賃貸の無断駐車・駐輪トラブル!正しい対処法とNG行動を弁護士が解説

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賃貸の無断駐車・駐輪トラブル!正しい対処法とNG行動を弁護士が解説

賃貸物件の駐車場や駐輪場で、「自分が契約している区画に知らない車や自転車、バイクが停まっている」「エントランスの前に無断駐車されていて通りづらい」といったトラブルは頻繁に起こる。

マンションやアパート、一軒家などの私有地での無断駐車トラブルは法律的に解決が難しく、一歩間違えると被害者であるはずの入居者が「加害者」として訴えられるリスクすらある。

本記事では弁護士監修のもと、無断駐車・無断駐輪を発見した際の正しい解決ステップと、絶対にやってはいけないNG行動について解説する。

※記事の内容は、2026年9月の法令・情報に基づいています

芝大門法律事務所 高橋真司先生

慶應義塾大学卒業後、99年に弁護士登録・芝大門法律事務所へ入所。不動産紛争、居住者間のトラブルなど多くの大家さんが悩むテーマを中心に取り扱う「不動産問題のプロ」。著書に「賃貸住宅の法律Q&A」(大成出版社・共著)ほか。

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警察はすぐに動いてくれない(民事不介入)

公道での違法駐車であれば、道路交通法違反として警察がレッカー移動などの取り締まりを行える。しかし、アパートやマンションなどの駐車場は「私有地」であるため道路交通法が適用されず、警察の「民事不介入」の原則が働く。法令上の根拠を欠くため、通報しても警察が私有地の車に移動を命じることは難しいのだ。

警察に「今すぐ車を退かしてほしい」とお願いしても、対応してもらうのは困難です。しかし、通報が完全に無駄というわけではありません。車のナンバーを照会し、それが「盗難車」だと判明した場合は、事件として警察が動いてくれます。「すぐにレッカー移動をしてくれる」と期待するのではなく、「犯罪性が潜んでいないか確認してもらう」というスタンスで、管理会社や大家さんを通して相談しましょう。

無断駐車・駐輪を発見!やってはいけない3つのNG行為

無断駐車や駐輪を発見すると、「早く自分の車を停めたい」「邪魔だから今すぐ退かしてほしい」という焦りやイライラから、すぐに行動を起こしたくなるかもしれない。しかし、賃貸物件の敷地内などの私有地では、以下の行動をとると、トラブルに巻き込まれる恐れがある。

NG行為1:勝手にレッカー移動やタイヤをロックをする

他人の車を所有者の許可なく勝手に動かしたり、前に自分の車を停めて塞いだり、他人の自転車にダイヤルロックをかけたりする行為は、原則として違法行為となる。勝手に対処しようとして車両に傷をつけてしまうと、逆に器物損壊罪や窃盗罪に問われたり、損害賠償を請求されたりする恐れもある。

NG行為2:車や自転車に直接張り紙をする

「無断駐車禁止!」といった警告文を、車のフロントガラスや車体に粘着テープで直接貼るのもNGだ。傷をつけなければセーフと思う人がいるかもしれないが、これも法的手続きを飛ばした「自力救済」的な実力行使であり、トラブルを悪化させる原因になる。

特に、粘着テープなどで貼り付け、剥がす際にガラスや塗装を傷つけてしまうと、器物損壊として損害賠償の対象となるリスクが高い。警告文の提示は必ず管理会社に任せよう。

NG行為3:直接本人を見つけて注意する

無断駐車している相手が車に戻ってきた際、直接文句を言うのは危険だ。相手が素直に謝罪するとは限らず、口論や暴力沙汰といった予測不能なトラブルに発展しかねない。

無断駐車・無断駐輪された時の正しい解決3STEP

無断駐車を放置すると繰り返される可能性が高いため、必ず大家さんや管理会社に報告しよう。手順は以下の通り。

STEP1:状況を記録し、客観的な証拠を残す

まずは管理会社や大家さんへ報告するための証拠を、スマートフォンやカメラで撮影しよう。スマホのカメラなら撮影日時も記録されるため、証拠として有効だ。

  • 車のナンバー、車種、色がわかる写真
  • 駐車している場所
    (区画番号やラインの位置)がわかる写真
  • 駐車されている全体状況がわかる写真
    (寄りだけでなく、引きの構図も複数撮影しておく)

STEP2:管理会社・大家さんへ報告する

証拠が揃ったら、すぐに管理会社や大家さんに連絡し、以下の情報を伝えよう。

  • 車のナンバー、車種、色
  • 駐車されていた区画番号

STEP①で撮影した写真とともに情報を共有したら、対応は管理会社・大家さんに任せよう。

管理会社は車の持ち主が他の入居者か、訪問者か、外部の人間かを確認し、必要に応じて所有者への連絡や、ワイパーに挟むなど車を傷つけない形での警告文の掲示を行ってくれる。

STEP3:自分の車・自転車は有料の駐車場・駐輪場へ(領収書を保管)

無断駐車されている間、自分の車を空いている別の区画や路上に停めてはいけない。今度は自分がルール違反になってしまう。

区画が空くまでの間は、近隣の駐車場・駐輪場を利用しよう。その際にかかった費用(駐車料金)は、後日、無断駐車の所有者が特定できた際に請求できる可能性がある。必ず領収書を保管しておこう。

刑事罰の対象にならない場合でも、私有地への無断駐車は民法上の「不法行為」に該当します。同じ車が何度も無断駐車を繰り返したり、長期間放置されたりして悪質な場合は、保管しておいた領収書や写真記録をもとに、民事裁判等で損害賠償を請求する権利があります。客観的な記録を残すことが大切です。

まとめ

自分の駐車場や駐輪場のスペースを勝手に使われるのは腹立たしいことだが、直接注意したり、勝手に移動させようとしたりするとトラブルがより大きく発展するリスクがある。

まずは写真で証拠を残し、速やかに管理会社・大家さんへ報告すること。一時的に発生した駐車場・駐輪場代の領収書はしっかり保管し、正しい法的手順で解決を図るのが最も安全で確実な方法だ。安心して生活するためにも、トラブル時はプロ(管理会社や弁護士)の力を借りて冷静に対応しよう。

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