DIYができる賃貸物件探しで、気をつけるべき点は?
専門業者に依頼するのではなく、自分の手で何かを作る「DIY(Do It Yourself=「自身でやろう」の略語)」。最近では賃貸でもDIY物件が増え、住まいに自ら手を加えたい人たちから支持されている。
壁の塗装や床張りなど、DIYによってどんな部屋にしたいかはもちろん大事だが、物件探しも重要だ。DIY物件を選ぶ際には、どのようなことに気をつければいいのだろう?
DIY物件を決める前に押さえたい3つのポイント
DIYができる賃貸物件を多数扱うomusubi不動産の殿塚建吾さんに、DIYができる物件を探すうえでのポイントを3つ挙げてもらった。
●どんな部屋にしたいかのイメージを持っておく
「本格的にDIYで部屋を改造したいという人は、まずはどんな部屋にしたいかを物件探しの前にある程度イメージしたおいた方がいいと思います。たとえば、こんなテイストのカフェみたいにしたいとか、雑誌やネットにあるものなどを参考にして、なんとなくの方向性がまずあったほうがいいですね。それによって、どこまでDIYが必要かも決まってくるので、物件の絞り込みも楽になります」
●予算を決めておく
「ひと言にDIYといってもできることは幅広いです。棚をつけたいという人もいれば、床から壁まで全部変えるところまで、本当にいろいろできます。とはいえ、材料の購入など費用もかかるので、あまりやることを広げ過ぎないためにも、最初に掛けられる予算を決めておいた方がいいでしょう」
●内覧では水回りをチェック
「DIYができる物件は、トイレやキッチンが古くても壁紙がきれいだと印象が良いものです。そうした印象で選ぶ人が多いのですが、じつは逆で壁紙がカビだらけでもいいので、トイレは洋式になっているとか、お風呂がきれいかどうかなどを確認しましょう。弊社のルールではインフラに故障があった場合はオーナー負担になりますが、物件によっては壊れたときに自己負担になる可能性もあるかもしれません。見た目の確認も含め、破損した場合の負担義務については大家さんに確認した方がいいですね」
DIYを楽しむ心得とは?
殿塚さんいわく「DIYは料理と同じ」とのこと。材料をどう料理していくかを考えること、そして慣れが成功のコツだという。
「料理って毎日するので慣れますが、家のDIYって慣れていないだけで、繰り返すことでできることも増えますし、勝手が分かるようになります。最初から職人さんみたいに完璧な仕上がりを目指すのではなく、どうやって手抜きをするか知恵を働かせることも大事。たとえば、クロスはのりをしっかり塗ってピシッと貼るのではなくて、角を画鋲で留めてみるとか。より簡単にできる方法を考えると負担が軽減されて、繰り返しDIYにトライしてみようと思うようになるはずです」(殿塚さん)
また、ひとりでやろうとせずに友だちを誘ってみるのもオススメとのこと。たしかに、DIYが終わった後に美味しいビールが待っているなどレジャー感覚で楽しめるなら、前向きな気分で頑張れそうだ。まずは3つのポイントを意識しながら、納得がいく物件を見つけてみては?
(佐藤陽子+ノオト)