賃貸で二人暮らしするのに必要な部屋の設備って?いる・いらないの見極めポイントを紹介
二人暮らしで「本当に」必要な設備を見極める方法って?
バリエーションが豊富なために、ついあれもこれもと欲しくなってしまう設備。「何となくあったほうがいいかも?」という軽いノリで決めてしまうと、暮らし始めてみると全然使わなかった、ってことも少なくない。しかしその分しっかり家賃に反映されているため、付いている設備を使わないってことは無駄に高い家賃を支払うことにもなるのだ。
今回は同棲経験がある先輩たちのリアルな選択を参考に、必要な設備を見極めるためのステップとポイント、そして、お互いに必要と感じる設備が食い違った場合のすり合わせ方をご紹介する。

設備の決め方の流れとポイント
二人にとって必要な設備を決める際の流れとポイントは以下の3つ。
①. 必須の設備・妥協できる設備をざっくりと考え、共有
重要なのは二人の希望を最初に共有し、そのあと優先順位を考えること。ただ最初から絞りすぎると物件の選択肢が狭まるため、あまり深く考えすぎないようにしよう。初めての二人暮らしなら、月々の出費は抑えておいた方が何かと安心。今の生活で特に必要を感じていないものはなくてもOK、という割り切りも必要だ。
②. 物件検索サイトで実際に検索
ざっくり互いの希望の設備がすり合ったらさっそく検索。「追い焚き付き物件特集」など、設備から物件を検索できるサイトも多い。必須の設備が明確にある場合は、ぜひ活用を。検索するうちに、他の希望の条件との兼ね合いであきらめざるを得ない設備が出てくるはずだ。
③. ライフスタイルや予算に合わせて、本当に必要な設備を精査
妥協せざるを得ない設備については、新居での生活を明確にイメージして精査しよう。たとえばお風呂に入る時間が異なるカップルの場合、追い焚き機能は後から欲しいと思っても付けられない。さらにガス代・水道代の節約にもつながるので、優先順位を上げる。逆に浴室乾燥はあったら確かに便利だけど、電気代がかさむから今回はパス……といった具合だ。
同棲経験ありの先輩に聞いた! いる or いらないもめた設備は何?
ここからは、同棲の先輩のリアルな選択と、もめた場合の解決法を紹介。「いる・いらないでもめた設備は?」という質問に対する、先輩たちの回答はこちら!

ガス・電気関連の設備がツートップとなった。かつては室内洗濯機置き場、ウォシュレットなども物件を選ぶ時に必要かどうか迷う設備の代表だったが、最近では付いていて当たり前の設備になりつつある。女性の一人暮らし同様、オートロック、TVモニター付きインターホンなどセキュリティ関連設備にも皆さん関心が高い様子。
設備のいる・いらないはこう判断!
自分にとっては必要な設備でも、相手は興味がないかも。迷ったら実際の生活をシミュレートし、予算と照らし合わせて判断しよう。家具・家電での代替方法も要検討!
追い焚き機能
帰宅時間によってはガス代の節約に貢献
コストを理由にするなら、二人が続けざまに入浴した方がずっとお得。でもお風呂に入る時間がどうしてもずれてしまうカップルなら、追い焚きはぜひ欲しい設備だ。いちいち浴槽を洗って毎回水を沸かすのはコストが高いし面倒くさい。一方で、二人暮らしには絶対必要な設備だと思ったけど、暮らしてみたら相手はほとんどシャワーしか使わなかった!なんてことも、よく聞く話。
コンロ2口以上
二人で料理を楽しむなら必須! でも……
コンロの口数、ガスにするか?IHで良いか?は設備を選ぶにあたって、悩ましいところ。ほとんどのカップルは2口以上を希望しているようだけど、ここはひとつ冷静に判断したい。毎日必ず自炊するならともかく、休日に料理する程度なら1口+卓上コンロ、IHクッキングヒーターで事足りる。あるいはキッチンに置き場さえあれば、ホットプレートなどで代用するという手もある。
オートロック付き
完璧じゃないけど、あれば安心
女性が一緒に住むならセキュリティ対策は必須。そうした意味で自宅以外に共用玄関にもロックがあれば安心感は高い。また訪問販売や宗教の勧誘を断りやすい、というメリットも。ただし、せっかくオートロックが付いているのに、非常階段は外部からアクセスし放題(!)というトンデモ物件も集合住宅の中にはある。防犯性は設備だけでなく、地域の治安などを含めて総合的に考えよう。
広々収納
収納は柔軟な考え方で臨むべし
収納の多さは間取りとも関わる部分だけに慎重に検討したいところだが、そもそも面積に余裕があればの話。コンパクトな物件で収納を求めようとすると、どうしても居住空間が窮屈になってしまう。備え付けにこだわらず、オープンラックなどを上手く利用して狭さを感じさせない収納の工夫を。入りきらない! という方はそれ以前に物が多すぎるのかも。これを機に断捨離するってのもアリ。
先輩カップルの声 「私たちは、こう乗り越えました!」
当初は何となく追い焚き機能付きであることを条件に入れていましたが、希望する立地と家賃ではなかなか見つからず。自分たちのライフスタイルを見直して「そこまで湯船に浸からないよね」と考え、立地と家賃を優先しました (女性・31歳・東京都)
私は防犯面を気にして3階以上の部屋を希望していましたが、相手は楽チンだからという理由で1階の部屋を希望。最終的には防犯ガラスとシャッター付きの1階に決めました (女性・27歳・滋賀県)
見落とさないで! 部屋設備はここもチェック
ここでは、「チェックを怠ると、住んでから意外と困る設備」を紹介。内見でチェックしてみて!
お風呂に窓や浴室乾燥は付いている?
「二人暮らしの部屋に対して不満なことは?」という質問に対し、「お風呂に窓がなくカビだらけになること」と回答した先輩カップルが多数。こちらも重要設備の一つに加えておいたほうが良さそうだ。
駐輪場・バイク置き場はある?
手持ちの自転車やバイクの存在をすっかり忘れて泣く泣く処分……なんて事態に陥らぬよう、こちらも忘れずに。たとえ物件内に付いていなくとも、徒歩圏内にあるかどうかは把握しておくのがベター。
防音はしっかりしている?
妙に声が響いたり、壁をコンコンと叩いた際に軽い音がする物件は要注意。平日の午前~昼間に内見に行くと、物件内の住民が外出しているため実際よりも静かに感じてしまいやすいが、一歩踏み込んでしっかり確認を!
管理が行き届いている?
物件の管理のレベルや入居者の質は、物件の共用部を見ればよくわかる。ゴミ置き場や郵便受けが荒れている物件は要注意だ。逆に手入れが行き届いている物件は、何かトラブルが起こった際の対応もマメで丁寧なことが多い
カップルのお部屋探しはしっかり話し合うのがコツ!
いかがだっただろうか? 引越し経験がなければ判断しにくい部分もあるかもしれないが、まずは最低限の条件がそろっている物件で暮らし、契約更新の時に設備が充実した物件への引越しを考えるのも手。そうした自由さこそが賃貸暮らしの特権ともいえる。今回紹介したポイントを参考に、賢く二人の部屋を探そう!
※アンケート調査について
調査方法:インターネット調査
調査時期:2018年3月
調査対象:恋人との同居経験がある全国の男女・20歳~39歳
調査人数:400人(男200人/女200人)
文=田端邦彦(アクトスリー)
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※「CHINTAI2018年6月号」の記事をWEB用に再編集し掲載しています