子育て中の引越し経験者に聞いた! 子供連れでの引越しで大変だったこと4選
【実例紹介】子供連れでの引越し体験談

ただでさえ重労働である「引越し」。子ども連れでとなると、なおさらだ。実際に部屋探しから荷造り、転居までの過程でどのような苦労があるのだろうか。今回は経験者4人のエピソードと、ファミリーの引越しで気をつけるべきポイントをまとめた。
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子供連れでの引越しエピソード4選!

子供連れでの引越しエピソード ①物件選び
「子供が小さく、泣き声で近隣の方に迷惑をかけないか心配だったので、ファミリーが多い物件を探しました。また、お部屋の段差が少なく、子供にとって安全な物件を探しましたが、見つけるのは大変でした。不動産屋さんをいくつか当たるのがおすすめです」(Aさん・30代・女性)
ファミリーが引越しをする際、第一の問題となるのが物件の条件だ。特に、まだ小さい子どもがいる家庭の場合、泣き声や走り回る物音などが隣や上下階に響いてしまわないか……と心配になる場合が多いだろう。
一つの解決策として、Aさんの事例のように、住人にファミリーが多い物件を選ぶとよい。「子どもの泣き声はお互い様」と、周辺住人も寛容な場合が多い。不動産会社に聞くなどして、住人の家族構成を調べておくといいだろう。
また、室内に段差がないか、目の届く範囲に子どもを留めておけそうかなど、室内の環境もよく確認を。
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子供連れでの引越しエピソード ②荷造り

「4歳児と2歳児を連れての引越しは、予想していたよりも大変でした。引越し当日に向けてお皿の梱包をしていたのですが、子供が梱包を引きちぎって、何度もやり直すはめに……」(Bさん・20代・女性)
ファミリーの引越しにとって最大のミッションといえるのが「荷造り」。特に、食器など割れ物や精密機器などの梱包は大変で、思っている以上に時間と手間がかかってしまう。子供がいるとなおさらで、Bさんファミリーのように、子どもが騒いだり暴れたりして荷造り作業が進まないことが往々にしてある。
ファミリーの引越しでは、予算的に余裕があれば、引越し業者の方に梱包を任せられるプランをおすすめする。
子供連れでの引越しエピソード ③転入出の手続き

「住民票の異動は当然と思っていましたが、子供に関係する手続きがここまで大変とは予想外でした。上の子供の小学校の転校手続きに、下の子供の保育園探し。引越し先は待機児童が多いエリアだったので、いくつか目星をつけておいて空くのを待ちました」(Cさん・30代・女性)
引越しに伴い、「転入届」「転出届」など自治体への住所変更手続きが必要となる。さらにファミリーの引越しでは、子供関連の手続きがいろいろ発生するので注意が必要だ。
義務教育を受ける子どもがいる場合、小学校・中学校の転校手続きをしなければならない。
また、保育園児がいる場合は、転入先の市区町村で新たに保育園を探す必要が出てくる。ただし転入先が待機児童が多い地域である場合は、転居してすぐには子どもを預けられないことがある。転居が決まった時点で空き状況を確認するようにしよう。
また、児童手当をもらっている場合は、旧居住地にて児童手当受給事由消滅届を提出し、引越し先にて児童手当認定請求書を提出しなければならない。これらの手続きは、住民票の異動届を提出する際にまとめてできるので、忘れずに行おう。
子供連れでの引越しエピソード ④退去費用の精算

「賃貸物件なので、退去時にある程度の請求は覚悟していたのですが、子供たちが壁に落書きをしていたので、修繕費が高額になりました。もしかすると、自分でハウスクリーニングを手配し、きれいにしてから退去した方が安く済んだかもしれません」(Dさん・40代・男性)
通常、賃貸物件を退去する際、入居者には「原状回復」といって部屋を“借りる前の状態”に戻す義務がある。
入居者の故意や過失によって生じた破損、掃除を怠ったことによる汚れなどがあった場合は、修繕費用を請求される。退去する際には、自分たちでできる範囲の掃除は済ませておこう。
ホコリを掃除機で吸い取るくらいなら時間はかからないであろうが、キッチンの油汚れや、浴室の水垢などを落とすには時間がかかる。子供がクレヨンで描いた落書きなどはなかなか落ちないので注意しよう。
また、子どもが暴れるなどして、ふすまやドアに穴が空いたり、壁紙が破れたりしてしまった場合は、予想外の費用がかかる可能性がある。事前に防止策を打つことができればベストだが、壊してしまった場合はある程度の出費を覚悟しておくしかない。
子供連れでの引越しは大変!
今回は実際に子連れでの引越しを経験した4名に体験談を聞いた。ただでさえ大変な引越し。子供と一緒となると、それぞれの段階で大人だけでの引越しとは違う苦労があることがわかる。
文=花山さくら
小学校1年生の娘を抱えるシングルマザーライター。多様な資格を武器に、現在は独立してフリーライターとして活動中。