ヒリヒリ痛いやけど&水ぶくれの対処や応急処置を医師が解説【一人暮らしビギナー向け医療コラム】

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料理中などのやけどにご注意!

「怪我をしたり病気になってしまったらどうしよう」というのは一人暮らしビギナーが抱える大きな不安の1つではないだろうか。
一人暮らしを始めた人は、自炊の機会が増えたことでやけどを負う可能性も増える。水ぶくれができたり、ヒリヒリと痛いやけどは悪化させたくないものだ。

そんな一人暮らしビギナーのお悩みを少しでも解消するべく、Twitterで医療ニュースなどを発信して人気を博している医師のおると先生@Ortho_FL)が医療コラムを連載中!

おると@整形外科医

フリーランス整形外科医。TwitterYoutubeにて一般向けの医療啓蒙からネタまで取り扱っている。Twitterではフォロワー5万人越え、医師アカウントの影響力ランキング1位。YouTubeでは一般向けに分かりやすくかつ面白く病気に対する知識を発信している。

今回のテーマは「やけど」。
さっそくチェックしていこう!

【一人暮らしビギナー向け医療コラム】ヒリヒリ痛いやけど&水ぶくれの対処や応急処置を医師が解説
自炊を始めたばかりの人は、やけど対策としてチェックしておこう

やけどになってしまった!正しい応急処置って?

そもそも「やけど」って?

熱湯・火・熱した調理器具などの高温の物質が皮膚に一定時間以上接すると、「やけど」「火傷」になってしまう事はよく知られているだろう。また高温のみならず、40〜55度くらいのそれほど高い温度ではない場合でも、長時間にわたって同部位が加熱されることで「低温やけど」になってしまう。

低温やけどは見た目は派手ではないように思えるが、普通のやけどよりも深達度が高くなることが多く、思ったよりも重症であったり、直後ではなくしばらく経ってから皮膚に変化が出てくることも少なくない。

やけどの正しい応急処置

やけどになった際の応急処置として最も大切なのは、やけどをしてしまった部位をすぐ冷却するということだ。
身近に氷などがない場合は水道水でも問題なく、体の部位や年齢にもよるが大体15〜30分間以上は冷却することが推奨される。冷やすことでやけどの進行を止め、痛みも押さえることができるのである。

この際注意していただきたいこととしては、火傷をした時には衣類を脱ぐのではなく、そのまま冷却するべきということである。
衣服を脱がせると、場合によっては水ぶくれが破れてしまうことにより、痛みが強くなったり、治るのに時間がかかってしまう場合があるためだ。

また、手などをやけどをした場合は患部の腫れによって指輪や腕輪などのアクセサリーなどが取れなくなる場合が見られるため、もしもアクセサリーを装着している場合は早めにとるべきである。

【一人暮らしビギナー向け医療コラム】ヒリヒリ痛いやけど&水ぶくれの対処や応急処置を医師が解説
やけどをしてしまったら、水道水などで良いので15〜30分間以上か患部を冷やそう

やけどが水ぶくれに!どう対処したらいいの?

赤くなってヒリヒリする程度の軽いやけどは、医学的には「I度熱傷」と呼ばれ、やけどが痕になることは基本的にはほぼないと考えて良いだろう。
やけどの後に色素沈着を起こすこともあるが、触らずにいると数か月で自然に消えていくことが多い。

問題なのは水ぶくれができてしまう「II度熱傷」と呼ばれるやけどで、水ぶくれをそっとしておくべきなのか、あるいは自分で破いてしまっていいのかと、取り扱いに困ってしまう方も少なくない。

この場合に水ぶくれを自分で潰してしまうことは絶対に避けていただきたい。
水ぶくれを破くと、真皮という組織が露出することになり、治癒が遅くなったり、跡が残りやすくなったり、感染の原因になってしまうことさえあるのだ。
基本的に水ぶくれがあるようなやけどの場合は、破かずにそのまま皮膚科や形成外科などの受診をすることがおすすめである。

【一人暮らしビギナー向け医療コラム】ヒリヒリ痛いやけど&水ぶくれの対処や応急処置を医師が解説
やけどが水ぶくれになってしまったら皮膚科や形成外科を受診するのがおすすめだ

やけどの正しい治し方は?薬や、痕を残さないための処置って?

赤くなってヒリヒリする程度の火傷は、深さも浅く、基本的に跡が残ることは少ない。
痕を最低限にしたい場合は、やけどをした箇所を冷やしながら出来るだけ早く皮膚科医や形成外科医を受診すべきだろう。

薬に関しては、自分の判断で油薬などをつけてしまうとその後の治療に差し障りがでてしまうこともある。やけどをした部位には医師の診察治療を受けるまで自分の判断で軟膏などをつけることは推奨されていない。

自身でできるやけど跡を残さないためのケアとしては、保湿・紫外線予防・保護・生活習慣改善などが大切である。
やけど跡に関しては、半年間以上は太陽の光などに晒さずに遮光を続けることが重要だろう。

また、やけどをすると痒みや痛みなどを伴うことが多いが、その際に、掻いたりこすったりするとさらに傷ができてしまう可能性があるため、あまり強い刺激は与えない方がよいだろう。
生活習慣としてはビタミン類を積極的に摂り、バランスのとれた食事を心掛け、不規則な生活習慣を改善することも重要である。

【一人暮らしビギナー向け医療コラム】ヒリヒリ痛いやけど&水ぶくれの対処や応急処置を医師が解説
自分で判断せず、まずは医師の診断を受けよう

まとめ:やけどのポイント

【一人暮らしビギナー向け医療コラム】ヒリヒリ痛いやけど&水ぶくれの対処や応急処置を医師が解説

正しい処置でやけど・水ぶくれを早く治そう!

自炊などで火傷をしてしまい、医療機関を受診する人は少なくない。
自分で火傷の程度を見極めて、適切な対応を取れるようにしよう。

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おると@整形外科医

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