【一人暮らしビギナー向け医療コラム】地震や台風などの災害対策や備え

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もし地震や台風の被害を受けてしまった時のために。一人暮らしだからこそ、知っておきたい災害対策

一人暮らしを始めたばかりの人も、すっかり一人暮らしに慣れたという人も、「地震や台風などの災害が起きたらどうしよう」と不安になることがあるのではないだろうか。

そんな一人暮らしビギナーのお悩みを少しでも解消するべく、Twitterで医療ニュースなどを発信して人気を博している医師のおると先生@Ortho_FL)が医療コラムを連載中!

今回のテーマは「災害対策」。さっそくチェックしていこう。

【一人暮らしビギナー向け医療コラム】地震や台風などの災害対策や備え

地震や台風などの災害が起きた時に注意すべき怪我・病気って?

思いもよらない事態が起こる災害時。もちろん、まずは命を守ることが最優先だが、被災時の怪我や被災後の体調変化にも注意しなければならない。

まず被災時や被災直後(避難時)に発生するのが外傷。よくある怪我としては切り傷、打撲、骨折、火傷などだ。

また被災して日が経つと、避難所など狭い環境に閉じ込められることによる感染症や、環境変化に伴う熱中症・低体温症の危険性も。更に内服薬の不足に伴い糖尿病・高血圧などの基礎疾患の悪化や、新たな病気の発症なども考えられる。

地震や台風などの災害が起きた時に怪我をしてしまった時の処置方法

このように、災害と健康状態は切り離すことのできない存在だが、今回は特に外傷、いわゆる怪我をしてしまった場合の処置方法について解説したい。

災害時にはまず、命を守る行動を。落ち着いて怪我の処置ができる状況にある場合は、以下を参考になるべく早く対処しよう。

災害時に起こりやすい怪我の処置①:傷

まず傷がある場合、感染予防のために水道水などの流水で患部を洗うことが大切である。同じ流水でも川などの不衛生な環境で洗うことはお勧めしない。

【一人暮らしビギナー向け医療コラム】地震や台風などの災害対策や備え 手を洗う人
傷ができてしまった時は、水道水などで洗浄しよう

災害時に起こりやすい怪我の処置②:打撲

打撲などは可能であれば冷却などを行うと、腫れを軽減させることができる。

【一人暮らしビギナー向け医療コラム】地震や台風などの災害対策や備え 氷嚢
打撲の時は氷などで患部を冷やそう

災害時に起こりやすい怪我の処置③:骨折

骨折に関しては場合によっては整復や固定が必要となるため、痛みが強い場合や変形を伴う場合はまず整形外科を受診するようにすべきである。

【一人暮らしビギナー向け医療コラム】地震や台風などの災害対策や備え 骨折を治療する人
傷みや変形を伴う骨折は整形外科を受診しよう

災害時に起こりやすい怪我の処置④:やけど

火傷の応急処置としては、受傷後すぐに冷やすことが最も大切である。軟膏などは、皮膚科などを受診して適切なものを処方されてからが良いだろう。

【一人暮らしビギナー向け医療コラム】地震や台風などの災害対策や備え やけどを冷やす様子
やけどを負ってしまった場合はすぐに冷却することが大切だ

災害時の怪我にも効果が期待できる、基本的な応急処置

応急処置の手当の基本に「PRICE」というものがある。
以下の頭文字をとったものであり、覚えておくと良いだろう。
コラム第1回目も合わせてチェックしていこう。

  • Protection(保護)
  • Rest(安静)
  • Ice(冷却)
  • Compression(圧迫)
  • Elevation(挙上)
【一人暮らしビギナー向け医療コラム】地震や台風などの災害対策や備え 怪我の応急処置
怪我の応急処置はP(保護)・R(安静)・I(冷却)・C(圧迫)・E(挙上)と覚えておこう

地震や台風などの災害が起こる前に。日頃から備えておきたいものや対策は?

災害への備え・対策①:家具の倒壊対策

災害が起きた時のために、あらかじめ備えておくことは極めて重要である。
まず、災害発生時に怪我をしないためにできることを考えよう。

これまで発生した震災では、多くの方が倒れてきた家具の下敷きになり、怪我をしたり、命を奪われたケースがあった。家具は必ず倒れるものと考えて、転倒防止対策を講じておく必要がある。

まず、家具は固定器具で必ず壁に固定しよう。また、そもそも寝室や子ども部屋にはできるだけ家具を置かないようにする、背の低い家具を中心に選ぶことも大切だ。

更に万が一、倒れた時に備え、部屋の出入り口をふさがないように配置するとよいだろう。

【一人暮らしビギナー向け医療コラム】地震や台風などの災害対策や備え 家具の倒壊対策
つっかえ棒などを利用して、家具が倒れないように対策しよう

災害への備え・対策②:非常用の食品・飲料水の備蓄

また、電気やガス、水道などのライフラインが止まった場合に備え、普段から飲料水や保存食などを備蓄しておくべきである。
大規模災害発生時にはおよそ1週間分の備蓄をしておくことが望ましいとされているため、しっかりと荷物にまとめておくようにすると良いだろう。

【一人暮らしビギナー向け医療コラム】地震や台風などの災害対策や備え 家具の倒壊対策
災害があったときのために、保存がきく飲料・食品や、加熱しなくても食べられる食品を備蓄しておくことも大切

災害への備え・対策③:非常用の持ち出しバッグの準備

非常用の持ち出しバッグには飲料水や保存食の他に、以下のものを詰めておくとよいだろう。

・貴重品(預金通帳、印鑑、健康保険証など)
・救急用品(絆創膏、常備薬など)
・懐中電灯
・予備電池
・携帯電話の充電器
・衣類
・簡易毛布
・タオル
・ウェットティッシュ
・携帯トイレ など

【一人暮らしビギナー向け医療コラム】地震や台風などの災害対策や備え 非常用持ち出し袋
災害用の飲食物の備蓄とともに、必要なものを避難用に持ち出せるよう準備しておくのがおすすめだ

非常用の持ち出しバッグとしておすすめの、防災リュックを下記の記事でチェック!

シリーズ累計80万台突破の人気防災リュックを防災士が使ってみた!

その他、災害が起きた時のために知っておきたいこと

持病に関しては、かかりつけの病院、既往歴、緊急連絡先、内服薬リストやおくすり手帳などをまとめておくことが有用である。

また、災害時に大切なことは、怪我や病気になる前に対策しておくことである。
あらかじめ備えておくことにより怪我の受傷の確率を下げたり、避難所などで病気をもらったりしないようにしよう!

災害情報に関しては、通信インフラ等が多大な被害を受けた場合のことを考え、複数の手段で情報を得れるようにしておくべきである。テレビ、ラジオ、SNSなどが大きな戦力となるであろう。

まとめ:一人暮らしでしておきたい災害対策のポイント

【一人暮らしビギナー向け医療コラム】地震や台風などの災害対策や備え

いざという時のために、充分な災害対策を!

誰もが災害への不安を抱えているが、同居人と助け合うことができない一人暮らしではそのレベルも跳ね上がる。
あらかじめ災害時に起こりうることを想定し、対策を講じておくということが、一人暮らしでは特に重要となるだろう。

災害にあうことは人生において少ないとは思うが、筆者おるとも一人暮らしになってから2度ほど災害に遭遇している。
甘く見ず、ぜひこの記事を参考に災害対策を練っておいてほしい。

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文=おると@整形外科医
フリーランス整形外科医。Twitter・YouTubeにて一般向けの医療啓蒙からネタまで取り扱っている。Twitterではフォロワー5万人越え、医師アカウントの影響力ランキング1位。YouTubeでは一般向けに分かりやすくかつ面白く病気に対する知識を発信している。
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※記事内で紹介する内容は一定の効果を保証するものではありません

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