賃貸のベランダを有効活用する方法は?おすすめの過ごし方や注意点もご紹介
ただ洗濯物を干すだけじゃただもったいない。賃貸のベランダ・テラスを有効活用しよう
ベランダやテラスは洗濯物や布団を干すだけの場所、と思っている人も多いのではないだろうか。だが、それは非常にもったいない! ベランダは部屋にいながら季節を感じたり星空を眺めたりできる贅沢な空間。一人暮らしや休日を充実させる鍵といっても過言ではないのだ。
広いベランダやテラスのあるお部屋を選べば、カフェのようなスペースを作ることも可能。今回は広いベランダやテラスのあるお部屋の活用方法から探し方までご紹介しよう。

このページの目次
不動産用語でいう「ベランダ」と「バルコニー」、「テラス」の違い
ベランダやバルコニー、テラスといった言葉を同じ意味で使ってはいないだろうか。この3つは似ているようで異なる。
インターネットや不動産会社で部屋探しする際、理想の物件にたどり着くためにも知っておきたい。
ベランダ・バルコニーとは
まずベランダとは、建物の外へ張り出した屋根付きの場所のこと。人が出入りできる広さや強度がある。屋根があるため、多少の雨風を防げるスペースだ。

一方、バルコニーとは、2階以上の室外へ張り出した場所のうち、屋根のない手すり付きの場所のことを指す。ベランダとよく似ており、実際物件情報などでも混同して使われている場合があるが、ベランダとの大きな違いは屋根の有無だ。

テラスとは
そしてテラスとは、住宅の1階から室外へ張り出した場所のうち、室内と床の高さを揃え、リビングやダイニングと連携するように設けられたもの。屋根はない場合が多い。物件によっては庭へと続くように作られていることもある。

賃貸のベランダ・テラスの活用法
ベランダ・テラスの実際の活用法を紹介していきたいと思う。
賃貸物件の屋外スペースは共用部。ベランダ・テラスの規約を事前にを確認する
ベランダ・テラスの活用法について紹介する前に、使用の注意点について紹介したい。
集合住宅の場合、ベランダやテラスは自分だけのスペースと思いがち。しかし、実はベランダもテラスも物件の「共用部」にあたる。これは、火災等の際に避難経路として使うためだ。
このため、ベランダやテラスを使用する場合は、事前に集合住宅の規約を確認することが重要。隣室との間にある蹴破り戸の前や避難はしごの上、避難の妨げになる場所に物を置くと、火災が起きたときに避難が遅れる危険がある。消防法にも違反することになるのでNGだ。
喫煙等が禁止されているケースもある。飲み会を開いて騒いだりするなど、周囲に迷惑をかける行為は控えよう。

ベランダ活用法① カフェ風空間をつくり、もう一つのリビングに!
広いベランダやテラスをはじめ屋外のスペースは、もう一つのリビングと考えるのがおすすめ!
日光や雨に強いガーデンチェアとテーブルを置くだけでもカフェのような空間になる。どちらもホームセンターや通信販売で1000円〜2000円代で気軽に買えるアイテムで、一人暮らしでも取り入れやすいインテリア術だ。目隠しを兼ねてラティスを置いてもおしゃれな空間になる。
ただし、先に説明したとおり避難経路をふさぐ置き方はNG。折りたたんで片づけることができるタイプの家具を選ぶとよいだろう。

ベランダの床材といえばコンクリートやタイルが主流。そこで、あえて無骨な雰囲気を生かして、人気の「男前インテリア」を作ってもいいだろう。
ぬくもりを感じられるスペースにしたい場合は、ウッドタイルを活用するのがおすすめ。場所の広さによっては敷き詰めると費用がかかってしまうので、あえて一部分だけ敷くのもインテリアのポイントになる。
ベランダ活用法② 初心者でも楽しめるガーデニングや家庭菜園
実は、室内用の観葉植物の多くは、「室内でも育てられるが、屋外のほうが元気に育つ」タイプ。例えば初心者向けのアイビーは、明るく風通しがよい場所を好む。室内に置きっ放しにするよりも、ベランダやテラスに出したほうがぐんぐん伸びるのだ。
室内で枯らしてしまったことがある人は、屋外でぜひガーデニングにチャレンジしてほしい。緑を眺めるだけでも癒しになるはずだ。

また、ベランダやテラスがあれば家庭菜園も可能。トマトやナスなどの野菜も比較的育てやすいが、気軽に楽しみたいならハーブがおすすめ。市販のハーブを買っても一人暮らしで消費期限内に使い切れないこともあるのでは?バジルやローズマリーを育てておけば、料理で使いたいときに収穫すればOK。手間がかからないうえ、観葉植物のように緑を楽しむこともできる。

ただし、ベランダの排水設備によっては、ガーデニングや家庭菜園の水やりをしたときに下の階に水が流れて洗濯物を濡らしてしまうことも。規約の確認に加え、設備についても確認しておいたほうが安心だ。
ベランダ活用法③ ペットの遊び場やひなたぼっこの場所に最適
部屋からベランダに出られるなら猫がひなたぼっこをしたり、亀が甲羅干しをしたりすることもできる。日当たりがいまひとつでも、風が通れば気分転換になるだろう。
ちなみに、筆者はベランダを飼い犬の遊び場にしている。家具が多い室内ではおもちゃが隙間に入ってしまうこともあるが、広いベランダなら障害物がないので安心。おもちゃを追いかけて走るスペースがあるのはありがたい。犬もベランダが大のお気に入りだ。
ただし、ベランダの隙間からペットが脱走する危険性があるため、隙間をネットなどでふさぐ、足場になりそうなものは撤去するなど脱走対策は念入りに行うようにすべきだ。

自宅で過ごす時間が長くなった今だからこそ、ベランダ・テラス・バルコニーを自分なりに楽しく活用してみよう。
文=金子志緒
※2020年9月 一部修正・加筆=CHINTAI編集部