女優・上白石萌音さんに聞く!新作映画『スタートアップ・ガールズ』の裏話と妹との二人暮らし
人気女優・上白石萌音さんの暮らしが知りたい!
映画やドラマで変幻自在な芝居を見せてくれる女優さんは、どんな暮らしを送っているのか。役に合わせて生活スタイルを変える?それとも自分らしさを大切にしている?
そこで、今をときめく女優・上白石萌音さんにインタビュー。
9月公開の新作映画『スタートアップ・ガールズ』で、自由奔放な大学生起業家・小松光を演じた上白石萌音さん。撮影の裏話と、そのライフタイルに迫ってみた。

上白石萌音さんです!
PROFILE
1998年1月27日生まれ。鹿児島県出身。
第7回「東宝シンデレラ」オーディションで審査員特別賞を受賞してデビューした。
2014年には映画「舞妓はレディ」で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した。
2016年には映画「君の名は。」で主人公の一人・宮水三葉を演じて大きな話題に。
2019年9月には映画「スタートアップ・ガールズ」で主演を務める。
企業家に話しを聞いて、新作映画『スタートアップ・ガールズ』の役作りの参考にした
──―新作映画『スタートアップ・ガールズ』の主人公・小松光は、かなり奇抜な役でしたね。
そうですね。だから、光のキャラクターがひと目で伝わるように、外見から役作りを始めました。まず万人が「何でそうしたの?」って思う髪型にしました。
こだわったのは、持っているのはすごく良い物なのに、センスが絶望的にないというところ(笑)。オシャレなリュックなのに、前でヒモを結んでいるところは私のアイディアでした(笑)。

映画「スタートアップ・ガールズ」の1シーン。上白石さんが扮する小松光と、彼女の自室(c)2018 KM-WWORKS Ltd.All rights reserved
──―そうやって完成した光のビジュアルを見て、どう思いましたか?
ギョッとしました。絶対に私は光と友達になれないなと(笑)。
毎朝起きるたびにびっくりしていました。心なしか、この撮影期間は心を解放していた気がします(笑)。演じていく中で、光のことはどんどん好きになりましたけど。
──――光と上白石さんの共通点はありますか?
チョロチョロしているところ。私、落ち着きがないんです(笑)。衝動的な面もあるんですよ。
このお仕事をしていなかったら、髪も思いついたらパッと切っちゃいそうだし、会いたいと思った人にはすぐ連絡してしまう。ただ、そういう直感的なところは大切にしています。
──―役作りのために起業家に会いにいったそうですね。
起業家のみなさんは、身近な生活からヒントを得ていました。受験勉強の時に感じたことだったり、ふと見かけた親子の姿だったり……。彼らの原動力は人を助けたいという気持ちでした。私が演じた光は、アイディアが降りてきた瞬間はナチュラルハイみたいになっちゃうんですけど(笑)。
でも、実際にそういうことも結構あるようで、話を聞いてとても刺激を受けました。
──―今作は山崎紘菜さんとダブル主演でしたが、共演はいかがでしたか?
紘菜ちゃんは同じオーディションで同じ賞をもらって、同じタイミングで芸能界に入りました。だから、戦友なんです。共演はずっと夢で、何でもやりたいことがやれる作品に一緒に出演できてうれしかったです。それだけでなく、紘菜ちゃんとじゃなかったら、ここまで攻撃的に演じられなかったかもしれません。バチコーン!と叩いたり(笑)。それも全部受け入れてくれる信頼があったからできました。
でも共演してみて、実はすごく繊細だということを知りました。今まで私の中では頼もしい姉貴だったのですが、すごく乙女で。そういう紘菜ちゃんの新たな一面を発掘するたび、「好き!」ってなりました(笑)。
お部屋では妹と一緒にレコードを聴くのにハマっている
──―光の私室も劇中で登場しましたよね。
タワーマンションの部屋なのに、ゴミ屋敷みたいに散らかしていましたね。その中でもクマのぬいぐるみとか、かわいい物がいっぱいあってギャップ萌えしました(笑)。
ただ、それだけでなくジャンクなドリンクやスナックばかり置いてある光の部屋を見て、役のイメージがより鮮明になりました。それに意外と落ち着きましたよ、あのグチャグチャ感。私の自室とは全然違いますけど(笑)。

部屋でも光のキャラクを表現。物が散乱しているだけでなく、光の好物であるすっぱいスナック菓子が置いてあるなど、細部までこだわっている(c)2018 KM-WWORKS Ltd.All rights reserved
──役に私生活が引っ張られることはありますか?
けっこう、ありがちです。光を演じていた時は「お腹すいた、眠い」って口によく出していた気がします。いろいろ粗雑になって、部屋もちょっとだけ荒れました(笑)。
──現在はどんな部屋に住んでいますか?
今は妹の萌歌と一緒に住んでいます。間取りは2LDKで、それぞれの部屋があります。私は木目調の電子ピアノを部屋に置いているので、家具はウッド調のもので揃えています。それに合わせて落ち着いた色を部屋に加えたいと思い、カーテンは少しくすんだ紫色にしました。

ライトの暖色により茶色っぽく見えるが、実際は薄い紫だ
──インテリアにこだわりは?
見た目には、特にこだわりはありません。機能性重視ですね。部屋の収納が広くないので、収納用品やカラーボックスを活用しています。本棚もカスタマイズできるものにして、ビッシリ本で埋めています(笑)。
──本がお好きなんですね。
はい。いろんな本を読みますが、ずっと好きなのは伊坂幸太郎さんです。意外な縁がつながっていく複雑な構成の話が好きなんです。最近では、原田マハさんや江國香織さんなど女性作家の作品も好きですね。あとは、エッセイもよく読みますね。

「クジラアタマの王様」といった伊坂幸太郎さんの最新作から、小林多喜二さんの「蟹工船・党生活者」まで、読む本のジャンルは多様
──家にあるもので、今一番気に入っているのは何ですか?
ずっと「欲しい」と思っていたレコードプレイヤーです。ある映画でプロデューサーさんとスタッフさん、キャストのみんなが誕生日にプレゼントしてくれました。一緒にビートルズの『アビイ・ロード』とか、何枚か王道のレコード盤をいただいたので、その曲を聴いています。
最近は自分で『メリー・ポピンズ』のレコードを買いました。昔のレコードなんですけど、良い買い物だったと思っています。今はそれをよく聴いていますね。他にも、最近いろいろなアーティストがレコードを出しているので、それも買ったり。レコードって気軽にスキップや巻き戻しができないところが良くて、最初から終わりまで大事に聴くようになるんです。

愛用レコード。姉妹揃って、いろんなレコード盤を集めているそうだ
──部屋でお気に入りの場所は?
ベッドの上ですね。クッションテーブルがあるので、ベッドの上でなんでもできちゃうんです。台本を読むこともできますし、大学の課題とかも(笑)。このクッションテーブルは私のデビュー祝いに、小さい頃からお世話になっている人がくれた物なんです。外国製で「忙しくなるだろうから、クルマの中や寝る前に、これを使って台本とか読んでね」って。すごく便利だし、大切に使っています。

壁に貼られた絵画のポストカード。落ち着いたトーンの油絵は、木目調のインテリアにもマッチしそう
──仕事から帰って、スイッチがオフになるのはどんな瞬間ですか?
帰宅して部屋着に着替えたら、トンと切り替わりますね。ワンピースタイプでユニクロとか無印良品とかの、リーズナブルなものが多いです。あとは、ステテコとか。そういうゆっくりできる格好になると、すぐにゴロゴロしちゃいます(笑)。

上白石さん、ありがとうございました!
新作映画『スタートアップ・ガールズ』が公開中!
「スタートアップ」をテーマにした人間ドラマ。大学生の起業家で自由人の小松光と、大企業に勤め起業家への投資をする南堀希。正反対の2人は新プロジェクトのビジネスパートナーとして手を組む。ぶつかり合ってばかりの彼女たちは、果たしてプロジェクトを成功に導けるのか?
●劇場公開:2019年9月6日 ●監督:池田千尋
●キャスト:上白石萌音、山崎紘菜、山本耕史ほか
映画『スタートアップ・ガールズ』のWEBサイトはこちら!
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文=宮崎新之 写真=久富健太郎 スタイリスト=嶋岡 隆(Office Shimarl) ヘアメイク=冨永朋子(アルール)
※「CHINTAI2019年10月号」の記事をWEB用に再編集し掲載しています