コツは6つ!究極の「屋台風焼きそば」の作り方【市販チルド麺でOK】

コツは6つ!究極の「屋台風焼きそば」の作り方【市販チルド麺でOK】

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6つのコツで美味しく!おうちで「屋台風焼きそば」を再現しよう

暦の上ではもう「残暑」。あっという間に夏も残りわずかとなったが、やり残したことはないだろうか?
そう……例えば、「屋台の焼きそばを食べる」、とか!

鉄板でジュウジュウと香ばしく焼かれた焼きそばといえば、夏祭りの定番ごちそう。
「そういえば最近めっきり食べてないな……」なんて、思い出すだけで喉がごくりと鳴ってしまった人もいるだろう。

そこで今回は、究極の「屋台風焼きそば」の作り方をご紹介!
今年は食べ逃してしまった、もうしばらく食べていない……そんな人は、ぜひ自分で屋台風焼きそばを再現してみて!

特別な材料は一切不要。どこでも手に入る「いつもの袋麺」と、「カット野菜」でOKだ。
ただ、守ってほしいコツが6つある。これさえマスターすれば、いつでもあの「屋台の味」を再現できるのだ。
夏の終わりに、おうち焼きそばを極めよう!

いつのも袋麺で、究極の焼きそばを作ろう!
市販のチルド麺で、究極の焼きそばを作ろう!

究極の「屋台風焼きそば」の作り方

材料(1人前)

  • 袋麺=1袋
  • 付属の調味料=1個
  • キャベツ=40g
  • 玉ねぎ=30g
  • もやし=30g
  • 豚バラ肉=40g
  • ミックスシーフード(解凍)=30g
  • オイスターソース=小さじ1
  • サラダ油=大さじ1

<トッピング>
目玉焼き、紅ショウガ、青のりなどお好みで

屋台風焼きそばの材料はこちら
屋台風焼きそばの材料はこちら

屋台風焼きそばのコツ① ソースは水で溶く!オイスターソースでコク増し

さあ、早速焼きそばを作っていこう。
まずは調味料の下準備から。今回使うのはおなじみの「袋麺」。もちろん味付けも付属のソースを使用する。

ただ、ここでもひと工夫。付属のソースが粉タイプの場合は、水小さじ1で溶いておこう

屋台風焼きそば:ソースを水に溶くひと手間がおいしさの秘訣!
このひと手間がおいしさの秘訣!

粉末のままだと、ソースがムラになって味が濃い部分と薄い部分ができがち。事前に水で溶いておくことで、全体にしっかりソースをまとわせることができるのだ。

また、オイスターソースもぜひ用意しておいてほしい。海鮮系のコクが加わり、グッとおいしくなる。

屋台風焼きそばのコツ② 野菜は入れすぎ厳禁!

次は野菜を準備しよう。使う野菜の種類はレシピと違ってもOK、冷蔵庫にあるものでアレンジ可能だ。
もちろん、カット野菜でも問題ない。ただ、量にはちょっと注意してほしい。

屋台風焼きそば:カット野菜でもOK
カット野菜でもOKだが……

野菜が少ないとさびしいが、多すぎると水分が出て全体の味がボヤけてしまうのだ。
よって、野菜は1人前あたり合計100g程度がベストなバランスだ。

また、切り方にもひと工夫。キャベツは芯の固い部分が入ると焼きそばの食感を邪魔してしまうので、芯は取り除いておく。大きく切りすぎても食べにくいので、2cm幅のざく切りにしよう。玉ねぎは繊維を断ち切る方向で5mm幅に切っておく。

屋台風焼きそば:野菜は多すぎず少なすぎず、麺とのバランスを心がけて
野菜は多すぎず少なすぎず、麺とのバランスを心がけて

屋台風焼きそばのコツ③ 豚は脂身の多い豚バラで

肉は豚バラが断然オススメ。なぜなら、屋台の焼きそばがおいしい理由のひとつが、「ラード」で炒めているからラードとは豚の脂身から作られる油で、植物油で炒めるよりもコクと香ばしさが格段にアップする。もはや炒め油というより、調味料的な役割なのだ。

家庭でラードを常備しておくのは難しいので、脂身のしっかりついた豚バラを使うというわけ。炒めることで豚バラの脂が溶け、ラードの役割を果たしてくれるのだ。

屋台風焼きそば:豚バラの脂は調味料がわり!
豚バラの脂は調味料がわり!

また、しゃぶしゃぶ用の薄い肉だと炒めるうちに存在感がなくなってしまうので、ほどよく厚みのある炒め物用の豚バラを選ぼう。3cmほどの一口大にカットしておく。

ミックスシーフードはなくてもOK。ちょっと豪華にしたいときは加えてみて。

屋台風焼きそばのコツ④ 麺は「先」に炒めてパリッと香ばしく!

下ごしらえが済んだので、いよいよ焼きそばを炒めていこう。

まずは肉や野菜を炒め……たくなるが、先に炒めるのは「麺」から!
麺を先に炒め、しっかり焼き目をつけるのが「屋台風焼きそば」のコツなのだ。

屋台風焼きそば:先に麺をしっかり炒めるのがコツ!
先に麺をしっかり炒めるのがコツ!

まず麺の袋に切れ目を入れ、電子レンジで30秒ほど加熱してほぐれやすくしておく。


フライパンに油をひいたら中火にかけ、麺を広げる。箸でざっと油となじませたら、なるべく触らないこと。1分ほどこのまま焼き付けることで、麺にカリッとした焼き色がつく。

屋台風焼きそば:焼き目がつくことで、鉄板で焼いたような香ばしさが再現できる
焼き目がつくことで、鉄板で焼いたような香ばしさが再現できる

両面に軽く焼き色がついたらOK!皿に取り出しておこう。麺にしっかりと焼き目がつくことで、屋台の焼きそばの「香ばしさ」を再現できる

普通に作るよりひと手間だが、麺のおいしさがガラリと変わるのでぜひ試してみて!

屋台風焼きそばのコツ⑤ 野菜はレンチン&豚バラはカリカリになるまで炒める

麺が準備できたら、出来上がりまではあっという間。具材を炒めよう。

実は、野菜の炒め加減で焼きそばの仕上がりが大きく左右される
火の通りが甘いと食感が固くて焼きそばとの一体感がなくなってしまうし、逆に火を通しすぎると水っぽくなってしまい、全体の味がぼんやりしてしまうのだ。

そこでオススメなのが、野菜を炒める前に電子レンジで加熱する、という方法。
平たい皿にキッチンペーパーを2枚重ねてしき、野菜を広げ、ふんわりとラップをかけて加熱しよう。加熱時間は500Wで1分程度、野菜がしんなりすればOKだ。

屋台風焼きそば:野菜は炒める前にレンチンで「蒸し」状態にしておく
野菜は炒める前にレンチンで「蒸し」状態にしておく

電子レンジで蒸し野菜の状態にしておくことで、炒める段階で既にしっかり火が通っているし、余計な水分が出てしまうことも防げるのだ。水分を吸うためにキッチンペーパーを敷くのをお忘れなく!

さあ、いよいよ具材と麺を炒めていこう。
まずは豚バラを炒め、「ラード」がわりの脂をしっかり引き出そう。
麺を取り出したフライパンに豚バラを入れ(油は足さなくてOK)、中火にかける。

屋台風焼きそば:脂が溶け出し、両面カリッとするまで炒める
脂が溶け出し、両面カリッとするまで炒める

ここでもあまり触らず、豚バラの脂身がチリチリと焼けるのを待とう。
両面がカリッときつね色に焼け、脂がしっかり溶け出したらOK!
ついキッチンペーパーで拭き取ってしまいたくなるが、この脂がおいしさの秘訣なので我慢しよう。

屋台風焼きそばのコツ⑥ 具材に塩ひとつまみ&オイスターソースは煮立たせる!

ここまできたら、出来上がりまであと一歩!
豚バラの脂が溶け出したところにミックスシーフードと野菜を加え、強火でざっと炒める。

このとき、具材に塩ひとつまみをふりかけるのを忘れずに。ここでしっかり具材に下味をつけることで、どこを食べてもおいしく、具材それぞれの味がはっきりと際立つのだ。

屋台風焼きそば:具材に塩をふって軽く炒め合わせる
塩をふって軽く炒め合わせる

そして、麺を加える前にもうひと手間。
具材を寄せてフライパンの端を空け、そこにオイスターソースを入れてしっかり煮立たせてほしい。

オイスターソースはそのままだと海鮮特有のくさみがあるが、加熱することで旨味と香ばしさに変わるのだ。

屋台風焼きそば:オイスターソースは煮立たせて使う!
オイスターソースは煮立たせて使う!

ぐつぐつと煮沸して、香ばしいにおいが立ってくればOK!
あとはコツ③で炒めた麺、コツ①で水に溶いたソースを加え、強火でさっと炒め合わせれば完成。
好みで目玉焼きや紅ショウガ、青のりなどをトッピングしよう。

屋台風焼きそば:ソースの香りがたまらない!
ソースの香りがたまらない!

6つのコツで絶品!屋台風焼きそばの完成

屋台風焼きそば:究極の「屋台風焼きそば」を召し上がれ
究極の「屋台風焼きそば」を召し上がれ

いつもの袋麺で作る、「屋台風焼きそば」の完成!
麺はしっかり焼き色がついているが炒めすぎていないので、カリッ&モチッの絶妙食感。野菜はシャキシャキ、豚バラのコクとソースの香ばしさが全体にしっかり絡んでいて、箸が止まらないおいしさだ

使った材料はいつも通りなのに、6つのコツを守るだけで格段においしさがアップ!
鉄板で焼いたような麺の香ばしさとソースの焦げたにおいは、お祭りで食べるあの味そのもの。お祭りに行けなくても、夏が終わっても、これでいつでも究極の「屋台風焼きそば」が楽しめる!

最後に、コツをおさらいしよう。

  • コツ① ソースは水で溶くことでムラなく混ざる。隠し味のオイスターソースでコク増し!
  • コツ② 野菜は1人前あたり合計100g程度がベストバランス
  • コツ③ 豚は脂身の多い豚バラでラード代わりに
  • コツ④ 麺は「先」に炒めてパリッと焼き目をつけて、鉄板焼きの香ばしさを再現
  • コツ⑤ 野菜は炒める前にレンチンして水っぽくなるのを防ぐ。豚バラはカリカリになるまで炒めて脂を引き出す
  • コツ⑥ 具材に塩を振って味を際立たせる。オイスターソースは煮立たせてくさみを旨味に変える!

どれも簡単なことだが、すべてきっちり守ることで驚くほど仕上がりに差が生まれるのでぜひ試してみて!

お祭りで食べる「あの味」を再現しよう!
文・写真・レシピ=よしもとこゆき

フードコーディネーター、ライター。世界にもっと、「美味しい」魔法を広めるため、レシピ開発やスタイリング、飲食店プロデュースなど食に携わる仕事を中心に、デザインやイラスト、コラムの執筆などを幅広く手がける。学研プラスより小説『3ツ星シェフ部!』が発売中。スイーツコンシェルジュとしても活動。

web:TABLE411

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