一人暮らしにかかる光熱費の平均は? 金額と節約方法を紹介!
そもそも光熱費とは何の金額?

光熱費とは、電気・ガス・灯油などのように、生活に必要な光や熱を発するためのエネルギーを使用するのにかかる費用をまとめた総称である。
近年では住宅事情が変化してきており、冷暖房器具や電灯など、さまざまな熱源や光源が出てきている。そのため各家庭によって光熱費の割合がまったく違っていたり、金額にも大きな差が出ていたりする場合がある。
そんな生活する上で欠かせない光熱費の平均金額はいくらなのか? 一人暮らしをはじめる前に知っておきたい、光熱費を抑えられる部屋選びや、光熱費の節約方法もあわせて紹介していく。
この記事でわかること
光熱費の月平均は11,700円前後
光熱費の抑えやすい部屋がある!「都市ガスの物件」「マンション」を選ぶと良い
今からできる節約方法「プランの見直し」「電気はこまめにオフ」「エアコンはこまめに掃除」など
このページの目次
一人暮らしの1ヶ月の光熱費は平均いくら?
それではここで、一人暮らしをした場合、1ヶ月の光熱費の平均は一体いくらなのか。単身世帯の光熱・水道費の平均を見ていこう。
2018年 | 11,847円 |
2019年 | 11,652円 |
2020年 | 11,686円 |
3年分の平均を見てもそこまで大きく差はない。ここからは、光熱費を電気代とガス代に分け、それぞれの平均額を見ていこう。
一人暮らしの電気代は1ヶ月でいくら?
光熱費の中で、大きな割合を占めるのは電気代である。
一人暮らしの電気代の平均額は、多くの電気を使うエアコンが稼働する夏や冬に高くなる傾向がある。特に冬は日照時間が短く、照明を長く使用するため夏よりも多く電気代がかかってしまう。
1月〜3月 | 4月〜6月 | 7月〜9月 | 10月〜12月 | |
---|---|---|---|---|
2019年 | 7,123円 | 5,175円 | 5,059円 | 5,184円 |
2020年 | 6,535円 | 5,916円 | 5,330円 | 5,135円 |
また、電気代の平均は地域によって変わってくる。冬場に雪が積もる北海道や東北、北陸地方は電気代が高くなる傾向がある。
オール電化の賃貸物件ではガス代が発生することはないが、すべてのエネルギー源を電気でまかなっているため、本来かかるガス代の分が電気代に上乗せされる。
一人暮らしのガス代は1ヶ月でいくら?
電気代の次に、光熱費の割合を占めるのがガス代である。ガスはガスコンロをはじめ、給湯や風呂、シャワーや暖房器具などに使われている生活に欠かせないライフラインの1つだ。
住宅で使用されるガスは大きく分けて2種類ある。
地下にあるガス管を通って供給されている「都市ガス」と、ガスボンベで供給されている「プロパンガス(LPガス)」だ。プロパンガスは、都市ガスと比べて割高になるが、災害時の復旧は早い。
1月〜3月 | 4月〜6月 | 7月〜9月 | 10月〜12月 | |
---|---|---|---|---|
2019年 | 3,599円 | 3,121円 | 2,102円 | 2,440円 |
2020年 | 3,333円 | 3,155円 | 2,380円 | 2,533円 |
ガス代も電気代と同じく、冬場に平均が上昇する。冬は夏と比べて、設定温度を高くするので多くのエネルギーが必要になる。またガスストーブを使用すると、ガス代が一気に上昇する。
使用する暖房器具によって光熱費の割合が変わるので、電気とガスどちらが安いのか、前もって試算しておくことをおすすめする。
一人暮らしの水道代は1ヶ月でいくら?
入浴や洗濯、食器の洗い物など、水道も日々の生活に欠かせないライフラインだ。水道料金は、上水道の料金の基本料金と従量料金、下水道料金、消費税で構成されている。基本料金とは水道を契約している間毎月かかる費用のことで、従量料金とは消費した水量に対してかかる費用のことだ。また、下水道料金は排出する汚水に対してかかる費用であり、それぞれが合わさった金額が自治体から請求される。
1月〜3月 | 4月〜6月 | 7月〜9月 | 10月〜12月 | |
---|---|---|---|---|
2019年 | 2,098円 | 2,139円 | 2,023円 | 2,224円 |
2020年 | 2,076円 | 2,305円 | 2,071円 | 2,242円 |
表を見ると、水道代は電気代やガス代と比べて一年を通して金額に差が出ない。もちろん使い方次第だが、基本的には2,000〜2,300円程度だと考えておけば問題ないだろう。
また、電気代・ガス代・水道代をどれだけ節約できるかは物件ごとで変わってくる。物件選びの際は、間取りや周辺環境だけでなく、水道・光熱費という観点で比較することも大切だ。
一人暮らしの光熱費を抑えやすい部屋の選び方

一人暮らしの賃貸物件を探す際に、家賃だけでなく毎月かかる光熱費を抑えられる物件を選びたいと考えるだろう。
ここからは、光熱費を抑えやすい部屋の特徴について解説していく。
一人暮らしの光熱費を抑える部屋①:都市ガスの物件
ガス代の項目でも話題に出した通り、ガスには都市ガスとプロパンガスの2種類あるが、一般的には都市ガスのほうがガス代は安い。
しかし、都市ガスの普及エリアの合計は国土面積の約6%にとどまっており、普及率は約50%となっている。賃貸物件を探す際は都市ガスが使えるかどうかも確認しておくと良いだろう。
一人暮らしの光熱費を抑える部屋②:アパートよりマンションを選ぶ
一般的にマンションは鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造なので、木造のアパートよりも気密性に優れている。気密性が高いと断熱効果も高くなるので、冷暖房が稼働する割合が少なくなり、光熱費が節約されるというわけだ。
また、アパートは導入コストが安く、使用量が割高なプロパンガスである場合が多い。
一人暮らしの光熱費を節約する方法を伝授!
一人暮らしで毎月発生する光熱費は、なるべく節約したいところ。ここからは電気代とガス代それぞれで、節約できるテクニックを紹介する。
一人暮らしの光熱費節約術①:電気代の節約

まずは電気代で節約できる部分を3つ紹介しよう。
使わない家電や電気はこまめに電源オフして待機電力を減らす
テレビやレコーダーは仮にスタンバイ状態でも電力が必要になるので、コンセントを抜かないとその分電気代がかかってしまう。また、保温機能のある炊飯器や電子ポットなども常に電力を消費しているので、使わない電気はこまめに電源を切ろう。
電気料金プランを見直す
2016年から始まった電力自由化に伴い、消費者が電力会社を選ぶことができるようになった。自分の生活スタイルや電気の使用量を考慮しつつ、いろいろな電力会社のプランを比較して見直すことで、電気代が安くなる可能性がある。
ただし、安くならない場合や、逆に高くなることもあるので、電力会社やプラン選びは自分できちんと調べることをおすすめする。
エアコンは「自動運転」にしてこまめにフィルター掃除
エアコンは室温を設定温度にするために稼働し続ける。そのため「弱運転」だと長い時間電力をかけることになるので、「自動運転」で一気に設定温度に近づけたほうが電気代を抑えることができる。
また、フィルターにほこりがたまっていると、温度調節がうまく作動しなくなりフル稼働になってしまう。2週間に1回程度でこまめにフィルター掃除をして、電気代の節約につなげよう。
一人暮らしの光熱費節約術②:ガス代の節約

次にガス代の節約テクニックを4つ紹介する。
お湯を使いすぎない
家族が多い場合、風呂は湯船を張ったほうが安く済む。しかし一人暮らしならお湯を張るよりもシャワーのほうがお湯の使用量が少なく済むので、できるだけシャワーを使用しよう。
お湯の設定温度を上げすぎない
湯船やシャワーの温度を少し下げるだけでも、ガス代に違いが出てくる。夏の暑い時期には、設定温度を低めに使用すると節約になる。
中火調理や保温調理でガスの使用時間を減らす
ガス代は火力でも変化してくる。強火で長く煮込む料理はガス代がかかるので、中火で調理したり保温で調理したりするなど、ガスの使用量と時間を減らして節約しよう。
電子レンジや保温調理器具・家電を利用
電子レンジや保温調理器具を使用して調理をするのも節約になる。火を使って茹でようとすると、水が沸騰するまでガスを使う必要があるが、電子レンジならガスを使わずに調理できる。かかる料金も電子レンジのほうが安く手間も省けるので、節約にぴったりだ。
一人暮らしの光熱費節約術③:水道代の節約

最後に水道代の節約テクニックを2つ紹介する。
トイレのレバーはなるべく「小」にする
トイレは使うたびに、意外に多くの水を消費する。できる限り1回に使用する水の量は減らすために、トイレのレバーをうまく活用しよう。
トイレの水の量は、レバーの「大」と「小」のどちらを選ぶかで水量が変わってくる。一般的な便器の場合、大では8リットル、小は6リットルの消費量で済むので、これらをうまく使い分けることで節水となるのだ。
水を出しっぱなしで使用しない
水を出しっぱなしにすることで水道代もどんどん増えていく。東京水道局の調査で、食器洗いで5分間流しっぱなしの場合は約60リットル、歯みがきで30秒間流しっぱなしの場合は約 6リットルの水が消費されるということがわかっている。
たとえば朝と晩に歯をみがいた場合、毎月およそ220円の節約につながる。1ヶ月だけならそれほど大きな金額ではないが、1年間では2,640円、5年間で13,200円も節約できることを考慮すると、意外に無視できない金額といえるだろう。
賢く一人暮らしの光熱費を節約しよう!
紹介したテクニックは、どれも劇的に節約できるテクニックではないが、それぞれをコツコツ続けていけば大きな節約につながっていく。光熱費が抑えられる賢い部屋選びをし、無駄のない生活を送る癖をつけて、光熱費の節約に努めよう!
※この記事は2021年8月9日現在の情報をもとに制作しております。