賃貸アパートでもルームランナーを使いたい! 使用可能か判断するためのポイント
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ルームランナーを賃貸アパートで使うのはNG?
賃貸アパートなどの集合住宅でルームランナーを使いたい場合、周囲の部屋への騒音が気になるところ。「1階なら大丈夫!」「防音マットを敷けば響かないでしょ!」という意見もあるが、実際のところ、使用中のモーター音・衝撃音はどのくらい響くのだろうか。ルームランナーを買う前に、賃貸アパートで使用すると周りにどんな影響を与えるかについて考えてみよう。

賃貸アパートでルームランナーを使用する場合、周囲の住戸に与える影響
音の響き方は、建物の構造によって異なる
そもそも、賃貸アパートなどの集合住宅における音の響き方は、建物の構造によって大きな差がある。一般的に、鉄筋コンクリート造(RC造)や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)などの「鉄筋系」構造の物件は壁の密度が高いため、遮音性が高いといわれている。逆に、鉄骨造や木造などは鉄筋系に比べて遮音性が劣る。
一般的に「アパート」とは、木造や軽量鉄骨造などで2階建て以下の共同住宅を指すことが多い。自宅が「アパート」の場合は、音に関してはより慎重になる必要があるだろう。
※CHINTAIネットでは、木造2階建ての建物のことを「アパート」と呼称している。
ただし、鉄筋系の物件に住んでいても油断は禁物。着地の際の衝撃音は、音というよりは振動。いくら遮音性の高い物件に住んでいても、振動を制御することは難しい。結果、騒音となって階下や周囲の住戸に伝わる。新築で鉄筋コンクリート造だとしても、全く音が聞こえないわけではないのだ。
ルームランナーを使用する際に一番響く音は「着地時の衝撃音」
ルームランナーを使用することで発生する音は、運転中のモーター音、足を踏み下ろしたときの衝撃音など。いずれも低い音で、特に着地する際の衝撃音は階下に響きやすい。
では、1階に住んでいれば大丈夫なのかというとそうではない。音は床だけではなく、壁を伝って隣の住戸へ反響することもあるからだ。どんな造りの物件であれ、集合住宅に住んでいるという自覚を持とう。
賃貸アパートでも防音対策を施せばすればルームランナーの音は気にならない?
では、何らかの防音対策を施せば、賃貸アパートでもルームランナーの音を漏らさないようにできるのだろうか。残念ながら、完全にルームランナーの騒音を出さないようにすることは難しい。やらないよりはやった方がマシ、程度に考えておいた方がいいだろう。
防音の方法として、ランニングマシーンを直接床に置かずに、防音マットなどの吸音効果がある敷物の上に置くことが挙げられる。敷物を敷くことによって、賃貸アパートの床に傷がつくのを防ぐという効果もある。
しかし、音の感じ方は人それぞれ。階下の住民がいない時間帯だけ使用する、夜間の使用は控えて日中だけにするなど、周辺住民への配慮を最優先にすべきだ。

賃貸アパートでルームランナーを使うときの3つのチェックポイント
どうしても賃貸アパートでルームランナーを使いたい!という場合、周辺住民に迷惑をかけないことを第一優先に考えよう。周りに迷惑をかけずに自身も快適にルームランナーを使用するためには、いくつか確認するべきポイントがある。ルームランナー使用の前に、以下の3つのチェックをしよう。
ポイント①:衝撃吸収力が高いルームランナーを選ぶ
現在販売されている自宅用のルームランナーは、価格帯も数万円代から数十万円のものまで幅広く、防音性能に優れている機種も出てきている。低価格のものは、防音性も不十分である場合が多いため、おすすめできない。着目すべきは、マシーン本体が衝撃を吸収する仕組みになっているかどうか。マンションや賃貸アパートで使用することを想定してあるモデルのものを選ぶのがポイントだ。
ポイント②:モーターの音が小さいルームランナーを選ぶ
ルームランナーのモーターの音も、騒音の原因の一つとして挙げられる。最近のモデルでは、モーター音も低減されて、「テレビの音が聞こえないほどうるさい」ということは少なくなったようだ。とはいえ、低価格モデルの中にはそうではないものもあるので、モーターの性能表示までチェックしておこう。
ポイント③:走り方に気をつける
マンション向けのマシーンを用意したら、走り方にも注意しよう。大股で音を立てて走るのと、なるべく音を立てずに静かに走るのとでは、大きな違いがある。また床への衝撃が少ない走り方は、膝や腰への負担を軽くすることにもつながり一石二鳥だ。
集合住宅で暮らす以上、周りの住民の配慮は必須なのは言うまでもない。これらのことができないのであれば、ランニングマシーンの使用は断念した方がいいだろう。または、同じトレーニングマシーンでいうと、ルームランナーよりも騒音が少ないエアロバイクがおすすめだ。

ルームランナーを使用する場合は細心の注意を払って
賃貸アパートでルームランナーを使用する際に出る音は、入居者間のトラブルに発展することもある。そうならないためにも、マシーン選びは慎重になる必要があるだろう。
ただし、賃貸アパートの1階に住み、防音対策もバッチリ行い、衝撃吸収力があるルームランナーを選んだとしても、完全に音を消すことはできない。住人が口に出さないだけで、実は迷惑がっているということもある。ルームランナーを使用する場合は、近隣への配慮を最優先にするということを忘れてはならない。
文=watahono(SAGOJO)