洗濯機の引越し前に必要な「水抜き」とは? 詳しいやり方と所要時間を紹介
引越しの際は必須! 洗濯機の“水抜き”って?
引越し準備を行う際、引越し業者から「事前に洗濯機の水抜きを済ませておいてください」と言われることはないだろうか。「はい、わかりました」と返事をしたものの「…水抜きって何?」と思う人もいるだろう。
水抜きは、引越しで洗濯機を運ぶ前に必ず行っておくべき作業。引越し業者がやってくれる場合もあるが、有料オプションで費用がかかってしまうこともある。今回は洗濯機の水抜きのやり方や、洗濯機を搬出する際の注意点について詳しく説明していく。

このページの目次
洗濯機の引越し前に水抜きをする理由
そもそも、引越し前の洗濯機の水抜きはなぜ必要なのだろうか。まずはその理由について知っておこう。
持ち運びを楽にするため
洗濯機の水抜きは、引越しによる洗濯機の持ち運びを楽にするために必要な作業だ。水抜きをしていないと洗濯機の中には水が溜まったままになり、運搬することが難しくなってしまう。水を抜くことで洗濯機の重量は軽くなり、引越し業者はスムーズに洗濯機を運び出すことができる。
運搬中の水漏れを防ぐため
運搬中の水漏れを防ぐことも、水抜きをする理由の1つだ。水抜きをせずに洗濯機を運搬した場合、運搬中に洗濯機から水が漏れ出てしまい、物件や家具を濡らしてしまう恐れがある。
また、他の家電や洗濯機そのものを故障させてしまったり、引越し業者が水で滑って怪我をしてしまったりするなど、そのリスクは大きい。安全に引越しを行うためにも、引越し前の洗濯機の水抜きは必須なのだ。
洗濯機の水抜きは、引越しの何日前までに行う?
では、引越し前の洗濯機の水抜きは、いつ行えば良いのだろうか。水抜き作業自体は、10〜20分あれば終わる簡単な作業だが、余裕を持った準備を心掛けるなら、引越しの前日夜までに済ましておくのが良いだろう。あまり早くに水抜きしてしまうと、引越し完了まで洗濯機を使用できなくなるので注意しよう。
ちなみに、洗濯機の水抜きは引越し業者に依頼できる場合もある。対応の可否や費用は業者によって異なるので、依頼したい場合は事前に確認しておこう。
洗濯機の水抜きのやり方と所要時間
続いて、洗濯機の水抜きのやり方を紹介する。給水ホースと排水ホースの2箇所で行う必要があるが、順番としては先に給水ホースのほうから行う。
給水ホースの水抜き手順
蛇口に繋がっており、洗濯機へ水を入れる部分が給水ホースだ。給水ホースの水抜き手順は下記の通り。
- 水道の蛇口を締める
- ドライモードで洗濯機を空回しする(10秒ほど)
- 洗濯機の電源を切り、ホースを外す
- ホースに残った水を捨てる
これで給水ホースの水抜きは完了だ。
排水ホースの水抜き手順
洗濯機の下部についている、使用後の水を排出する部分が排水ホースだ。排水ホースの水抜き手順は下記の通り。
- 洗濯機を脱水モードで運転し、洗濯漕内の水分を飛ばす
- タオルなどで内部を拭いて水気を取り除く
- 洗濯機本体を傾け、洗濯機内部に残った水を抜く
- 洗濯機から排水ホースを抜く
給水ホース・排水ホースともに、ホースを抜くときにはホース内に残った水が出てきてこぼれることがあるので慎重に行おう。また、ホースを抜く作業はタオルなどを添えながら行うとよいだろう。
これで給水ホース・排水ホースの水抜きは完了だ。これらの作業は、合計10分~20分もあれば完了することができる。
洗濯機の引越しで注意したい2つのポイント
引越しで洗濯機を移動させるときには、注意したいポイントが2つある。順に確認していこう。
付属品の紛失に注意する
引越しに伴う洗濯機の移動では、付属品の紛失に注意しよう。電源コードやホースなどの付属品を紛失してしまうと、新居での洗濯ができなくなってしまう。
引越し時には特に、他の荷物と混在させてしまわないよう気をつけよう。洗濯機の付属品はコンパクトに梱包し、なるべく洗濯機と一緒に運ぶと良いだろう。
物件に備え付けの部品は持っていかないよう注意する

引越しで洗濯機の付属品をまとめるときには、物件にもともと備わっていた部品を一緒に持っていかないように注意しよう。自分の洗濯機の付属品と間違えて、備え付けだった部品(エルボ※など)を新居に持っていってしまう人がいる。物件に備え付けてあったものは大家さんの持ち物だ。うっかり持っていってしまうと原状回復費用を請求されることもあるので、間違わないように注意しよう。
※エルボ:排水ホースと洗濯機置き場の排水管をつなぐL字形の接続部のこと。物件に備え付けの場合は、うっかり新居に持っていかないよう注意!
引越しをスムーズに! 洗濯機の付属品の梱包手順
水抜きで抜いたホースや電源コードなどをそのままにしておくと、引越しの搬出時に邪魔になる。他の荷物と混在して、どこにあるのかわからなくなってしまうこともあるだろう。
より搬出作業をスムーズに進めるため、そして付属品を無くさないために、水抜きが終わったら、電源コードやホースなどの付属品は、まとめて梱包しておくようにしよう。
また、梱包した付属品は、洗濯機本体とセットで運ぶことをおすすめする。
電源コードはクルクルと巻き、ビニール袋に入れて洗濯機本体にセロハンテープなどで貼り付けておこう。洗濯機から抜いたホースもそのままにしておかず、大きめの袋に入れて洗濯槽内に入れておこう。風呂水ポンプやネジ、取扱説明書など、その他の付属品も同様だ。
搬出後は洗濯機置き場をきれいに掃除しよう

洗濯機は一度設置した後は引越しまで動かさないことが多いため、周辺は汚れが溜まりやすい。引越し当日に洗濯機が搬出された後には、洗濯機置き場をしっかりと掃除しよう。きれいな状態で大家さんに引き渡せば、退去時の余計なクリーニング代を抑えることにもつながる。
洗濯機置き場には「洗濯パン」と呼ばれるプラスチックの受け台が設置されていることが多い。まずは洗濯バンの中に溜まったゴミ、ホコリなどを取り除き、水分によってできたカビや水アカを丁寧に拭き取る。汚れがこびりついているときは、油脂・タンパク汚れの分解が得意な「セスキ炭酸ソーダ」などの洗浄剤を使用するのがおすすめだ。
立つ鳥跡を濁さず、大家さんや管理会社へのこれまでの感謝の気持ちを表す意味も込めて、引越し時にはできる限り室内の汚れを取り除いてから引き渡せるように心掛けよう。
洗濯機の水抜き手順は簡単!
引越し前に必須の作業である「洗濯機の水抜き」だが、手順は簡単。また基本的に洗濯機内部に大量の水が残っているということはないので、そんなに深刻に考える必要はない。給水ホースと排水ホースを外すときに少し残っている残水を取り除く、というくらいの感覚でいいだろう。引越し前にしっかりチェックして、洗濯機の引越しをスムーズに進めよう!
文=ブロック
2021年5月加筆= CHINTAI情報局編集部