冷蔵庫の引越し準備はどうしたらいい?取り扱いに関する注意点や処分方法も紹介
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引越しの時の冷蔵庫の運び方って?

手続きや荷造りなど、とにかくやること多い引越し。そんな時、「冷蔵庫の引越し準備ってどうすればいいんだっけ?」と気付く。引越しに合わせて食品を使い切る、電源を落とした後の運搬準備など、新居に持っていくための準備が必要である。
この記事では引越し時における冷蔵庫の準備方法や処理方法について解説する。
引越し1~2週間前にしておくべき冷蔵庫の引越し準備
冷蔵庫の引越し準備①:冷蔵庫に入っている食品を消費する

引越し作業を行う際、冷蔵庫内に食品を入れたまま運搬することはもちろんできないため、前日までに中身を空にしておかなければならない。引越しまでに食べきれないと食品を処分しなければならなくあるので、できるだけ残らないよう計画的に消費することをおすすめする。
引越しの10日~2週間前になったら冷蔵庫内の確認を行い、消費すべきものをあらかじめ頭に入れておこう。引越しまでの期間は、一度開封したら使い切らなければならないお徳用の調味料や冷凍食品などを買い足さないようにしよう。また、あらかじめ引越し日までの献立を立てておくのもよいだろう。
引越し前日までにしておくべき冷蔵庫の引越し準備
冷蔵庫の引越し準備②:冷蔵庫の霜取り

前日までに冷蔵庫の中身を空にしたら、運搬するにあたってやるべきことがある。一つ目は「霜取り」だ。霜とは、空気中の水分が冷蔵庫の冷気によって冷やされ庫内に凍りついたもの。運搬のために冷蔵庫の電源を落とすと、霜が溶け出して他の荷物が濡れてしまったり冷蔵庫の故障の原因になったりもするので、運搬前に霜を取り除く作業が必要になる。
やり方としては、電源を抜いた後に冷蔵庫のドアを開け放ち3~4時間放置するだけ。ただし霜が溶けて水が流れ出てくるため、あらかじめ冷蔵庫の周囲にタオルを敷いておくなどの対処をしておくとよいだろう。最新の冷蔵庫には自動で霜取りを行ってくれる機能が付いているものも多いので、自宅の冷蔵庫に機能があるかどうかチェックしてみるといいだろう。
冷蔵庫の引越し準備③:水受けにたまった水を捨てる

冷蔵庫には、冷却時に発生する水をためておく水受け用のトレーやタンクが付いていることが多い。この水も同様に、冷蔵庫の電源を落とした後に捨てておこう。
水受けがついている場所は機種によって異なるが、冷蔵庫の前面の底部分か、背面の底部分もしくはモーターの上についていることが多い。水受けが前面についている場合は、ドアの下の「袴」を外すと水受けを取り外せるようになっている場合もある。どこについているか見つけられない場合は、取扱説明書などで確認すると良いだろう。
冷蔵庫の引越し準備④:冷蔵庫を掃除する
冷蔵庫を空っぽにして掃除をする機会はそうそうないので、このタイミングで長年の汚れをしっかりときれいに取り除こう。
庫内の仕切り板、製氷皿、製氷BOX、引き出しケースなどの部品を取り外し、庫内外の壁もあわせて台所用洗剤やスポンジを使ってきれいにする。最後に布巾で水拭き・乾拭きをし、付属品を戻してドアを開け放しておこう。
冷蔵庫の引越し準備⑤:引越し前日に冷蔵庫に食品が残ってしまった場合の対処法
引越し前日までに冷蔵庫内の食品がすべて消費できなかった場合はどうすべきだろうか。短時間の引越しであれば、クーラーボックスなどに入れて運搬することもできるかもしれない。ただ、冷蔵庫は新居に到着後すぐには使えないので、その分の時間も加味して保冷剤やドライアイスなどを多めに入れておく必要があるだろう。
また、引越し業者によっては要冷蔵品の運搬を引き受けてくれない場合もあるので、その場合は手荷物で運ぶことになる。もったいないが、使いきれなかった食品は処分することも視野に入れよう。どうしても無駄にしたくない高価な食品がある場合は、クール便指定で新居の住所へ送っておくという方法もある。
引越しにおける冷蔵庫の取り扱いで注意すべき2つのポイント

引越しでは引越し業者に冷蔵庫の運搬をお願いする場合もあれば、節約するために自分や友人の協力で運ぶケースもあるだろう。どちらにせよ、冷蔵庫を移動させる際と後には、必ず注意したいポイントがある。
新居への搬入後すぐに電源を入れない
新しく購入した冷蔵庫であれば、運び込んだ後すぐの設置が可能だが、中古の冷蔵庫は異なるので注意が必要だ。
中古の冷蔵庫は移動後1時間ほど置いてから電源を入れるのが鉄則である。そのため、引越し先に搬入後すぐに使えるというわけではない。冷蔵庫全体が冷えて使用可能となるまでには、最低でも4時間以上、暑い夏季では10時間前後かかると考えよう。
冷蔵庫がしっかりと冷え切る前に食品等を入れた場合、温度保管がうまくいかずに食品が傷んでしまう可能性もあるので注意が必要だ。
自分で冷蔵庫を引越しさせる場合は、傾けないよう注意する
冷蔵庫は新品と中古では構造が違っていることを知っておこう。
中古の冷蔵庫は、横にして移動させたり、振動が与え続けられたりすると、コンプレッサー内にあるはずのオイルが冷却装置に流れ込んでしまい、故障する恐れがあるのだ。そのため、できるだけ立てた状態で運び、移動後1時間ほど経ってから電源を入れるようにしたい。
また、新居を傷付けないよう、毛布を巻いて運ぶなど工夫しよう。
引越し先で冷蔵庫を使わない場合、処分する5つの方法

実家に引越す、または引越し先では新しい冷蔵庫を購入する予定の人もいるだろう。基本的に冷蔵庫を処分する際には「リサイクル料」を支払う必要があることをご存じだろうか。
冷蔵庫は、テレビ・エアコン・洗濯機とともに「家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)」の対象となっているため、粗大ごみとして回収してもらうことは不可能だ。家電リサイクル法は資源や環境を守るために作られたものなので、決められた方法に従って回収・分解・再利用となる。
では、冷蔵庫を処分する5つの方法を、リサイクル料金を含めて紹介する。
①自治体に処分方法を問い合わせる
先にも触れたが、冷蔵庫は粗大ごみとして破棄できないが、現在住んでいる自治体へ回収を依頼することで処分が可能となる場合がある。回収の依頼方法は自治体によってさまざまであるが、事前に自治体に電話し回収の予約をして、郵便局にある「家電リサイクル券」でリサイクル料金を振り込み、家電リサイクル券を冷蔵庫に添付し、指定日に回収してもらう形となる自治体が多い。
経済産業省公式サイトによると、冷蔵庫(冷凍庫も含む)の家電リサイクル料金は170L以下で3,672円、170L以上で4,644円となっている。このリサイクル料金とは別に、回収費用も必要となることもお忘れなく。
詳しくは、住んでいる自治体の廃棄物担当窓口へ問い合わせてみよう。
②指定取引場所に持ち込む
急いで引越す事情があるなど時間のない場合には、自治体の指定する引き取り場所へ持ち込むことも可能だ。住んでいる自治体に問い合わせれば、指定取引所の場所を教えてくれる。
この場合も、郵便局に備え付けの「家電リサイクル」でリサイクル料金を振り込み、冷蔵庫に家電リサイクル券を添付して指定取引場所へ持ち込むことになる。回収料金はかからないので、出費を少し節約できるだろう。
③冷蔵庫を購入したお店に引き取ってもらう
冷蔵庫は、以前購入した家電量販店に連絡し引き取ってもらうことができる。この場合は、古い冷蔵庫のリサイクル料金・回収費用を家電量販店に支払い、後日、引き取りに来てもらうことになる。
④新しい冷蔵庫を購入するお店に引き取ってもらう
新しい冷蔵庫を購入する場合は、購入先の家電量販店で古い冷蔵庫を引き取ってもらうというスタイルが一般的だ。この場合も、古い冷蔵庫のリサイクル料金・回収費用を家電量販店に支払い、後日、新品冷蔵庫の運搬・設置時に引き取ってもらう形になる。
旧居と新居が遠い場合はこの方法は難しいが、近い場合は旧居にて古い冷蔵庫を引き取ってもらって、新居に新しい冷蔵庫を運び込んでもらうという業が可能なケースも。まずは家電量販店に相談してみよう。
⑤リサイクルショップで引き取ってもらう
冷蔵庫がまだ使えるようなら、ネットオークション、リサイクルショップなどで売却するという方法もある。その際には、メーカー・型番・冷蔵庫の状態・付属品の有無などを確認しよう。
うまく売却できれば、リサイクル料金を支払う必要がなく、売上金が入ってくる点も魅力的だが、運搬費用がかかる可能性がある。また、必ずしも売れるとは限らないので、売れなかった場合にも引越し前に処分できるよう、計画的に行いたい。
冷蔵庫の引越し準備は計画的に
引越しが決まったら、冷蔵庫の引越し・処分の準備は計画的に行うことがポイントだ。また、食べ物を無駄にしないためにも、引越し2週間前には庫内の食品をチェックし、引越し日までに食べきるようにしよう。
文=まる星香
※2021年2月加筆・修正=CHINTAI情報局編集部