自分だけの道具を育てる丁寧な暮らし。cotogotoに聞く、陶器や磁器の選び方

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丁寧な暮らしは、自分にあった食器選びから

─── いま可愛い食器をみかける機会が多いのですが、陶器や磁器といった種類がありますよね。見た目以外で、どっちを選んだほうがいいかってありますか?

栗原さん:陶器と磁器は、まず素材が違います。大雑把に言うと陶器は土・粘土からできていて、磁器は石を細かくくだいたものからできています。

磁器の方が、電子レンジが大丈夫だったり、食洗機も使えたりと使いやすいものが多いです。陶器はそれがだめなものが多いです。お手入れもしたほうがよいとされているのも陶器に多いですね。

─── なるほど。初心者でも簡単に見分ける方法ってありますか?

栗原さん:指で、こんな風にコンコンしてもらって、かたくてキンキンした音がなるのは磁器のことが多いです。陶器は低めにコンコンと音がなるイメージ。

陶器と磁器の見分け方

指でお皿にコンコンすると音がなる

栗原さん:あとは絶対ではないのですが、裏側の色で見分けてもらうのもいいと思います。釉薬がかかっていない部分が白いと磁器、茶色みがかかっていると陶器、ということが多いです。

陶器の裏

陶器の裏側。高台と呼ばれる、地面に付く部分には釉薬がかかっていないことがほとんどで、ここが茶色みがかかっていると陶器であることが多い。

磁器の裏

磁器の裏側。高台には釉薬がかかっていないことが多く、ここが白いと磁器である可能性が高い。

─── なるほど、結構違いがありますね。さきほどおっしゃっていた陶器の手入れというのはどういうものなんでしょうか。

栗原さん:「目止め」と言われるものです。お皿を購入したときに、説明書きで書いてあるものもありますが、一般的にはお米の研ぎ汁を沸騰させてその中に陶器を入れます。陶器は磁器に比べて土の密度が低く、目に見えない隙間があるので、そこにでんぷん質を入れてガードさせる目的があります。

他にも使う前に陶器を水に浸しておくと、色やにおいが食器に染みこみにくくなります。もちろんしなくても大丈夫ですが、それらが長持ちの秘訣です。

陶器の話をする栗原さん

道具にはそれぞれの手入れ方法がある

栗原さん:手入れをしなきゃいけない、ちょっと手のかかる器だと思われるかもしれませんが、その分手仕事のあたたかみがある器が多いです。そういうのは磁器のものだと出せないので、好みによって選んで使ってもらえると嬉しいですね。

─── ちょっとズボラな人には磁器の方が、お手入れをしなくていいのでおすすめということですね。

栗原さん:そうですね。あとはキャラクターのかわいい絵付けがされているのが多いのも磁器です。絵付けがしやすいので、カラフルだったり華やかなものは磁器の方が多いと思います。

あとはガラスのものもお手入れはほとんど必要ないので、お気に入りのガラスの器を見つけてもらうのもいいと思います。

ガラスの花瓶

ガラスにもほんのり色がついているもの、模様も様々

たくさんのカラトリー

カトラリーも長く使えるものがたくさん

大事なものはあまり使わないほうが長持ちすると思っていたが、いいものを長く使う過程を楽しむのが、ていねいな暮らしにつながると感じた。

ちょっと疲れて帰った日も、あまり料理をしたくない日も。あのお皿にあんな料理を盛り付けたいな、お気に入りの包丁があるし頑張ろう……家事を豊かにしてくれる道具があることで、毎日のたのしみが増えていく気がする。

新しい生活をはじめるときに、いいものを買うことでさらにやる気が出る。道具は、決意を遂行するためのおまもりのような存在になり得るのかもしれない。

今回の取材に協力してくれたお店

cotogoto(高円寺)

「日本の手仕事」をテーマに、日本の素材で丁寧につくられた暮らしの道具を販売しているお店だ。今回紹介した陶器や磁器などの食器はもちろん、家事を楽しくなる調理道具もたくさん。栗原さんをはじめとした店員さんが、親身に相談に乗ってくれる。

HP/Online Shop:https://www.cotogoto.jp/
住所:東京都杉並区高円寺南4-27-17-2F
電話番号:03-3318-0313
営業時間:11:00-20:00
定休日:無休

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文=Takanana
写真=編集部

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