二子玉川での暮らし。フォトグラファー・yamatoさんに聞く、趣味を重視した街選び
いろいろな人が住む街、二子玉川
どんな仕事をしても、学校に通っても、わたしたちは毎日家に帰る。毎日通る道があって、毎日見る景色がある。
だから、住む街を選ぶというのは大きな決断なのかもしれない。渋谷駅から田園都市線で15分。夫婦、子供連れ、サラリーマンなどいろいろな人がいる街、二子玉川駅。
そんな賑やかで、でもどこか落ち着いているこの街で暮らしているのはフォトグラファーのyamatoさん。Instagramのフィルム写真は、この街で撮影したものが多く見られる。
そんなyamatoさんに、二子玉川での暮らしと「部屋を選ぶということ」を中心にお話を伺った。

フォトグラファー・yamatoさんの作品(https://www.instagram.com/p/BrOa9VHBfVV/)

フォトグラファー・yamatoさんの作品(https://www.instagram.com/p/BrP4gvlhH3G/)
このページの目次
地元の人たちが見守る「商店街」という安心のコミュニティ
──二子玉川というと高級、おしゃれ、かっこいいといった印象で……。生活イメージが難しいという方が多い印象です。率直に、実際はどうですか?
駅ビルが新しくなったり、ショップが増えたりと都会的ですが、少し離れると印象はがらりと変わります。駅から少し歩くと商店街があって、そこには八百屋や肉屋、個人商店などがたくさん並んでいます。
小学校も近くにあって、店の前に座った店主が、登校中の児童に「おはよう」と声をかけていたり、店主同士がおしゃべりをしていたり。地元民のコミュニケーションがとれている街だなという印象です。
──思っていた以上にローカルというか、安心感がありますね。
そうなんです。駅にイベントスペースのようなものがあるんですが、そこで頻繁にイベントが開催されています。地域の物産展だったり、クリエイターの出店イベントだったり。一人でも楽しめるし、家族で楽しめる、素敵な空間だと思います。
──なるほど。ローカルを感じる場所というのは、他にもありますか?
川が近くにあります。僕は地方出身なので、やっぱり自然があると落ち着きます。あとは河川敷で友達と撮影をすることも多いです。
「今日撮影してるから来る?」と軽い誘いがあることもよくあるし、過ごし方が同じなのでとても安心します。
「撮ってもいい?」と聞かなくても好きなだけシャッターを切れるし、歩いていて撮影したくなる瞬間も似ているから待たせている感覚もない。友人と楽しく過ごせる場所であり、かつ自然を感じて落ち着く場所なのでとても気に入っています。
──私も地方出身なので自然で安心する感覚、よく分かります。でも川って、氾濫の危険もあるので懸念されることが多いと思うのですが、住むにあたって不安はありませんでしたか?
最近は災害が多く、台風や大雨などもありましたが、結構水位も上がっていましたが問題はなかったです。少し離れているし、あとは2階以上に住むようにはしています。
──どこに住んでも自然災害は避けられないので、「2階以上に住む」とか「川から何キロ離れる」など、安全に暮らすための条件を自分なりに決めることは大事ですよね。
好きな過ごし方ができる街を、住む街にするという選択
──住むにあたって、どうして二子玉川駅を選んだのですか?
更新のタイミングで、前の職場に近いところに引っ越そうと探し始めたのがきっかけです。二子玉川駅の隣の用賀駅も候補だったんです。家賃も安い物件が多いし、公園があるので自然も感じられます。でも、二子玉川には映画館があるので……。
──決め手は映画館ですか!?
はい(笑)。映画鑑賞が趣味なので、映画館近いところに住みたいなあって。自然とか部屋とか、もちろん他の条件もありつつ、決め手としては映画館の近さです。
レイトショーは値段が少し安いので、お風呂入って部屋着に着替えて、あとは寝るだけの状態にして観に行くことが多いです。
──写真に映画、趣味を重視した物件選びだったんですね
本当にそうですね。二子玉川駅でいろいろ完結するんです。お店も更に増えてきて、買い物で他の街に出る必要もあまりない。安いスーパーは駅から少し離れますが、自転車で行ける距離にあります。
仕事で電車に乗って通勤していると、休日はゆっくり家事もしたいし家でくつろぎたい。でも買い物もしたいし趣味も楽しみたい。そうなると最寄りの駅で完結する暮らしは快適ですね。
住めば都。街のいいところは暮らしながら探していく
──もし二子玉川以外で住むとしたら、他に重視するポイントはありますか?
今まで話したことと少しずれますが、基本的にはどこに住んでも好きなようにしていけばいいと思っていて。「住めば都」という有名な言葉がある通り、いいところを見つけていくことが大事だなと。
2階以上の方が安全だとか、そういうのは最初から思っていたことですが、商店街の雰囲気がいいとか、川が綺麗で落ち着いているとか。住んでからいいなと思ったことで、今話しながら更にこの街が好きになりました。
──言葉にすると好きが深まるのと同じで、yamatoさんの場合は写真を撮ることで好きな理由を見つけているのかもしれないですね。
そうですね。そして見つけた「好き」は突き詰める。コーヒーも好きなのでそれを楽しめる空間を充実させています。めっちゃテンション上がる!というよりは、毎日少しずつ楽しめるというか、テンションがあがる空間を大事にしています。
おしゃれだけど気取らない、人に優しい街・二子玉川
yamatoさんのお話を伺ったあと、街を散歩しながらyamatoさんお気に入りのコーヒーショップへ。

二子玉川のカフェ「Let It Be coffee」
入るとすでに常連さんが店主と楽しそうに会話をしている。わたしもコーヒーを頼んで、待っている間にここに来た経緯を説明。コーヒーを受け取り、店をでる。明るい店主が「今日もいい一日を」と送り出してくれる。
街の一面とも言えるひとつのショップで、コミュニケーションがとれるのは、自分もその街の暮らしをしているよう。
商店街のお店も、コーヒーショップも。歩くだけで、安心感を感じる。
住む部屋に求める条件は、人それぞれ違う。あまり部屋で過ごさない人もいたり、仕事の拠点にしたり、落ち着きを求めたり、アクセスのよさを求めたり。
安心感と利便性。両方を兼ね備えた二子玉川という街での暮らしは、おしゃれだけど気取らない。たくさんの人に優しい街だと思う。
今回お話を伺った人
yamatoさん
フォトグラファー。Instagramでは日常の写真を更新し、フォロワーは4万人を超える。二子玉川に住んでもうすぐ2年
文=Hachi
写真=編集部
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