冷蔵庫の正しい処分方法とは?かかる料金や手間などを徹底解説!
冷蔵庫の処分方法はどうしたらいい?

「新しい冷蔵庫に買い替える」「引越しを機に冷蔵庫が必要なくなった」などの理由で、冷蔵庫を処分する際に気になるのが処分方法だ。頻繁に買い替えるものではないため、どのように処分をするかわからない人も多いだろう。
実は、冷蔵庫は「家電リサイクル法」の対象となっており、粗大ごみとして出すことができない。処分するには法律にもとづき、正しい方法で回収してもらう必要がある。
そこで今回は、冷蔵庫の処分方法を4つご紹介する。処分にかかる料金や注意点についてもお伝えするので、正しい処分方法を理解して冷蔵庫を手放そう。
このページの目次
冷蔵庫の処分方法とかかる料金
冷蔵庫は「家電リサイクル法」の対象となっているため、粗大ごみで出すことができない。「家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)」とは冷蔵庫やエアコンなどの家電製品をリサイクルし、資源の有効利用を推進する法律で、処分の際は基本的にリサイクル料金がかかる。
冷蔵庫を処分する方法は、以下の4つだ。
- 方法①:家電量販店や電気屋に引き取ってもらう
- 方法②:市区町村に問合わせ指示をもらう
- 方法③:指定取引場所で引き取ってもらう
- 方法④:リサイクルショップやフリマなどを活用する
ここからはそれぞれの処分方法について、料金もあわせて詳しく説明していく。
冷蔵庫の処分方法①:家電量販店や電気屋に引き取ってもらう
冷蔵庫を買い替える場合は、新しい冷蔵庫を購入する家電量販店や電器店で、古い冷蔵庫を引き取ってもらえる。
冷蔵庫を買い替える予定がなく、処分だけしたい場合は、その冷蔵庫を購入した家電量販店に連絡をして引き取ってもらうことが可能だ。
また、購入した店がわからない場合や閉店していた場合などは、「家電リサイクル協力店」で引き取ってもらえる。この家電リサイクル協力店は自治体のホームページに掲載されているので一度確認してみよう。
冷蔵庫を家電量販店や電気屋に引き取ってもらう場合のリサイクル料金
いずれの場合にも、リサイクル料金と収集運搬料金が必要となる。主な家電メーカーとリサイクル料金は以下の通りだ。
リサイクル料金一覧
メーカー | 170リットル以下(小) | 171リットル以上(大) | 収集運搬料金 |
---|---|---|---|
シャープ | 3,740円 | 4,730円 | 家電量販店に問合せ |
東芝ライフスタイル | 3,740円 | 4,730円 | |
パナソニック | 3,740円 | 4,730円 | |
日立グローバルライフソリューションズ | 3,740円 | 4,730円 | |
富士通ゼネラル | 3,740円 | 4,730円 | |
三菱電機 | 3,740円 | 4,730円 | |
エルジー電子ジャパン | 3,740円 | 4,730円 | |
良品計画 | 3,740円 | 4,730円 | |
アイリスオーヤマ | 5,200円 | 5,600円 | |
ニトリ | 5,200円 | – | |
ヤマダ電機 | 4,015 | 5,005円 |
上記のように、リサイクル料金は冷蔵庫のサイズやメーカーによって異なる。また、収集運搬料金も家電量販店によって変わってくるので、こちらも事前に確認しておこう。
冷蔵庫の処分方法②:市区町村に問合せ、指定業者に引き取ってもらう
市区町村に問合わせて処分するという方法もある。
- 購入したお店がわからない
- 購入したお店が遠方にある
- お店に行く時間がない
上記のような場合は、最寄りの市役所や区役所などに連絡を入れてその指示に従おう。引き取り可能な小売店や許可業者を紹介してくれることが多い。
冷蔵庫を市区町村指定業者に引き取ってもらう場合の流れや料金
自治体によって回収方法は異なるが、基本的に以下の順番で進んでいく。
- 指定業者に回収の予約をする
- 郵便局にある「家電リサイクル券」に必要事項を記入
- 郵便局の窓口でリサイクル料金を振り込む
- 指定日に回収に来てもらう
「リサイクル料金」と「収集運搬料金」が必要だが、手間がかからない。詳しい処分方法や費用は各自治体のホームページに載っているため、処分の前にチェックしておこう。
冷蔵庫の処分方法③:指定取引場所で引き取ってもらう
全国にある「指定取引場所」に持ち込むという方法もある。指定された場所に自分で運ぶため、「収集運搬料金」を支払うことなく処分できる。運ぶまでの労力はかかるが、費用は「リサイクル料金」だけなので、費用を抑えて処分したい方はこの方法を選ぶと良いだろう。
リサイクル料金は処分方法②と同様、郵便局備え付けの「家電リサイクル券」を購入する形で支払うことになる。指定取引場所は一般財団法人 家電製品協会家電リサイクル兼センターのホームページから検索できるので、この方法で処分するときは事前に調べておこう。
冷蔵庫の処分方法④:リサイクルショップやフリマなどを活用する
最後は、リサイクルショップなどの買取店やフリマアプリなどを活用することだ。冷蔵庫がまだ十分に使える状態であれば、近所のリサイクルショップで引き取ってもらえる。単に処分すると費用がかかるが、リサイクルショップに売却することで臨時収入を得ることができる。
また、フリマアプリを使って売却する方も多い。ただし、購入者とのやり取りに時間がかかる、買い手がつかない可能性があるといったことに注意する必要がある。引越しにあたって冷蔵庫を処分する際には、スケジュールに余裕をもって出品する、売却希望日の期限を明記し、それまでに買い手がつかなければ処分に切り替えるなど工夫した方が良いだろう。
冷蔵庫の処分にあたって確認したいポイント
冷蔵庫を処分するにあたり、以下の3つの点を把握しておく必要がある。
- ポイント①:家電リサイクル法に基づいた処分が必要になる
- ポイント②:一般廃棄物処理業の許可を持つ業者に頼む
- ポイント③:リサイクル券は処分後も大切に保管しておく
ポイント①:家電リサイクル法に基づいた処分が必要になる
冒頭で説明した通り、冷蔵庫は「家電リサイクル法」の対象だ。廃棄物の減量や資源の有効利用を目的としたもので、リサイクルされた家電製品から使える部品を回収し、資源の再利用につなげている。
以下の4品目が特定家庭用機器に指定されており、処分をするにはリサイクル料金を支払わなければならない。
- 冷蔵庫/冷凍庫
- エアコン
- テレビ(ブラウン管・液晶・プラズマ)
- 洗濯機/衣類乾燥機
これらは粗大ごみでは出せないため、家電リサイクル法に基づいて正しく処分をする必要がある。
ポイント②:一般廃棄物処理業の許可を持つ業者に頼む

テレビや冷蔵庫などを処分できるのは、基本的に「一般廃棄物処理業」の許可を持った業者だけである。インターネットやチラシなどで、冷蔵庫を回収するという業者も多いが、なかには「無許可」の廃棄物回収業者も一定数存在する。「無許可」の回収業者は、不法投棄や不適切な処理をしたり、回収の際に高額な費用を請求したりすることがあるため注意が必要だ。
また、「産業廃棄物処理業の許可」や「古物商の許可」を持っていても、一般的な家電を回収することはできない。そのため、処分の際は必ず「一般廃棄物処理業」の許可を持つ業者に頼もう。処分について不明な点があれば自治体のホームページを確認して、きちんと処分できるかどうかチェックしよう。
参考:環境省啓発ポスター「廃棄物の処分に「無許可」の回収業者を利用しないでください」
ポイント③:リサイクル券は処分後も大切に保管しておく
リサイクルショップなどの買取店やフリマアプリなどで売却する場合を除き、家電4品目を引き渡す際には、必ず家電リサイクル券の「排出者控」が発行される。冷蔵庫の処分後が終わった後も大切に保管しておこう。
「排出者控」には管理票番号が記載されている。これによって、処分した冷蔵庫がきちんとメーカーに引き渡されたどうかがわかるようになっている。
なお、追跡は家電製品協会の「排出者向け引取り確認サイト」で確認ができる。確認ができなかった場合は、回収をお願いした業者に連絡して確かめてみよう。
冷蔵庫の処分は正しい方法で行おう
今回は冷蔵庫の処分方法についてご紹介した。冷蔵庫は基本的に家電量販店や街の電気屋で引き取ってもらえる。また、購入した店舗が遠方の場合は、自治体に連絡して処分の方法や回収業者を教えてもらおう。 「面倒だから」と無許可の回収業者に頼んでしまうと大きなトラブルにつながってしまう。また不法投棄は犯罪であり、罰金などの厳しい処分が待っている。限りある資源のためにも、正しい方法で処分しよう。