【ヨガインストラクターが解説!】マインドフルネス瞑想のやり方って? 簡単な方法やその効果について解説

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「瞑想」は、さまざまな効果が期待できるって本当?

仕事ができる人はみんな夢中?! 話題の「瞑想」に挑戦してみよう!
初心者でも簡単にできる瞑想に挑戦してみよう!

メディアで取り上げられることが増え、最近話題の瞑想。日々の生活に瞑想を取り入れてみたいけれど、具体的なやり方がよくわからない……と悩んでいる人も多いのでは?

本記事ではヨガインストラクターである筆者が、初心者でも簡単にできる「マインドフルネス瞑想」を中心に、瞑想のやり方や効果・メリットなどを徹底解説。自宅で気軽に取り組めるのでぜひ試してみよう。

美容ライター 荒原文
文=美容ライター・aya-works

ライター、ヨガインストラクター。書籍や雑誌の編集、ライターを手がける傍、ヨガインストラクターとしても活動している。アロマ関係の書籍を多数編集・執筆。最新刊は『「年齢を重ねるほど「見た目」で得する人、損する人 人生が輝くスキンケア「肌再生プログラム」の6ステップ」』
公式サイト:aya works

瞑想とはどのようなもの?

瞑想とは「ただ静かに座り、心と頭を無にすること」。
瞑想と深い関わりを持つヨガの教えでは、ヨガの最終的な目標はあらゆるものと一体感を感じた至福の状態=「解脱、悟り」とされている。これをサマディと呼ぶ。

サマディに到達するには瞑想が深まり、瞑想状態をある程度持続させる必要があるとされている。つまり、ヨガの教えでは、瞑想状態を保つことで、私たちは精神的な至福を手に入れられると考えられているのだ。そのため、多くの人が修行として日々瞑想を実践しているのだ。

近年では瞑想が科学的に検証されるようになり*、解脱や悟りに到達しなくても、「瞑想」によってさまざまな効果が得られることが実証されている。特にアップルやグーグル、ゴールドマンサックスなど世界的な企業が社員研修の一環として瞑想を取り入れているという話を聞いたことがある人もいるのではないだろうか。現代社会で瞑想は、修行や宗教的なところから離れ、人々の注目を集めているのだ。

*参考:厚生労働省eJIM | 瞑想 | 各種施術・療法 | 医療関係者の方へ

瞑想とマインドフルネスは同じ?

瞑想と同じ土俵に並べられるキーワードに「マインドフルネス」がある。
正確には「瞑想」と「マインドフルネス」は異なるものだが、同義に捉えている人が多い。

マインドフルネスとは文字通り「1つの物事に対してマインド(意識)がフル」の状態、つまり「1つの物事に集中している」状態のことを指す。何かに集中しているときに、人の話が耳に入ってこなくなったり、空腹感が感じられなくなったりした経験は誰にでもあるだろう。このように、その時している行動や、頭の中に浮かぶことに全意識を集中させることがマインドフルネスだ。

一方、マインドフルネスの先にあるとも言える「瞑想」では、頭の中を白紙にし、休ませる必要がある。マインドフルネス状態では、意識がフルに働いている(オンの状態)のに対し、瞑想状態では意識が働いていない(オフの状態)と言ってもいい。

ただし、瞑想状態に入る直前はマインドフルネスの状態であることが多い。つまり、マインドフルネス状態とは、瞑想の導入時に似た状態ともいえる。そのため、明確に「ここまではマインドフルネス」「ここからは瞑想」と線引きをすることは難しい。

ここでは「マインドフルネス」は1つの物事に全意識を集中させること「瞑想」は脳内を完全に休ませることと、ざっくり理解しておいてほしい。
マインドフルネスの方がより気軽に、誰でも取り組むことができる。さらにマインドフルネスができるようになれば、瞑想もできるようになってくると考えるといいだろう。

瞑想って?
「マインドフルネス」は1つの物事に全意識を集中させること、「瞑想」は脳内を完全に休ませることといえる

瞑想やマインドフルネスの驚くべき効果

瞑想やマインドフルネスに注目が集まる理由は、優れた効果が期待できるからである。

双方に共通する効果としては「ストレス軽減」「リラックス」「集中力の向上」「記憶力の向上」「睡眠の質の向上」などが挙げられる。ストレス社会、スピード社会を生き抜かなければならない現代人にとって、これらの効果は非常に魅力的だ。

アメリカではマインドフルネスは、医療行為としても導入されている。アスリートや経営者などストレスがかかりやすい人々にとって、修行や宗教的な意味合いではなく、手軽なリラックス方法としてマインドフルネスを活用しているという。

瞑想にはマインドフルネスで期待できる効果に加え「脳疲労の解消」「うつ病や不安の緩和」「ストレス耐性の強化」「受容」「慈愛」などもある。瞑想の方がマインドフルネスよりも効果の現れる範囲が大きいとされているのだ。

瞑想とマインドフルネスは同じ?
マインドフルネスよりも瞑想の方が効果の現れる範囲が大きい

実際にマインドフルネス瞑想をやってみよう!

ここでは、「呼吸」に五感のすべての意識を集中させる「マインドフルネス瞑想」のやり方を解説する。瞑想の中で最も実践しやすいとされている方法なので、気軽に試してみてほしい。

マインドフルネス瞑想のやり方

マインドフルネス瞑想のやり方
まずは基本の「マインドフルネス瞑想」のやり方をご紹介

①:椅子や床に背筋を伸ばしてゆったり座る

手の位置はリラックスできる場所ならどこでもOK

②: 目を閉じる

目を開いた状態であっても「半眼」状態にしてぼんやり床の一点を見つめる
(目を閉じた方が集中できるとされている)

③: 鼻からゆっくり息を吸い、鼻からゆっくり息を吐く

鼻からゆっくり息を吸い、口からゆっくり息を吐く方法でも良い

④: 自身の呼吸の様子を意識する

呼吸の長さ、温度、息がどこに入り、どこから出ていくのか、お腹が動くのか胸が動くのかなど、呼吸という行為で生まれる体感や感覚をフルに意識する。つまり、呼吸にひたすら集中する。難しいようなら、呼吸の長さを静かに心の中で数える

⑤:これらを5〜10分程度続ける

途中で考え事が浮かんだり、別のことに意識が飛んだりしたら、またすぐに呼吸に意識を戻そう

マインドフルネスの練習方法は他にもたくさんある

呼吸に意識を集中するのが難しい人もいる。例えば座っているのが苦手な人。
こういった場合におすすめのマインドフルネスを2つ紹介しよう。

歩くマインドフルネスのやり方

マインドフルネスには、動きながら行うものもある。そのうちのひとつ、足の動きに意識を向ける「歩くマインドフルネス」のやり方をご紹介。

歩くマインドフルネスは案外難しいので、ウォーキングの練習をするつもりで家の中をぐるぐる歩き回るのもおすすめ。

まずは普段の歩行よりゆっくり歩き出そう。その際、足の裏の感覚に意識を集中させることが重要。
以下、具体的な意識の向け方について、右足から踏み出す前提で説明する。

歩くマインドフルネスのやり方
マインドフルネスを歩きながら行う方法も!

①踏み出した足(右足)のかかとが着地する

右足を踏み出し、かかとが着地すると、そのまま右足のつま先も着地する。しっかり自分の歩行を観察しよう

②反対の足(左足)のかかとが上がる

右足のつま先が着地すると、続いて反対の足(左足)のかかとが上がる。

③反対の足(左足)のつま先が浮く

そのまま左足のつま先も浮く。

④左足のかかとが着地し、つま先も着地する

左足のつま先が浮くと、左足が次の一歩を踏み出し、かかとが着地。そのまま左足のつま先も着地する。

⑤この歩行を5分〜10分続ける

意識が違うことに向いたら、また足の裏に意識を集中させよう。

食べるマインドフルネスのやり方

これは、ものを食べる行為をマインドフルネスに活用した方法だ。今回はよく用いられるレーズンを例に、やり方を紹介しよう。

1粒のレーズンを5分〜10分程度の時間をかけ、五感を使って食べることは「食べるマインドフルネス瞑想」とされ、マインドフルネスの入門として実践している人が多い。

食べるマインドフルネスのやり方
マインドフルネスの入門におすすめの方法

①レーズンを観察する

まずはレーズンを1粒取り、色、形、大きさ、感触、表面のシワなどをよく見て観察する。「視覚」を通して得られる1粒のレーズンに関する情報を1分ほどかけて集中して得るようにする

②レーズンの感触を感じる

レーズンを手で転がし、ベタベタしているのかぷにぷにしているのかといった感触を確認しよう。このとき「触覚」を通して得られる情報を1分ほどかけて集中して得るようにする

③レーズンの匂いを感じる

その後は「嗅覚」を使って匂いを感じる。甘い香り、スモーキーな香り、優しい香りなど、感じることを頭の中でどんどん言葉にしてみよう

④レーズンの味覚を感じる

口に入れたらすぐに咀嚼せずに舌で転がすなどして、口の中でレーズンの「味覚」を感じる。少し溶けたりすることもあるし、咀嚼しなくても味に変化が起こることもある。口の中のどこにレーズンがあるかで味が変わるかも知れない。とにかく1分ほど観察しよう

⑤レーズンを味わう

咀嚼をはじめたら「聴覚」も使い、音を感じながらゆっくり味わう。レーズンを食べるとき、耳の奥、喉、口の中など、色々なところで異なる音が出ることをじっくり感じよう

なぜマインドフルネスが推奨されるの?

なぜマインドフルネスが推奨されるの?
近年、マインドフルネスが話題になっているのには理由があった!

マインドフルネスの練習方法を複数紹介したが、なぜマインドフルネスに惹かれる人が多いのだろうか。

これは私たちがあまりにマルチタスクな日常生活を送っているからだといわれている。スマホを見ながら食事をし、歩きながら音楽を聴き、仕事中でもメールを打ちながら別のモニターを見ることなどはよくあることだろう。

本来、人間の脳は1つのことしかできないシングルタスク用にできているため、同時に進行するタスクが増えれば増えるほど、私たちの脳は疲れてしまう。マルチタスクにより、さまざまな不調が起こることが科学的にも解明されている。スマホやPCでもアプリやソフトを同時に複数立ち上げておくと、突然動かなくなったり、動きが遅くなったりするが、それと同じことが私たちの脳でも起こっているのだ。

原因不明の不調や慢性的な疲労は脳疲労によるものであることも多く、それらは日々のマルチタスクによって起こっている可能性があるのだ。

マインドフルネスや瞑想を習慣化して心を整えよう

まずは1日5分でも意識してマインドフルネスになる時間を設けよう。そうすれば、脳は自動的に緊張から解き放たれる。その時間が10分、15分となれば、後半は瞑想状態になっていることも多い。瞑想により脳内を完全に休めることで、より深いリフレッシュ感やリラックス効果が期待できる。

精神的な疾患などがなければ、基本的にマインドフルネスや瞑想にデメリットはないので、1日に1回、自分の好きなタイミングでマインドフルネスを取り入れると良いだろう。特に頭が疲れ切ったとき、ストレスに押しつぶされそうなときなどに行うのがおすすめだ。慣れてきたら寝る前や、起床時などとタイミングを決めて習慣化しよう。そうすると、よりマインドフルネスの効果や恩恵が大きくなってくる。

最初は、5分間スマホを触らずに目を閉じてただ静かに座るのは大変かもしれない。その場合は呼吸に意識を向けたり、心の中で数をひたすら数えたりすることで、意識を1つのことにフォーカスしよう。

たった5分間のマインドフルネスの時間でも脳を休ませ、あらゆることのパフォーマンスの向上が期待できる。ぜひ今日から実践してみよう!

美容ライター 荒原文
文=美容ライター・aya-works

ライター、ヨガインストラクター。書籍や雑誌の編集、ライターを手がける傍、ヨガインストラクターとしても活動している。アロマ関係の書籍を多数編集・執筆。最新刊は『「年齢を重ねるほど「見た目」で得する人、損する人 人生が輝くスキンケア「肌再生プログラム」の6ステップ」』
公式サイト:aya works

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