「失敗やネガティブ思考は悪いことじゃない」声優・置鮎龍太郎が、夢を追いかける人たちに伝えたいこと
4月からTVアニメ放送開始!『パリピ孔明』に出演の声優・置鮎龍太郎さんにインタビュー

4月5日(火)から放送されるTVアニメ『パリピ孔明』に出演する、声優の置鮎龍太郎さん。現代に転生し、歌手を目指す月見英子の夢を共に追いかける軍師・諸葛孔明役を演じる。
置鮎さんも英子のように、かつては声優としての夢を追いかけて下積み時代を経験されてきたという。今回はそんな下積み時代の苦労や当時の生活のお話、TVアニメ『パリピ孔明』という作品の魅力などについて伺った。
PROFILE

諸葛孔明役/置鮎龍太郎(おきあゆ・りょうたろう)
11月17日生まれ。福岡県出身。『テニスの王子様』(手塚国光役)、『BLEACH』(朽木白哉役)などに出演。
Twitter:@chikichikiko
Instagram:@chikichikiko
失敗しないと覚えられないから、経験して次に活かす
―― 置鮎さんはこれまでにも、三国志を題材とした作品に出演されてきたご経験があると思いますが、今回「現代に転生した孔明」を演じるにあたって、意識されたのはどんなことですか?
確かにこれまでも三国志を題材とした作品には出演してきましたが、今回はあくまで“現代を生きる孔明”ということもあり、これまでの経験は一旦忘れてオーディションに挑みました。
TVアニメ『パリピ孔明』における孔明は現代でも変わらず、穏やかで静かな波のような口調で、自分の意見をスーッと通してくるんですよね。でもそれは、かつて中国で主に仕えた経験があって、主を大事にしようと思うからこその口調だと思っています。そういった背景を考えながら、話し方を意識するようにしていました。
―― 作中で特に印象に残っている場面を教えていただけますか?
一番印象に残っている場面といえば、第1話の最後で孔明が英子に対して「私があなたの軍師になります」と言うところです。

でも、個人的な面白ポイントを挙げるなら、現代に来たばかりの孔明が英子に「あれはなんですか?」と次々聞いて、最後に美顔器(表情筋を鍛えるフィットネス器具)を口にくわえたまま喋る場面ですね。僕もあれと同じものを人にプレゼントしたことがあったので……。
―― あの器具は英子のお部屋アイテムとして登場しますが、置鮎さんが上京したての頃、初めてひとり暮らしをされたときは、何があって、どんなお部屋でしたか?
僕が上京したばかりの頃は、まだ携帯電話もありませんでした。だから、お仕事のご連絡を受けるためにまず固定電話を買いました。部屋になかったけどほしかったのは、近隣トラブルにならない厚い壁ですね。部屋で声を出して練習をするからというのもありますが、理由は他にもあって。
当時は朝からアルバイトをしていたのですが、早朝に家を出て帰ってきたら、隣の人から「目覚ましがうるさいんだよ!」と叱られてしまって。どうやら、朝止めた目覚まし時計が12時間後にまた鳴ってしまっていたみたいなんです。壁はどうにもならないので、当時はきちんと目覚まし時計を止めておくように気をつけるようにしていました(笑)。
―― そのおうちには長く住まれたんですか?
いえ、4月に住み始めたのに夏になったら「出て行ってくれ」と言われたんですよ。建て替えが決まったとかで。でも向こうの都合なので、引越しにかかるお金は負担していただいて、また違う部屋に引越しました。そしたら次はその部屋の畳が傷んでいたようで、直に寝ていたら背中をダニにやられて真っ赤になってしまって……。
でもそういうことも、失敗しないと覚えられないじゃないですか。だから引越しって、何度も経験して、次に活かすことが大切だと思うんですよね。住んでみて初めて、自分の譲れないポイントなどもわかると思いますし。

―― 下積み時代を乗り切るためによく実践していた節約メニューはありますか?
僕がよく作っていたのは、具をまったく入れないカレーですね。固形のルーを溶かすだけ。それをごはんにかけるときもあれば、ルーだけを食べているときもありました。その経験があるから今もカレーが好きなのかな……? パンの耳を買って食べていることもありました。あとは、まかないが出るようなお店でのアルバイトを選んだり、声優のお仕事の現場でお弁当が出たら持ち帰ったり。
当時はお金がなくて、住んでいた部屋も狭いから、冷凍機能付きの冷蔵庫は買えないし置けなくて。だから食材が日持ちしないんですよね。しかも狭い部屋だからキッチンもないに等しい状態で、料理もなかなかできなかったことを覚えています。
―― 今、お部屋選びで重視されているポイントはなんですか?
防犯ですかね。何階に住むのか、人が簡単に立ち入れないようにセキュリティがしっかりしているかとか。もっとポジティブな話でいうと、緑が近くにあると嬉しいですね。敷地内じゃなくても、駅を降りて家に帰るまでの間に街路樹があるとか、近くに公園があるとかでも。
ちょうど今住んでいる家の近くに大きな木があるんですけど、それを見ていると気持ちがいいんです。『となりのトトロ』に出てくる木みたいにすごく大きいんですよ。そういった緑を見るのも好きですし、あと、自宅近くに商店街があったら嬉しいですね。
―― 商店街がお好きなんですか?
楽しくないですか? 商店街って、歩くだけでも楽しいじゃないですか。買い物をするのも好きですが、見るだけでも楽しいような賑わっている商店街がいい。雰囲気が好きなんです。
導き手になってくれる存在の大切さ
―― TVアニメ『パリピ孔明』に出てくる英子もそうですが、夢に向かって頑張っている人は、生活費を稼ぐための仕事と、夢を追いかける時間のバランスが難しいと思います。置鮎さんは下積み時代、どのようにバランスを取っていましたか?
僕も、声優のお仕事を始めたばかりの頃はギャランティも少なくて、仕事をすればするほどお金がないような状態に陥っていました。だからなるべくアルバイトをしていましたが、僕の場合は、声優のお仕事が急に入っても休みやすい職場を選んでいました。バランスの取り方は人それぞれだと思うので、あくまで僕のバランスの取り方ではあったのですが。

―― 夢を追いかけて頑張っている人たちにアドバイスをするなら、どんな言葉をかけたいですか?
たとえばTVアニメ『パリピ孔明』に出てくる英子さんは、光るものを持っていながらもネガティブ思考なところがあり、自分が持っているものに気づけていません。でも孔明が彼女の持つ光るものに気づいて、軍師として働きます。誰しもそんな孔明のような、導いてくれたり、背中を押してくれるような存在が必要かもしれませんね。
自分自身でそれができる人もいますが、導き手になってくれるような仲間がいることはとても大切だと思います。もしそういった存在がまだ見つけられなくても、ぜひTVアニメ『パリピ孔明』を観て、英子と孔明の関係性から勇気や希望を持っていただけたら嬉しいなと思います。

――置鮎さんには孔明のような存在はいますか?
それが、いないんですよね(笑)。でも、同じ業界で活躍されている方々とお仕事をすることによって、自分の足りない部分や成長したいところが見えてきて、得られるパワーがあります。僕もネガティブなほうではあるのですが、ネガティブ思考自体はけっして悪いことではないと思うんです。そこから奮起して得られるものもあるので。
――ちょうど『パリピ孔明』は4月に始まる作品ということで、新生活を始める方々を勇気づける作品になることを願います
そうであってほしいです。皆さんちょうど新しくいろんなことに触れて、気づいて、うまくいかないこともあるかもしれません。作品は確かに勇気づけられるような場面や台詞がたくさんありますが、基本的に気楽に観られるものになっていると思うので、ぜひ息抜きとしても楽しんでいただけたらと思います。

TVアニメ『パリピ孔明』は4月5日(火) より放送開始!
4月5日(火)よりTOKYO MX、MBS、BS日テレほかにて放送開始!
3月31日(木)よりABEMAにて先行配信、その他配信サイトでも順次配信開始!
※放送時間は変更になることもございます
公式サイト :https:// paripikoumei-anime.com
アニメ&コミック公式Twitter:@paripikoumei_pr
©四葉夕卜・小川亮・講談社/「パリピ孔明」製作委員会

取材・文=鈴木梢
関東の人気駅から賃貸物件を探す
下北沢駅 目黒駅 大宮駅 船橋駅 松戸駅 西船橋駅 鎌倉駅 日吉駅 登戸駅 溝の口駅
関東の人気市区町村から賃貸物件を探す
和光市 川口市 新宿区 三鷹市 厚木市 藤沢市 入間市 柏市 平塚市 旭市