「オンライン内見」の内容や特徴とは?利用方法や流れを解説
来店しなくてもOKな「オンライン内見」とは?

最近のお部屋探しで目にする「オンライン内見」をご存じ?
賃貸物件探しをしている際に、「オンライン内見」というワードを見かけたことはあるだろうか。
「オンライン内見」とは、不動産会社のスタッフがビデオ通話などを使って賃貸物件の案内を行うサービスだ。入居を検討している人は、スマホやパソコンなどからオンラインで内見でき、現地に行かなくても物件の詳細をしっかりチェックできる。
今回は、オンライン内見の内容や特徴について詳しく解説していこう。気になる内見予約~入居までの流れまで紹介していくので、オンライン内見を検討している人は参考にしてほしい。
このページの目次
オンライン内見4つの特徴
オンライン内見は以前から存在していたサービスではあるものの、コロナ禍において注目度が上がり、最近知ったという人も多いだろう。
ここでは、オンライン内見のメリットを4つ紹介する。内見方法を選ぶ際の参考にしてほしい。
オンライン内見の特徴①:どこにいても手軽に相談ができる
オンライン内見の一番の特徴は、場所を問わず物件の見学ができることだろう。
通常、物件探しをする場合は、まず不動産会社に行って希望条件などを伝えて物件をピックアップしてもらう、もしくはネットで自分で見つけた物件を伝え、説明を受けてから物件の内見へ出向くこととなる。
しかし、オンライン内見であれば希望条件の相談から物件の提案、内見までネット上で完結できる。自宅はもちろん、会社や学校の休憩中でも相談でき、休みを丸一日潰す必要もない。
特に遠方への引越しを予定している人にとっては、わざわざ現地へ赴かずに済むため、お部屋探しにかける時間を大きく短縮することが可能だ。また交通費や滞在費の節約にもなる。
忙しい現代人にとって、どこにいても物件探しや相談ができるというのは、オンライン内見の特徴であると同時にメリットともいえるだろう。
オンライン内見の特徴②:物件の隅々まで“実況中継”してもらえる
物件紹介サイトには、部屋の中を撮影した動画を載せていることがある。オンライン内見もこれと同じと思っている人も多いようだが、動画とオンライン内見はまったく異なるものだ。
オンライン内見は、実際にスタッフが物件に行って、ビデオ通話などで“実況中継”してくれる。動画とは違い双方向でのコミュニケーションが可能なため、こちらが見たいところを映してくれるのだ。
たとえば、クローゼットやキッチン収納の中、ベランダからの眺め、コンセントの位置など、リクエストに応じて細かいところまで映してもらうことが可能。住みやすさや使い勝手まで細かくチェックできることが特徴である。

お部屋の細かい部分も、ビデオ通話でチェックできるのがオンライン内見のメリットのひとつ
オンライン内見の特徴③:資料を一緒に見ながら説明してくれる
不動産会社へメールや電話で問い合わせる場合、質問内容をうまく伝えられず、こちらの意図とは違った答えが返ってくることもある。
このようなよくある悩みも、オンライン内見であれば解消できる。ビデオ通話中に物件資料を映し出し、一緒に見ながら説明してもらえるため、資料の中でわからないことがあったり、写真で気になる部分があったりすれば、その場でスタッフに説明してもらうことが可能だ。
メールや電話の手軽さと、実際に不動産会社を訪問する場合に受けられる丁寧なサービス。それらの「いいとこどり」ができるのがオンライン内見ともいえる。
オンライン内見の特徴④:IT重説対応店舗であれば、オンラインで契約も可能
不動産業界では、あらゆるサービスのオンライン化が進んでいる。重要事項説明をオンラインで行ってもらえる「IT重説」もそのひとつだ。
重要事項説明とは、賃料や解約、違約金、部屋を使用する上での条件など「特に大切なこと」を不動産会社から入居予定者に説明する機会であり、賃貸契約を結ぶ前に必ず実施しなければならないと法律で定められているものだ。
最近まで、宅地建物取引士の資格をもった人が必ず同席し、対面で説明しなければならないことになっていた。しかし、国土交通省による実証実験などを経て、2017年10月1日から対面でなく、オンラインでも実施可能とされた。
▽IT重説についてくわしくはこちら!
賃貸契約の「IT重説」の流れをプロが解説!実はメリットいっぱいな仕組みとは
IT重説の解禁によって、わざわざ契約のためだけに不動産会社に行く必要もなくなったのだ。もちろん、オンラインであっても重要事項説明は宅地建物取引士が行うため、契約内容でわからないことがあれば、その場で答えてもらえる。
ただし、IT重説はすべての不動産会社で行っているものではない。また、オンライン内見・IT重説には対応しているが、契約については店舗で行うという不動産会社もある。事前に会社に問合せをしておくのがベストだろう。
簡単4ステップ!オンライン内見の基本的な流れ
一般的な内見であれば、不動産会社に行ってスタッフと一緒に希望物件を見に行くという流れだ。しかし、オンラインとなるとどうやって申し込めばいいのか、手順に戸惑う人もいるかもしれない。
オンラインの場合は、店舗からそのまま内見に行くというわけではない。事前に申し込みが必要となるため、流れをしっかり理解しておこう。
今回は不動産会社・エイブルのオンラインシステムを参考に、オンライン内見の流れをご紹介しよう。
STEP1:専用フォームから問い合わせる
まずは、不動産会社のホームページにアクセスをして、内見申し込みフォームから申し込みをする。必要事項を入力する際、内見日時も入力する必要があるので、あらかじめ決めておこう。
エリアや間取り、家賃の予算など希望条件の入力が可能な場合は、できれば詳細に記載しておくのがベストだろう。希望条件に合わせ、担当スタッフが事前に物件をピックアップしておいてくれるため、オンライン内見当日の相談がスムーズに進みやすくなる。
もちろん、どんな条件にすればよいか決められない場合は、スタッフが相談に乗ってくれるので安心してほしい。
STEP2:担当スタッフから連絡が届く
専用フォームから申し込みをすると、不動産会社の担当スタッフから連絡が届く。このとき、オンライン内見の日時を正式に決定する。
連絡方法は電話かメールが選べる場合が多い。確実に連絡がとれる方法を選択しよう。内見や契約の申し込みは早い者勝ち。不動産会社から連絡が来ていたことに気づかずに、内見日時の決定が遅くなってしまうと、人気の高い物件は他の内見が入ってしまう可能性があるので要注意だ。
STEP3:内見当日、専用URLにアクセスをする
内見日時が決まると、メールでオンライン内見専用のURLが送られてくる。内見当日になったら専用URLからアクセスしよう。
できるだけ安定した通信状況を保つには、Wi-Fi環境が整っていることが必須だ。どこで内見してもいいのだが、Wi-Fiがしっかり繋がるか確認しておくことを忘れずにしよう。
STEP4:相談をオンライン上で行う
内見が終わったあとは、スタッフが相談を受けてくれる。部屋探しをするうえでの困りごとや、悩みごとはもちろん、物件の周辺環境や最寄り駅の様子などの相談も対応してくれるため、気軽に相談してみよう。
オンライン内見後、正式に契約をしたい場合には入居申し込み・契約手続きに進む。
前述した「IT重説」に対応している不動産会社であれば、入居の契約に関わるやりとりもオンラインで行うことが可能だ。
▽IT重説についてくわしくはこちら!
賃貸契約の「IT重説」の流れをプロが解説!実はメリットいっぱいな仕組みとは
オンライン内見で妥協しない部屋探しをしよう
部屋探しは楽しいものだが、たくさんの賃貸物件を内見するのは時間も労力もかかり、妥協してしまうこともあるかもしれない。しかし、オンライン内見であれば現地に行く手間も時間もかからない。
「実際に目で見て内見しないと不安」という人もいるかもしれないが、オンライン内見に使われるビデオ通話ツールのクオリティもどんどん上がっている。本当に気に入った部屋を見つけるためにも、上手に活用してほしい。