部屋の電球はどう選ぶ？基本の選び方と知っておきたい注意点を解説
種類がたくさんある電球。選び方について考えてみよう
賃貸物件で電球が切れたとき、特に何も考えずに前と同じものを買っていないだろうか。もちろんそれでも問題ないが、電球には様々な種類があるので、たまには変えてみるのも良いだろう。ここでは電球の種類、部屋の種類別電球の選び方を紹介。引越しを検討している方や電球の取り替えをする方はぜひ参考にしてみてほしい。
このページの目次
電球の種類と特徴
電球には大きく分けて4種類の電球がある。見た目には同じような丸い電球だが、価格、消費電力、光色などが異なる。シーンに合わせて選ぶことで、生活をより豊かにすることもできるのだ。
価格が安い白熱電球
電球と言えば昔は白熱電球がメイン。4種類の中で価格が安く、40w形で100円〜200円ほどで手に入れられる。その半面、消費電力が高いので電気代は高くなってしまう。光色は暖色系でほっと和ませてくれる明かりだ。
白熱電球よりコンパクト&寿命が長い「ハロゲン電球」
ハロゲン電球とは、ハロゲンガスを使用して光を作るタイプの電球であり、40w形であれば、650円ほどで購入することができる。白熱電球よりコンパクトにも関わらず大きな光を確保できるため、照明器具本体を小さくできるメリットがある。また、電球の寿命は白熱電球よりも3倍ほど長く、節約にもなる。
寿命が長めな蛍光灯
蛍光灯は比較的消費電力が低く、白熱電球の1/4程度。価格は400円~で購入できる。白熱電球と比べて寿命も長く、約6倍なので頻繁に取り換えずに済むのも◎。あまり予算をかけずにほどほどの消費電力のものを探している人に最適だ。
最も省エネなLED電球
次世代電球と言えばLED電球。政府も推進している電球で、その特徴は省エネ、長寿命であること。消費電力は白熱電球の1/8、寿命は約40,000時間もあるため、一度取り付けたらしばらくは取り換えずに済む。
高い位置に使う場合、最適な電球だ。価格は白熱電球に比べ10倍以上するものが多いので引越し前に変えるのはもったいない。入居したばかりや、長年住むと決めた物件で使うのがおすすめだ。
チェックポイントは4つ！電球の基本の選び方
電球と一口にいっても、その種類や数はたくさんある。いざお店に行っても、何を基準にして選べば良いのか迷ってしまうこともあるだろう。電球を選ぶ際のチェックポイントは次の4つだ。
➀口金のサイズを選ぶ
まずは口金のサイズを選ぼう。口金とは電球を取り付ける照明器具の接続部分のことだ。日本では主にE26・E17・E11と3種類のサイズがあり、それぞれの直径は26㎜・17㎜・11㎜となっている。
一般家庭でも多く使用されているのがE26であり、主に浴室やトイレ、洗面所などで用いられている。取り付けたい照明器具に合わせて、口金のサイズを選ぼう。
②明るさを選ぶ
2つ目は明るさを選ぶことだ。白熱電球や蛍光灯などで使用されるワットと、LED電球で使用されるルーメンに分けて見ていこう。
白熱電球や蛍光灯などで使用されるワットとは、消費電力の単位のこと。明るさの単位と思われがちだが、実は使用される電力エネルギーの値のことを指している。
例えば同じ種類の白熱電球でも、ワット数によって明るさは変わってくる。40wよりも60wの方が、60wよりも100wの方が明るさは増していく。設置場所の用途や雰囲気に合わせて、明るさを選ぶと良いだろう。
ただし照明器具によって消費電力の上限が異なっているため、事前に器具本体や取り扱い説明書などで確認をすることが大切だ。また、消費電力が大きくなるということは、その分、電気代も高くなるということ。節電や節約を重視する場合は、電気代のことも考慮して選ぶと良いだろう。
仮に照明器具の規格値よりも高いワット数の電球を使用した場合、放出される熱量に耐えきれずに部品が溶けるといったトラブルが生じる。故障だけでなく火災などの事故にもつながるため、使用する際は注意をしてほしい。必ず電球のワット数を確認して、規格値と同じ、または低いワット数の電球を選ぼう。
一方、LED電球の明るさはルーメン（lm）値で示されている。ルーメンとは全方向に放射される光量値のことであり、この値が大きければ大きいほど明るくなる。
また、LED電球のパッケージにはルーメンのほかに、「40w相当」「100w相当」などと書かれているのが一般的。しかし先に述べたように、ワットとは消費電力の単位を表すもので、明るさの単位ではない。
LED電球は白熱電球などよりも低い消費電力で、同じくらいの明るさを作り出せる。例えば40wの電力を消費しなくても、40w相当の明るさを作り出せる。そのためLED電球のパッケージには、「w相当」という記載がされているのだ。
LED電球の明るさの基準は、現在ルーメンで統一されている。しかし、明るさの目安を知るためにw相当の意味も理解しておくと良いだろう。
③光の広がり方を選ぶ
光の広がり方には全部で3種類あり、設置場所に合わせて適切なものを選ぶ必要がある。まずは「全方向タイプ」。これは光が約300度に放射されるため、電球を取り囲むほぼすべての方向を明るくできる。人が多く集まる場所や、意図的に明るくさせたい場所に向いているだろう。
2つ目は光が180度に広がる「広配光タイプ」。全方向タイプよりも放射範囲は狭くなるが、部屋全体を十分に明るくできる。リビングやダイニング、キッチンなど多くの場所で使われている。
最後は「下方向タイプ」だ。120度に光が広がり、電球の真下を明るくしてくれる。トイレや廊下のほか、間接照明の使用にもおすすめだ。
④光の色を選ぶ
最後は光の色だ。自然な色味で明るい「昼白色」、青みがかった「昼光色」、オレンジ系で暖かみのある「電球色」と、主に3種類の色がある。設置場所の用途や雰囲気に合わせて、光の色も選ぶと良いだろう。
また、電球によって光の色をスイッチだけで切り替えられるものもある。手軽に操作できるので、時短を重視している人は選択の候補に入れても良いだろう。
部屋の電球を選ぶ際の注意点
部屋の電球を選ぶ際、いくつか注意してほしい点がある。間違った選び方をしてしまうとトラブルになってしまうことがあるので、慎重に選ぶようにしよう。
設置器具に対応している電球を選ぶ
水に濡れたり湿気が多かったりする浴室の照明器具は、電球が外から密閉されていることも少なくはない。そのため電球から放出された熱がこもりやすく、電球の故障などにつながってしまうのだ。カバーなどで覆われている照明器具に電球を取り付ける場合、密閉された状態でも使用できる密閉形器具対応の電球を選ぼう。
また、廊下の天井などに良く用いられる照明器具がダウンライトだ。ダウンライトの多くはライト上部に断熱材が施されており、一般的な電球を取り付けると熱放射が上手く行われずに器具内の温度が上昇する。その結果、電球の発光効率が低下して、電球の寿命が短くなってしまうことがあるのだ。
このようなトラブルを避けるために、まずは照明器具にSマークが表示されているかどうかを確認しよう。Sマークとは、家電製品の安全性を示す目印であり、国内外から信頼を得た公正・中立な第三者認証機関が行う厳しい審査に通った製品に付与される。
信頼の証拠となるSマークがあれば、不安なく使用できるだろう。なお、Sマークが記されている場合は、必ず断熱材施工器具対応（Sマーク）の電球を使用してほしい。
総重量に注意する
シャンデリアといった多灯用照明器具は、たくさんの電球を取り付けられるようになっている。そのため電球の数を増やしすぎてしまうと、その重みに耐えられずに破損してしまう恐れがある。
シャンデリア自体にもかなりの重さがあるので、まずはシャンデリアを取り付けるシーリングの耐荷重を確認しておきたい。もちろん電球によって重さは異なるため、取り付けた際の総重量に注意しよう。
【部屋の場所別】電球の選び方
では、取り付ける場所に適した電球はどう選べばいいのだろうか。家の中でも空間によって適した電球は異なる。それぞれの電球の特徴を理解することで空間に合わせた明かりを照らしだせるので、買う前に覚えておこう。
長時間使うリビング
1日の中で人がいることが多いリビング。夜暗くなってからも食事をしたりくつろいだりと、長時間明るくすることが多い空間だ。そんな長い時間電球を使う場所には、LED電球がおすすめ。
光色は明るい「昼白色」、青みがかった「昼光色」、暖かみのあるオレンジ系の「電球色」があり、食事の場面では電球色が美味しそうに見せてくれる効果がある。子供がリビングで勉強する家庭なら、集中力を高める昼光色が最適。
最近は光色を切り替えできるLED電球もあるので、その時々に適した明かりを用いることができるので便利だ。
短時間で使うトイレ
トイレはリビングに比べると長い時間いる空間ではない。また、電源を入れたらすぐについてほしい場所でもある。廊下や玄関の照明も同様だ。
そんな場所には白熱電球、LED電球がおすすめ。明るければ良いということではなく、夜中目が覚めてトイレに行く時に煌々と照らされた廊下やトイレに行くと目が覚めてしまうなんてことにもなりかねない。40w〜60w形程度のものが眩しすぎず過ごしやすい明るさだ。
湿気の多い浴室
浴室に付ける電球で気を付けたいのが照明のカバー。浴室では電球が水に濡れないように「密閉型」のカバーを採用している物件が多い。LED電球は熱に弱いので、密閉型のカバーで使用する場合には「密閉型器具対応」の記載がある商品を選ぶ必要があるので、パッケージをよく見よう。
蛍光灯の場合は、スイッチを入れてから徐々に明るくなっていくので、すぐに明るくしたいという人なら密閉型器具対応のLED電球がおすすめだ。
生活に合わせた電球を選んで快適に！
電球と一言で言っても場所によって適したものがある。口金とソケットのサイズを合わせるのはもちろんのこと、ワット数、電球の種類など細かく選ぶと過ごしやすい快適な環境を作ることもできる。環境に合わせた電球を選んで、居心地の良い空間で過ごしてほしい。
文＝ChouChou
知って得する！生活に役立つ情報をわかりやすく執筆し、読者のより良い生活のお手伝いを目標に日々奮闘中の子育てママライター
2021年5月加筆=CHINTAI情報局編集部
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