インテリアにこだわらない流浪のフリーランサーに学ぶ5つの「一人暮らし力」
忙しくても「すさまない人間らしい暮らし」がキープできる部屋とは?
現在インスタグラムで「大人の1R一人暮らし」についての投稿で、8000人のフォロワーを持つmusicaさん。
実は初めての一人暮らしは海外で、その経験が今の暮らしに活かされているという。
musicaさんの部屋は、すっきりと統一感がある。しかし本人はインテリアにさほど興味もなく、ただただ「すさまない部屋づくり」を心がけているのだそう。
そんなmusicaさんの部屋にお邪魔して、一人暮らし玄人の知恵を聞いてきた。
プロフィール
名前:musicaさん
職業:音楽系フリーランス
年齢:30代
instagram:@mm.musica7
ルームデータ
居住地:東京都
居住人数:1人
間取り:ワンルーム(7.6畳)
家賃:85,000円
築年数:3年
初めての海外一人暮らしで身についた「どうにかする力」
現在はフリーランスとして音楽関係の仕事をするmusicaさん。初めての一人暮らしは、なんと留学先のヨーロッパだったそう。
「右も左もわからず語学も堪能ではない状態で、初めてのアパート一人暮らしを始めました。ローカルルールがわからずに管理人さんに怒られたり、インフルエンザをこじらせて死にかけたり、色々な経験をしました」と懐かしむように話してくれた。
当時は生活することに必死で、寂しさを感じる暇もなかったというほど、楽器の練習と通学、日々の暮らしに忙殺された。洗濯機や炊飯器、テレビもなく、調味料も十分に揃わないなか、様々な素材を混ぜ合わせ工夫して日本食も作ったという。ちなみに現在でもmusicaさんの部屋には炊飯器はなく、米は鍋で炊く。
「日本にいればなんとかなるところが、海外ではそうは行きません。何かが足りなければ代わりのものでどうにかする。体調不良の予兆があれば、水も食料もごっそり買い込んで、動けなくても生き延びられるように備える。1人でどうにか乗り越える精神力と技量、このサバイバル感覚が海外での一人暮らしで身についたものです」(musicaさん)

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根を下ろす価値のある場所を「探す力」
Musicaさんは会社員からフリーになって以降、東京に拠点を置いているものの海外と関西で約半年ほど過ごすという流浪の日々を過ごしている。2年前にこの家に引っ越すまで、家具付きマンションなどを転々とし家具も雑貨もほとんど持たずに、身軽に生きるのが信条だったという。
それでも近年は東京に仕事が落ち着き始め、部屋探しをしている時に出会ったのがこの物件。何が決め手になったのかを聞くと…
- 玄関のドアが隣の大家さんの家の庭に面していて安心
- その庭の手入れが行き届いている(毎日目配り&チェックをしている証拠)
- 陽がたっぷり入る明るいキッチン
- 近所に質の良い八百屋・魚屋・肉屋がある(musicaさんの趣味は料理)
- 玄関からすぐに階段があり部屋が見えない
- 南側と北側に窓があり、風が通る
と、ここには書ききれないほどのキメ細かい条件が。流浪の旅人に、「ここなら根を下ろしてもいい」と決心させるほどの部屋である。探し方のコツは一つだけ、「急がないこと」だったという。
「この部屋は、前の部屋の更新とは関係ない時期にゆっくりじっくり探しました。必要に迫られたり、焦って探したのではなく “どうしてもここに住みたい”という能動的な気持ちで見つかった部屋だから、愛着も格別です」(musicaさん)
10代から長い一人暮らし経験を持つmusicaさんならではの眼力を生かした部屋選び。ぜひ真似をしたい。

リビングスペースの南側の大きな窓からは陽光がたっぷり差し込む
次のページでは、musicaさんならではの一人暮らしに役立つライフハックアイデアを紹介!