、「どんな楽しさを得られたら安心か」が理解できるようになる。不安の最中に話す過去の話は、たいてい過去にあった楽しかったことや嬉しかったことが溢れているものだ。
引越しをして新しい環境でも同じような体験ができるのか、心配で仕方ないのである。まずはその気持ちを汲んであげて、「こんな風に楽しかったんだね」と受け入れてあげるよう努めよう。
とくに素直に泣いたり弱音を吐ける存在は重要である。遮って否定したり怒ったりしないように。
ステップ②:前向きなイメージの植え付け
共感した上で、引越しした後の前向きなイメージをできるだけ具体的に伝えることも効果的だ。
- 近所に〇〇ちゃんと同い年のお友達いるよ
- 新しいお友達がたくさんできるから楽しみだね
- 笑顔でいると友達がドンドン増えるよ
- 近くに大きな遊園地があるから今度行ってみようか
- 新しいお家はとってもキレイなんだよ
新しい家や学校、近くにあるものなど、とにかく何でも前向きに語りかけてあげよう。これから住む環境は楽しくて期待に溢れているということを刷り込むのである。視野の狭さが不安や心配のタネになりやすいため、広い視点で物事を見られるようにしてあげよう。
簡単に参加できる地域のイベントでの友達づくりがおすすめ!

地域イベントに参加して、新しい環境の友達づくりを促すのも手だ。友達ができることで、不安が大幅に軽減される。引越し先の市役所ホームページのほか、最近ではネットで「〇〇市 イベント」などで検索すると簡単に子供向けのイベントも見つかる。
- 自治体主催のお祭り
- 子育て支援センターのイベント
- 地域ママの親子サークル
- 保育園・幼稚園主催のサークル
上記のように地域のイベントは探すと意外とたくさん開催されている。
とくに何度も通うイベントに参加すると、だんだんと一緒に遊ぶお友達が増えるのでおすすめ。あなた自身も知り合いが増えていくので、イベントを見つけたらぜひ積極的に参加していこう。
子供に寄り添ったケアで不安やストレスを取り除いてあげよう!
引越しは親による都合が多いため、子供の気持ちにしっかり寄り添いサポートすることが大切だ。不安になる気持ちを受け止め、その上でこれからの日々へ期待や楽しさを教えてあげよう。
友達づくりのお手伝いをすることで、さらに周囲ともなじみやすくなる。引越ししたら子どもの安心できる居場所づくりを率先して行くことが重要だ。
文=もふこ
4歳児を子育て中のアラサー主婦。現在は第2子妊娠中。子どもと一緒に過ごす時間を増やしたいという気持ちからライターに。大学では心理学を学び、卒業後も家族心理学や交流分析の研究を続ける。趣味は西洋占星術