一人暮らしを始める年齢は何歳が適齢?自分に合った引越し年齢を見つけよう
一人暮らしをするタイミングはどの年齢で訪れるか

一人暮らしを始めるタイミングは人によって様々だ。進学や就職など、人生の転機に一人暮らしを開始せざるを得なくなる場合も多い。
あるいは、親からの自立を目指して、一念発起して一人暮らしを開始する場合もあるだろう。
やはり多いのは、進学や就職などで転機が多い10代後半から20代前半などの若い年齢層。しかし、同じ年齢でも親の支援があるかどうかで選び方や暮らし方は変わってくる。
一人暮らしを始めると、大きく環境は変わる。特にお金の使い方、時間の使い方はそれまでと全く違ったものになるだろう。
そこで今回は、一人暮らしのタイミングと、その準備や注意するポイントについて解説していこう。
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【18歳前後】進学する年齢での一人暮らし

一人暮らしをするタイミングとして多いのは進学するときだ。志望する学校が地元になければ、進学を機に地元を離れて一人暮らしをすることになる。ここでは18歳前後で一人暮らしをする場合のメリット・デメリットについて解説していく。
18歳前後で始める一人暮らしのメリット①:お金の管理能力が身に付く
実家暮らしを続けてきた人の場合、これまで自分のお金といえば親からもらったお小遣いか、アルバイトで稼いだお金というケースが大半だろう。毎月自由に使えていたお金はさほど多くはなく、そもそも家計をやり繰りする経験をしたことのない人がほとんどなはずだ。
しかし一人暮らしを始めれば、家賃や光熱費といった毎月かかる費用の捻出をはじめ、食費や生活費を計算しながら生活することを強いられる。使い切っても良いお金と残しておかなければならないお金をコントロールすることになるため、お金の管理能力が身に付きやすい。
18歳前後で始める一人暮らしのメリット②:勉強や研究に集中できる
大学生や短大生、専門学校生になると、この先数年間勉強に励むことになる。実家暮らしをしていると、家族との兼ね合いで勉強に集中できない可能性もあるが、一人暮らしをしていれば勉強に向き合う環境を作りやすい。
ただし、これはすべての人に当てはまるわけではない。一人で自由に過ごせるようになった結果、友人や恋人を自宅に招いて遊んでしまう可能性もあるし、門限を気にせず遊び回れるようにもなる。ある程度の自己管理ができなければ、勉強どころではなくなってしまう恐れもあるため要注意だ。
18歳前後で始める一人暮らしのデメリット:体調を崩しやすくなる
注意すべきなのは体調面である。学業とアルバイトを両立させることや、家事洗濯をこなすことによって疲弊し、体調を崩すことが多くなってしまう。
また、アルバイトの時間帯によって昼夜逆転の生活に陥りやすいことにも注意が必要だ。規則正しい生活を心がけながら、食事や睡眠に気を配るようにしよう。
【22歳前後】就職する年齢での一人暮らし

生まれ育った地元を離れて就職するなど、就職のタイミングで一人暮らしを始める方も多いのではないだろうか。就職することで今までとは違ったことを学ぶことができるようになる。知っておくべきメリットとデメリットは以下の通りだ。
22歳前後で始める一人暮らしのメリット①:充実した休日を過ごすことができる
22歳前後といえば、自分自身の収入だけで生活を成立させられるようになる年齢だ。自分のお金を自由に使って遊んだり、身近な人を招いて自宅でのんびり過ごしたりしたくもなるだろう。制限が多い実家暮らしを続けているよりも、一人暮らしの方が自由に過ごしやすい。
22歳前後で始める一人暮らしのメリット②:自分の好きなペースで家事や洗濯ができる
家族と同居していると、食事の時間を合わせたり、ある程度の量が溜まるまで洗濯ができなかったりすることもあるだろう。しかし、一人暮らしではこのような問題に悩まされることがなくなる。自分のペースで家事や洗濯ができ、ストレスも少なくなる。
22歳前後で始める一人暮らしのデメリット:貯金がしにくい
問題となるのは、一人暮らしに必要なお金を自分だけでは捻出できない可能性があることだ。大卒だとしても、一般的な初任給といえば20万円前後。そこから数万円の家賃を支払い、光熱費や食事を差し引くと、余るお金は決して多くないだろう。
また、奨学金の返済をする人であれば、さらに生活費を切り詰めていくことになる。トータルでの支出が大きく、貯金が難しくなってしまうのだ。
【25歳~30歳前後】貯金がある程度貯まったタイミングでの一人暮らし

就職先まで実家から通える距離にある場合は、まずは実家から通い、そしてある程度の貯金が貯まったときに一人暮らしを始める人も多い。このタイミングで一人暮らしを始めれば、金銭的なゆとりが大きくなって生活しやすくなるだろう。ここからは、25歳~30歳前後で一人暮らしを始めるにあたってのメリットとデメリットをご紹介する。
25歳~30歳前後で始める一人暮らしのメリット①:生活の自由度が広がる
25歳以下で一人暮らしを始める場合と比べると、ある程度貯金ができているはず。また、就職当時より昇給して収入が増えている場合も多いため、より生活の自由度が高くなる。金銭的に余裕があれば、車や高級家電などを購入できる可能性もある。
25歳~30歳前後で始める一人暮らしのメリット②:自分好みの部屋に住むことができる
金銭的なゆとりがあれば、理想を叶えてくれる部屋も見つけやすくなるだろう。憧れていた街に住めるかもしれないし、就職直後には契約できなかったようなグレードの部屋を選べるかもしれない。一人暮らしをしたいけれど部屋を妥協したくないという場合、あえてこの年代まで実家暮らしを続けるのも有効だ。
25歳~30歳前後で始める一人暮らしのデメリット:金銭感覚がわからず使いすぎてしまう?
今まで一人暮らしをしてこなかった分、一人暮らしにかかる費用相場がわからずに金銭感覚がマヒする恐れがある。入ってくるお金をすべて使ってしまったり、クレジットカードのリボ払いで借金を膨らませたりといったことには注意が必要だ。
一人暮らしにかかる費用はどのくらい?

実際の一人暮らしにはどれくらいの費用がかかるのだろうか。まず、一人暮らしにおける支出は主に以下の7項目である。
- 食費
- 光熱費
- 水道代
- 通信費
- 日用品・雑貨
- 娯楽・交際費
- 貯金
今回は、総務省統計局が公表している2020年度の家計調査をもとに、全国の単身世帯がそれぞれにどれくらいのお金をかけているのか、その平均値を解説する。
一人暮らしの食費:平均38,257円
食費は自炊・外食の両方を含む。1日あたり1,000円~1,500円を目安と考えると良いだろう。毎月4万円を超えている場合、平均を上回っていると考えなければならない。
一人暮らしの光熱費:平均9,514円
電気代やガス代など、ライフラインとして欠かせない出費が光熱費だ。単身世帯の全国平均光熱費は9,514円であり、1万円を突破した場合に警戒すべきだろう。
一人暮らしの水道代:平均2,172円
入浴や調理、トイレ等に水道代がかかる。全国の単身世帯の平均額は2,172円だが、住んでいる地域よって料金に違いがあることが特徴的だ。また、電気代やガス代と違い、2ヶ月に1回2ヶ月分が請求されることが一般的である。
一人暮らしの通信費:平均7,286円
固定電話や携帯電話、Wi-Fiの月額料金・使用料などを合算したものが通信費である。最近は大手キャリアも格安の新プランを導入しており、2021年以降は平均額が下がる可能性が高い。
一人暮らしの日用品・平均雑貨:5,293円
ティッシュやトイレットペーパーなど、生活上必要不可欠な日用品・雑貨の平均支出額は5,293円だ。品質よりも安さにこだわるなど、節約のためにはある程度の割り切りが必要といえる。
一人暮らしの娯楽・交際費:平均12,934円
家計調査において交際費という名目で使われている平均額は12,934円だった。友人や恋人との外出には何かとお金がかかるもの。節約をしやすいポイントでもあるため、人付き合いとのバランスを上手に取るように意識しよう。
一人暮らしの貯金:10,000~20,000円
貯金に関しては明確なデータはないが、30歳以下での一人暮らしとなれば、月々10,000~20,000万円ほどが平均と考えると良いだろう。ここまで紹介してきた費用に加え、家賃にかかる費用もあるため、無理のない計画を立てて貯金するようにしよう。
自分の無理のないベストな年齢で一人暮らしを始めよう

一人暮らしをするにも、それぞれのタイミングがある。10代から一人暮らしをせざるを得ないという人もいれば、30代になってから一人暮らしをしてみようと思う人もいるだろう。それぞれにとってベストなタイミングがあるのが一人暮らしだ。
いずれにしても、一人暮らしをするためには、ある程度のお金が必要になる。周りのサポートが必要なのかも考慮しつつ前向きな選択をしよう。
何歳になっても一人暮らしをすることで得られるものは多いはずだ。
文=こいあず
これまで就職・結婚・離婚などをきっかけに、一人暮らし・二人暮らし・シェアハウス生活といった数々の暮らし方を経験。現在は主人と愛犬と田んぼの真ん中で三人暮らしをしている。
2021年7月加筆=CHINTAI情報局編集部