同棲で必要な初期費用はいくら?平均金額や分担方法、費用の抑え方を解説
同棲で必要となる初期費用事情

同棲をすれば、好きな人といつでも近くにいられる安心感がある。しかし、本気で同棲を考えているのであれば避けられないのがお金の問題だ。
そこで今回は、同棲で必要となる初期費用の金額や内訳、出費を抑えるためのポイントについて紹介していく。合わせて、同棲生活が始まった後にかかる生活費についても解説するので参考にしてほしい。
この記事でわかること
初期費用は平均100万円!?項目ごとの平均費用を解説
初期費用を分担する方法
初期費用を抑える6つの節約法
このページの目次
同棲で必要な初期費用はいくら?項目ごとの平均費用
一般的に、同棲で必要となる初期費用は100万円前後といわれている。もちろん、住むエリアや家賃、購入する家具家電によっても変わってくるので、この金額より安く抑えることもできるし、逆に高くなってしまうケースも考えられる。
以下で、同棲にかかる初期費用について項目ごとにチェックしておこう。
同棲の初期費用①賃貸物件の契約費用
同棲にかかる初期費用のうち、もっともウエイトが大きいのは賃貸借契約の際に支払う契約費用だ。
以下の表で、家賃が8万円と12万円の場合のシミュレーションを見ていこう。
項目 | 相場 | 家賃8万円の場合 | 家賃12万円の場合 |
---|---|---|---|
敷金 | 家賃1ヶ月分 | 8万円 | 12万円 |
礼金 | 家賃1ヶ月分 | 8万円 | 12万円 |
前家賃 | 家賃1ヶ月分 | 8万円 | 12万円 |
日割家賃 | 入居日により異なる | 4万円(※) | 6万円(※) |
仲介手数料 | 家賃0.5ヶ月~1ヶ月分+消費税 | 4.4~8.8万円 | 6.6~13.2万円 |
保証料 | 家賃0.5ヶ月~1ヶ月分 | 4~8万円 | 6~12万円 |
鍵交換費用 | 1~2万円 | 1~2万円 | 1~2万円 |
火災保険料 | 2万円 | 2万円 | 2万円 |
合計 | 約4~6ヶ月分 | 39.4~48.8万円 | 57.6~71.2万円 |
上記の表から、家賃8万円では約40~50万円、12万円なら約60~70万円ほどの初期費用がかかることがわかる。更に、物件によってはクリーニング費用やサポート費用などがプラスされることもある。
同棲の初期費用②引越し費用
引越し業者に依頼する場合、引越し費用も必要になる。
たとえばそれぞれ一人暮らしだった場合、単身の引越し料金が5~8万円程度と仮定すると、2人分で10~16万円程度になる。ただし引越し費用は引越しの距離や時期、荷物の量、プランの内容によって大きく変わることを覚えておこう。
同棲の初期費用③家具・家電の購入費用
二人で生活を始める場合、ダブルベッドやダイニングテーブル、サイズの大きい冷蔵庫など、一人暮らしのときは使わなかったような家具・家電を購入することになるだろう。
これらの購入費用は、ブランドやメーカーなどによって変わってくるが、30万円程度を用意しておくとストレスなく買い物ができる。
人によって必要になる家電・家具は異なるが、以下の表で内訳をチェックしておこう。
家具・家電 | 費用の目安 |
---|---|
ダブルベッド | 2~4万円 |
テレビ(40インチ) | 3~5万円 |
冷蔵庫(容量330L) | 8~10万円 |
洗濯機(容量7kg) | 4~5万円 |
オーブンレンジ(容量15L) | 1~2万円 |
テレビボード(幅120cm) | 1~2万円 |
ダイニングテーブル・イス | 2万円 |
合計 | 21~30万円 |
新生活を始めるときは、あれもこれも欲しくなるかもしれないが、本当に必要なのか、一人暮らしで使っているのが二人暮らしでも使えるか、新しい家電は本当に必要かなどよく考えてから購入しよう。
同棲の初期費用はどうやって分担すべき?ケース別おすすめ
ここまで見てきた通り、同棲を始める際にかかる初期費用の合計は100万円前後。まとまった金額が必要なため、二人で話し合い、どのように分担するか決める必要がある。
ここからは、ケース別におすすめの分担方法を紹介していく。
折半・割り勘をするケース
煩雑な計算が苦手、後腐れなく支払いたいと考えているカップルは、きっかり「割り勘」にするのがおすすめだ。
お互いに50万円ずつ出し合って「共同の財布」をつくり、そこから費用を支払う。引越しが完了したら、残った金額を分け合う といった方法が楽である。
収入に応じて負担割合を決めるケース
二人の収入に差がある場合などは、、収入に応じて負担割合を決めるという方法がおすすめだ。
前述の「共同財布」をつくる方法のほか、たとえば片方が物件の契約費用を、もう片方が家具・家電の購入費を負担するなど、使途別に分担する方法もある。
ただし、片方の負担があまりに多すぎるとしこりが残ることも。負担の割合については納得するまで話し合ってから決めてほしい。
同棲生活での初期費用を抑えるポイント

初期費用は、必ず支払わなければならない項目と、削れる項目の2つがある。今後の生活資金を確保しておくためにも、初期の出費は少なければ少ないほどいいだろう。ここからは初期費用を抑える方法を紹介していくので、採用できるものがあればぜひ実践してほしい。
家賃が安い部屋を選ぶ
敷金・礼金など契約時に支払う初期費用は、「家賃〇ヶ月分」など家賃を基準にして決まる。つまり、家賃が安い部屋を選ぶことが初期費用を抑えるポイントといえるだろう。
家賃を抑えるには、物件探しの条件を少しだけ緩めてみるのがポイント。新築ではなく築5年までに、駅から徒歩5分ではなく、10分に広げてみるなど、条件を1段階広げるだけでも、同じ家賃で選べる物件の幅は大きく変わってくる。二人で話し合い、譲れない条件・譲ってもよい条件を洗い出してみることをおすすめする。
引越しで運ぶ荷物を減らす
引越し費用も工夫次第で抑えることができる。引越し料金は距離や荷物の量でプランを決めるので、運ぶ荷物を減らせば安くできるのだ。
たとえばレンタカーを借りて自分たちで運ぶ、冷蔵庫や洗濯機など運ぶのが難しいものだけ業者に依頼するなど、できることは自分たちで行えば初期費用の削減に繋がる。
不動産会社・引越し会社の繁忙期を避ける
一般的に、入学・就職などの時期となる4月にむけて部屋探しや引越しを行う人が多い。このため、不動産会社では1~3月、引越し会社では2~4月が繁忙期にあたる。
閑散期では引越しをする人の数が減り、賃貸物件の大家さんも新たな入居者を募るのが難しくなる。空室がある場合、家賃や敷金・礼金を下げて募集するケースが多いほか、値引き交渉にも応じてくれるかもしれない。
引越し会社も同様で、閑散期になると引越し料金を下げるところが増えてくる。予約が取りやすくなることで引越しの日程調整もしやすくなるため、可能であれば繁忙期を避けて部屋探し・引越しを計画すると良いだろう。
敷金・礼金ゼロの物件を選ぶ
敷金・礼金ゼロの物件とは、名前のとおり敷金・礼金のどちらも不要な物件のことを指す。たとえば家賃10万円の場合、敷金・礼金がそれぞれ家賃1ヶ月分の物件では20万円必要なところ、敷金・礼金ゼロの物件では無料ということになる。
ただし、敷金は退去時の修繕など原状回復のために使用されるお金なので、敷金ゼロの物件を契約する際には、退去時に修繕費用やクリーニング代を別途支払わないといけない場合がほとんどだ。退去時の費用負担がどうなるのか、契約前に確認しておこう。
フリーレント物件を選ぶ
フリーレント物件とは一定期間の家賃が無料になる物件のこと。たとえば「フリーレント3ヶ月分」の物件であれば、3ヶ月分の家賃が無料になる。「前家賃」や「日割家賃」も不要になるため、契約時に支払う初期費用を抑えることが可能だ。
ただしフリーレント物件は決められた期間より前に退去すると違約金が発生するケースが多い。事前に契約内容をよく確認してから決めてほしい。当然、家賃が無料になる期間だけ住むということはできないので注意しよう。
手持ちの家具・家電を使い続ける
同棲を始めるのであれば、「家具も家電も全て新しくしたい」と思うかもしれないが、手持ちの家具や家電を使い続けることで初期費用を抑えられる。大型の家具や家電を運ぶと引越し料金が高くなると思うかもしれないが、よほど安いものでない限り買い替える方が高くついてしまう。使えるものは新居に持っていくようにしよう。
同棲生活を始めた後にかかる生活費はいくら?
同棲にかかる初期費用の準備も大事だが、これからの生活にいくらかかるのかを知っておくことも重要だ。生活をするうえで、月にいくら必要なのかがわからないと、経済的に厳しくなる可能性もある。
以下に、総務省の統計データをもとに同棲生活で必要な費用をシミュレーションしたので、自分たちの生活と照らし合わせながらチェックしてほしい。
項目 | 費用 |
---|---|
家賃 | 80,000円 |
光熱費 (電気・ガス・水道) | 20,000円 |
食費 | 83,000円 |
家具・家事用品 | 12,000円 |
被服及び履物 | 8,000円 |
保健医療 | 16,000円 |
交通・通信 | 33,000円 |
教育 | 600円 |
教養娯楽 (書籍・旅行費用等) | 30,000円 |
その他の消費支出 (美容・交際費等) | 66,000円 |
合計 | 348,600円 |
※その他項目は、総務省「家計調査 二人以上の世帯 2021年」を参考に設定
上記の表では、二人合わせての1ヵ月の合計金額が348,600円となった。これは1人当たり約18万円ほどかかる計算だ。
家賃については地域によって相場が大きく変わるため、住みたいエリアの家賃相場を確認しておこう。家賃以外の項目も、生活スタイルによって金額に大きく差が出てくるため、月々どのくらいの費用がかかりそうか、二人で話し合ってみるのもよいだろう。
同棲の生活費を抑える方法
生活費を抑える一番の方法は、やはり自炊をすることだ。メニューによって異なるものの、工夫次第で1食当たりの費用を抑えられるほか、食材の購入をクレジットカード払いにすればポイントも貯まる。
また、スマホは格安SIMにする、生活リズムを合わせて電気やガスの使用回数を減らすなど、ちょっとした努力で生活費は抑えられるのでぜひ実践してみてほしい。
同棲にかかる生活費について、詳しくはこちらの記事もチェック▼
初期費用や生活費のことは事前に話し合うことが大切!
お金の話をするのは苦手という人も多いかもしれないが、曖昧なままにしておくと、いざ支払いとなったときに揉める可能性もある。
賃貸物件を借りる際にかかる初期費用はもちろん、家賃や光熱費など生活をするうえで関わってくる費用に関しては、事前に話し合って分担を決めておくことが大切だ。お金のことで困らないようお互いに納得できるルールを決めておき、楽しい同棲生活を始めてほしい。