一人暮らしは貯金できないって本当?お金が貯まらない人必見の節約・貯金術

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一人暮らしは貯金できないって本当!?

貯金箱
お金が出ていくだけのイメージがある一人暮らし。本当に貯金はできるのだろうか

いざ一人暮らしを始めてみると、出費が多い点に驚く。食費はもちろん、家賃に水道・光熱費、スマホ代、通信費など毎月支払う費用は意外と多いもの。一方で、友人との食事などで使う交際費や趣味の出費は切り詰めたくない……。気づけば全く貯金ができない生活を送っていたという人もいるはずだ。

そこで、ここでは何かと出費の多い一人暮らしでもできる、効果の高い節約術についてまとめたい。貯金ができないと悩んでいる人はぜひ参考にしてほしい。

この記事でわかること
貯金ができない理由は「固定費が多い」「収支を把握していない」「貯金目的と金額が決まっていない」
固定費を節約するには「収入に見合った家賃か検討」「格安SIMに変更」「不要なサブスクを整理」すると良い
具体的な貯金方法「先取り貯金」「つもり貯金」「小銭貯金」「積立貯金」など

一人暮らしで貯金ができない原因は大きく3つ

貯金ができない原因としては固定費が高い、お金の無駄遣いが多く収支を把握していない、貯金する目的と金額が決まっていないことが多い。
反対にこの3つをしっかりすれば一人暮らしでもお金を貯めることは可能だ。

ここからは貯金ができないそれぞれの原因と解決策を詳しく紹介する。

ちょっとしたことで毎月の貯金額を増やすことはできるので記事の続きを読んで実践してほしい。

貯金できない原因① 固定費の割合が高い

貯金ができない人の特徴として、毎月の支出の中の固定費の割合が高いことが挙げられる。
固定費とは、家賃やスマホ代などの通信費、電気ガスなどの基本料、サブスクリプションサービスの利用料金などである。
毎月決まった金額を支払う必要のある固定費に無駄が多いと、貯金するのは難しい。
固定費は一度見直して削減することができればその後もずっと節約し続けられるため、節約効果が高い。

貯金できない原因② 無駄遣いが多く、支出を把握できていない

貯金ができない人は出ていくお金(支出)を把握できていないことが挙げられる。給料や仕送りが入ったら、すぐに好きなものを買い、残ったお金で生活しているようでは、いつまでたっても貯金できない。
また、せっかく貯金したお金も急な出費で使ってしまうことも多い。

貯金できない原因③ 貯金する目標金額と理由が定まっていない

漠然と貯金しなくてはと考えている人は多いが貯金をする目的やいつまでにいくら貯金したいのかを決めていないのではないだろうか。
目標が決まっていないと今日だけとコンビニで無駄遣いをしてしまい、毎月余った金額だけ貯金をするということになってしまう。
貯金をする明確な理由があれば、貯金の計画が立てられるうえにモチベーションも保ちやすい。

貯金するためにはまず固定費を下げることが重要

ここからは実際に貯金するための節約術を紹介する。
なるべく手間をかけずに貯金をするには毎月かかっている固定費を削減するのがおすすめだ。
効果が大きい節約方法はもちろん、使っていないサブスクリプションサービスを解約や電気やガス会社を変えるだけなど実際の生活に不便が生じない方法など全部で4つの固定費の節約術を紹介する。
これなら自分でもできそうだと思えるものから節約しよう。

固定費の節約術① 給料に見合った家賃の物件に引越す

お金の計算
今の家賃が収入額と釣り合っているか、改めて考えてみよう

多くの一人暮らしの人にとって、家賃は最も大きな固定支出だ。そこで貯金ができない人は、まず家賃の見直しから取り掛かることから始めると良いだろう。

一般的に、一人暮らしの家賃の目安は手取り収入の25〜30%程度といわれている。仮に手取り収入額が21万円だとしたら、6万3000円までの家賃なら借りても良いということになる。ただし上記はあくまで目安なので、エリアによっても異なる。これよりもさらに安い家賃でお気に入りの物件が見つかれば尚良い。

希望条件に合う物件を見つけると、少々家賃が予算をオーバーしていても「数千円くらいなら……」と契約を結んでしまう場合もあるだろう。しかし、家賃の支払いは毎月のことなので、ここをカットできれば、年単位で見れば大きな節約につながるのだ。

すでに一人暮らしをしている人は、今一度自分の支払っている家賃を見直してみよう。

固定費の節約術② 携帯電話の契約を大手キャリアから格安SIMに切り替える

格安SIM
格安SIMを選ぶ人は年々増えてきている

携帯電話・スマートフォンの通信費は一昔前に比べ大幅に増えてきた。家賃や水道・光熱費などでただでさえ支出が多いのに、さらに通信費も今までより高額になると、家計を圧迫するのは目に見えている。

以前はスマホ・携帯電話を使いたければ大手キャリアと契約するしかなかったが、現在では「格安SIM」に乗り換えるという手がある。時間帯によって通信速度が遅い、データ通信料が少なめになっているなどの制約は一部あるものの、080・090等の音声通話機能付きで1,600円〜と格安だ。

格安SIMは様々な企業から提供されているので、自分の利用状況に合ったプランを提供している会社を選ぼう。

固定費の節約術③ サブスクリプションサービスを解約する

契約したものの実際は利用していないサブスクリプションサービスや似たようなサービスを2つも契約していることは意外と多い。
なくても困らないサービスを契約していないか一度見直してみよう。

固定費の節約術④ 電力会社を乗り換える

2016年4月に電力小売りが全面自由化され、電力会社を自由に選べるようになった。
簡単な手続きを行うだけで電力会社を切り替えることができ、電気料金が安くなったり電気代の支払いでポイントが貰えたりなど様々なメリットがある。
住んでいる地域や物件によっては乗り換えることができないこともあるが、自分に合ったプランがないか一度検討してみるといいだろう。

もっと節約したいなら外食を控えてなるべく自炊をする

自炊
料理に苦手意識がある人も、無理のない範囲でトライ!

節約を意識するうえで、食費も重要なポイントだ。料理は苦手だから、手間だからといって外食で済ませてばかりいると、食費は簡単に跳ね上がってしまう。

総務省の統計によると、35歳以下の単身世帯の1の食費は平均41,358円。このうち外食費は平均18,742円となっている。実に食費の半分近くを占める計算になる。ここをカットできれば、節約効果が大きいといえるだろう。

毎日料理するのでは大変だが、2〜3日分をまとめて作れば手間もコストもグッと下がる。日持ちのするおかずを何品か作り置きし、それを数日間に分けて食べるようにすると良い。

それでも作る時間がない・仕事帰りで疲れているのに料理するのは厳しい……というのであれば、スーパーで惣菜を買ってくるだけでも節約になる。その場合も、白米だけは週末などにまとめて炊いて、小分けにしてラップに包んで冷凍保存しておこう。電子レンジで温めるだけですぐ食べられるので便利だ。

出典:2018年家計調査 家計収支編(単身世帯)1世帯当たり1か月間の収入と支出(男女,年齢階級別)

貯金方法

豚の貯金箱
今日からすこしずつ貯金しよう!

節約方法がわかったところで、次は具体的な貯金方法について解説する。貯金方法といっても銀行口座に預けるだけではない。

さらにこれから解説する貯金方法は、今日からでも実践できる方法ばかりだ。この記事が読み終わったらすぐにでも実行に移してもらいたい。なるべくハードルが低く、はじめやすい貯金方法に絞って5つ紹介する。

先取り貯金

先取り貯金とは、毎月決まった額を先に貯金する方法である。貯金ができなくなる大半の原因は、支出ベースで貯金額を決めているからだ。

たとえば、「今月は10万円の支出だから2万円は貯金しよう」という考えで貯金をしているケースである。一見問題なさそうだが、もし来月の支出が増えたらその分の貯金額は減ってしまうだろう。

そのため、毎月決まった額を先に貯金するする方法がおすすめだ。手元に収入が入る前に貯金をすることで、毎月の支出によって貯金額が左右されずに済む。また、支出額への意識も高くなり、結果的に節約もできるようになるはずだ。

したつもり貯金をする

この「つもり貯金」は、本来使うはずだった代金を貯金に回すという方法だ。1番のメリットは、過剰な我慢やしんどさがあまり感じないことである。

つもり貯金の例としては、何気なく買っている飲み物やお菓子代を「買ったつもり」になって代金分をそのまま貯金するといった形だ。ただし、買うものすべてをつもり貯金にしてしまうと、大きなストレスになるだろう。まずは、コンビニでの買い物やついつい買ってしまうスイーツ代など、小さなところからはじめてみると継続しやすくなる。

また、つもり貯金の注意点は「目標金額を決めないと挫折しやすい」ことだ。「いくら貯めたいのか」や「何に使いたいのか」など明確な目的を決めることで、継続して貯金ができる。

小銭貯金

がまぐち財布と小銭
少額なら、無理なく貯金ができるかも!

小銭貯金は名前のとおり、小銭を少しずつ貯めていく方法である。この方法は、先ほど述べた「つもり貯金」よりも手軽に実行できる。というのも、財布にある小銭をそのまま貯金するだけで良い。とはいえ、これだけの条件だと長期間継続することは難しいだろう。

そこで、「100円玉は貯金に回す」や「10円玉以下の小銭はすべて貯金」など無理のない範囲での自分ルールを作ると継続しやすい。ちなみに多くなった小銭は郵便局へ持っていくことで、所有している口座に振り替えてもらえる。

500円玉貯金

500円玉貯金は、実践している人が多い貯金方法の1つだ。この500円玉貯金が人気の理由は、手軽さと貯金額の増え方が小銭貯金よりも大きいためだろう。

たとえば、500円玉が財布にあればそのまま貯金するというルールを作ったとしよう。すると、1ヶ月で2,3枚は貯金できるようになり1,000円から1,500円ほどの金額になる。小銭貯金よりも貯まるスピードが早く、手軽にはじめられる方法のため非常におすすめだ。

また、最近では500円玉貯金用の貯金箱も販売されている。500円玉を入れるだけで自動計算してくれるものや、透明になっていてどれくらい貯まったかを把握できるものなどもある。単なる貯金だと続けにくい人は、少し特殊な貯金箱を利用してゲーム感覚ではじめてみるのも良いだろう。

積み立て貯金

積み立て貯金は、毎月の給料から天引きして貯金をする方法だ。自分の裁量で貯金するのではなく、自動的に積み立てられることが大きな特徴である。そのため、なかなか継続して貯金ができない人にもおすすめしたい。

普通の貯金であれば自分の意志が必要となるが、積み立て貯金は給料から自動積み立てされるため我慢やストレスを感じにくい。また、代表的な積み立て貯金は以下の3つだ。

  • 積み立てNISA
  • iDeCo
  • 自動積立定期預金

また、上記の積み立て貯金はすぐには成果が出ないが、継続することで大きな効果を発揮する。いずれもすぐに申し込めるものばかりなので、ぜひ実践してほしい。

小さな積み重ねが大きな貯金に!1年間でいくら節約できる?

スーパーのチラシ
毎日かかる食費を節約してみるのもいいかも

一人暮らしでも、出費を抑えられるポイントを探して取り組むことで節約につながる。上記の節約術を実行した場合、1年間でどれくらい貯金できるのだろうか。

家賃の節約によって貯金できる額

現在家賃80,000円の物件に住んでいるのなら、70,000円の物件に引っ越せば毎月1万円の節約になる。1年間で12万円の貯金ができるので、引越し費用を考えても数か月で元が取れる計算だ。

食費の節約によって貯金できる額

統計によると、35歳以下の単身世帯における外食費は平均18,742円だった。友人との食事や職場の飲み会などもあるので完全にゼロにすることは難しいが、外食費を半分に減らすことができれば、月に約1万円、年間で約12万円の節約も可能だ。

しかし、自炊をしても食材を購入する費用が膨らみすぎてしまったり、食材を余らせたりしてしまっては外食を控えた意味がない。

スーパーのチラシや特売品をチェックし、なるべく安い食材やコストパフォーマンスの良い食材を手に入れるよう努力すれば、より食費を節約できる。

通信費の節約によって貯金できる額

現在大手キャリアと契約し、スマホ通信費を毎月12,000円支払っているとする。格安SIMに乗り換えると毎月約1,600円になるので、10,400円の節約だ。

電話はなるべくかけない・追加データ通信量を購入しないなどの条件が揃えば、こちらも1年間で約12万円と大きめの貯金になる。

節約を積み重ねれば大きな貯金になる!もし上記で挙げた例のとおりに節約した場合、どれくらいの効果があるのだろうか?
以下の表にまとめた。

節約前節約後差額
家賃80,000円70,000円10,000円
食費41,358円31,358円10,000円
通信費12,000円1,600円10,400円

1ヶ月で34,000円の節約になるので、1年間にすると408,000円もの貯金ができる計算だ。固定出費を見直すと、これほどの節約効果が見込めることがお分かりいただけただろうか。

一人暮らしでも工夫次第で貯金できる!

貯金ができている男性
一人暮らしでも、工夫次第で貯金はできる!

一人暮らしは出費も多く、どうしてもお金はかかる。しかし、上記のように工夫すれば貯金はできる。ただし、コスト削減を優先するあまりにあちこち切り詰めすぎると、生活だけでなく精神的に辛くなってしまうおそれがある。これから一人暮らしをする方や、すでに一人暮らしをしている方でも、無理のない範囲で節約と貯金にトライしてみてはいかがだろうか。

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文=安宅寛高

ギター弾き × Webライター × ブロガー。“好きなもの・ことだけに囲まれて暮らす、あるくまっぽい人が書くブログ”「クマノオト」を運営

2021年4月加筆=CHINTAI情報局編集部

CHINTAI編集部
CHINTAI編集部

1992年創業、お部屋探しや生活の情報を発信してきた株式会社CHINTAIが運営するWebメディア。引越しに関する情報はもちろん、家事や家計、季節の楽しみなど日々を豊かにする知識を調査・ご紹介。
不動産店舗での業務経験者、宅建試験合格者などお部屋探し分野のプロも活躍する編集部が、新生活に役立つ情報をお届けします。

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