賃貸でのペット多頭飼いはできる?バレる前に確認・交渉する方法や部屋探しのコツ
賃貸物件でペットを「多頭飼い」したい!交渉のコツってあるの?
ペット可の賃貸物件であっても、飼う頭数によってはNGの場合があるのをご存じだろうか?現在住んでいる物件でペットを飼育できても、規約で頭数、種類、サイズが制限されているケースが大半。もしペットを多頭飼いするなら、引越しをする必要があるかもしれない。
ここではペットを多頭飼いできる物件探しのコツや、大家さんとの交渉方法について紹介しよう。

この記事でわかること
ペット可物件でも、種類や頭数、サイズが制限されている場合が多い
「多頭飼い可能」と明記してある物件は少ない。不動産会社に問い合わせるのがおすすめ
大家さんへの交渉ポイント「敷金・家賃を多く払う」「ペットに共用部を歩かせない」「トラブル時の対応を伝える」
このページの目次
ペットの「多頭飼い」を検討する前に! 知っておきたい知識
ペット可賃貸=「何頭飼ってもでもOK」ではない!
近年は「ペット可」あるいは「ペット相談可」とする賃貸物件が増えている。しかし、管理規約では「猫のみ」「猫もしくは小型犬1匹まで」等と、ペットの種類や頭数、サイズが制限されていることも多い。
現在住んでいる賃貸物件で既にペットを飼っていても、多頭飼いができるとは限らない。そこで、新たにペットを増やしたくなったら、まずは規約を確認することが重要だ。
もし規約に飼育できるペットの頭数が明記されていなくても、無断でペットの頭数を増やすのはNG。軽い気持ちで飼い始めてしまうと、周囲の住民に思いがけない迷惑をかけることもある。必ず不動産会社や大家さんに問合せて確認しよう。
多頭飼いするなら、飼い主・ペット双方の負担を考えて
複数のペットを迎える場合には、自分の生活スタイルを考慮しよう。元々ペットを飼っている人でも、安易に多頭飼いを始められると考えるべきではない。ペットが増えれば世話の手間や出費は倍増するので、しっかり責任と覚悟を持とう。
また、ペットによっては多頭飼いが向かないタイプもいて、新たなペットを迎えたことでストレスを感じて問題行動を起こすこともあるのだ。飼い主とペットのどちらもが幸せに生活するためにも、これらは事前にチェックしておきたい。

多頭飼いできる物件へ引越したい! 部屋探しの方法は?
物件検索サイトで「多頭飼い可」の賃貸物件を探すのは難しい
多頭飼いできる物件への引越しを決めたら、次は物件探し。物件検索サイトでは「ペット可」や「ペット相談可」の条件でも検索できるが、「多頭飼い可」の条件で検索できるケースは少ない。気になる物件があったら、担当の不動産会社に問い合わせてみよう。
物件の規約に多頭飼いに関する項目がなければ、不動産会社から大家さんに確認してもらおう。「多頭飼い不可」と明記されている場合は難しいかもしれないが、そうでなければ交渉の余地がある。場合によっては大家さんと直接話せる機会があるかもしれない。

大家さんに多頭飼いの条件を相談・交渉する方法を伝授!
ペットの種類やサイズによっては、ペット可と同様の条件で多頭飼いの許可を得られることもある。とはいえ集合住宅では多頭飼いよるトラブルも多いため、大家さんに難色を示されるケースも多いだろう。基本的には交渉が必要だと思っておく方がよい。
大家さんが心配するのは、主に複数頭のペットによる物件の損壊被害や住人からの苦情だ。そこで、相談や交渉にあたって、大家さんの不安を解消する方法を提示できるように考えておきたい。
ここでは、交渉前に押さえておきたい4つのポイントをご紹介しよう。
多頭飼い交渉ポイント①:敷金を多く支払う
賃貸の敷金は家賃1〜2ヵ月分が目安だが、ペット可の物件は3ヵ月分になることもある。そこで、多頭飼いの規約がなければ、敷金を4ヵ月分払うことで説得できるかもしれない。
入居時に一時的な出費が増えて負担になるが、ペットが物件に傷を付けなければ敷金は退去時に返還される。

多頭飼い交渉ポイント②:家賃を上乗せする
毎月の家賃に上乗せすることで多頭飼いが可能になる場合もある。金額は大家さんとの交渉次第で異なるが、敷金として一度に多く支払うよりも一時的な負担が少なくなるのはメリットだろう。
実際、ペット可の物件では、ペット1匹につき数千円など家賃を加算しているケースが多い。飼育したいペットの頭数に合わせ、家賃の増額を条件提示してみるのもよいだろう。
多頭飼い交渉ポイント③:ペットは共用部を歩かせない
近隣の住人に配慮して、共有部ではペットを歩かせないようにする条件も有効だ。賃貸物件の共有部には、主にベランダ、廊下、階段、エレベーターなどがある。
例えば、飼育している犬を散歩に連れて行く場合も、抱き上げたりペット用のバッグなどに入れたりすれば、粗相をする心配もない。猫はベランダに出さず完全に室内飼育にすれば、隣室への脱走などの迷惑をかける心配も大幅に減るだろう。

多頭飼い交渉ポイント④:トラブル防止の対策を伝える
集合住宅で起きるペットのトラブルは、主に騒音や抜け毛、ニオイなどだ。大家さんは、ペットの頭数が増えればトラブルも増えるのではないかと心配するもの。
室内で吠えたり走り回ったりしないよう、きちんとしつけていることや、定期的なブラッシングと掃除で抜け毛対策をしていること、ベランダや建物の敷地内で糞尿をさせないことなどを伝えよう。

文=金子志緒(株式会社YOSCA)