同棲・二人暮らしの家賃目安とリアルな相場|予算内で妥協しない「賢い条件の広げ方」をプロが解説

同棲が決まり、楽しみな一方で「自分たちの手取りで、無理なく払える家賃はいくら?」と不安を感じるカップルは多いのでは。昨今は、家賃が高騰している地域も多く、理想の間取りや条件で検索すると、予算とのギャップに驚く人も少なくないだろう。
家賃は毎月の固定費の中でも最も大きな割合を占めるため、まずは「無理のない予算の目安」と「リアルな相場」を正しく把握することが部屋探しの第一歩となる。そこで本記事では、「お部屋探しのプロ」エイブルが、予算内で理想に近い物件を見つけるための「賢い条件の広げ方」を解説する。
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同棲の家賃は「二人の手取り合計の3分の1以下」が目安
同棲生活を無理なく続けるための家賃目安は、二人の手取り額合計の「3分の1以下」。ポイントは、税金などが引かれる前の額面給与ではなく、実際に口座に振り込まれる「手取り額」で計算すること。たとえば、二人の手取り合計が月36万円であれば、家賃の上限は12万円となる。
この基準を守れば、食費や光熱費などの生活費に余裕が生まれる。また、将来の結婚やマイホーム購入に向けて積極的に貯金をしたい場合は、家賃を二人の手取り額合計の「4分の1以下」に抑えるとよい。
家賃以外の固定費も計算に入れよう
家賃を検討する際には、家賃以外の固定費も念頭に入れて考える必要がある。毎月発生する管理費や共益費も含めた「総額」で考えよう。
また、大家さんに支払う金額以外にも、以下の費用を考慮しておく必要がある。
- 水道光熱費
- スマートフォンやインターネットの通信費
- 各種サブスクリプション代 など
二人暮らしの詳しい生活費のシミュレーションや、費用負担の分担方法については以下の記事を参考にしてほしい。
同棲・二人暮らし向けの間取り別家賃
自分たちの家賃目安が把握できたら、次は実際の家賃相場を確認しよう。
家賃は間取りだけでなく、住む地域(都心か郊外かなど)によって大きく変動する。ここでは、CHINTAIに掲載されている物件データをもとに、間取り別・地域別の平均家賃をまとめた。まずはリアルな相場感を掴んでいこう。
もし「希望のエリアや間取りだと予算をオーバーしてしまう……」と感じても焦る必要はない。本記事内では、お部屋探しのプロ直伝の「予算内に収める賢い条件の広げ方」についても解説する。
間取りと地域別の平均家賃
| 地域 | 1DK | 1LDK | 2K・2DK | 2LDK |
|---|---|---|---|---|
| 北海道 | 3.48万円 | 5.19万円 | 3.85万円 | 6.54万円 |
| 東北 | 5.89万円 | 6.36万円 | 4.86万円 | 7.7万円 |
| 関東 ※東京除く | 8.65万円 | 9.15万円 | 6.75万円 | 10.88万円 |
| 東京都 | 12.2万円 | 14.1万円 | 12.09万円 | 19.17万円 |
| 中部 | 5.54万円 | 6.89万円 | 4.98万円 | 8万円 |
| 近畿 | 6.94万円 | 8.06万円 | 5.96万円 | 9.99万円 |
| 中国 | 5.06万円 | 6.29万円 | 4.35万円 | 6.46万円 |
| 四国 | 3.07万円 | 5.47万円 | 4.02万円 | 5.53万円 |
| 九州・沖縄県 | 5.52万円 | 6.32万円 | 4.87万円 | 7.29万円 |
間取りごとの特徴をまとめた記事はこちら
条件を広げてお部屋を探す6つのテクニック
理想のエリアや間取りで検索し、「家賃が高すぎる」「希望に合う部屋が見つからない」と壁にぶつかるカップルは少なくない。また、昨今の物価高や家賃高騰を背景に、引越し先を選ぶ際に広さや間取り、設備などを妥協する人も増えている。
理想に近い住まいを予算内で見つけるには、「条件を少しずつ広げて探すこと」が最も現実的でスマートな方法だ。
ここからは、「お部屋探しのプロ」エイブル安佐南店・中村店長に聞いた、条件を広げてお部屋を探す6つのテクニックを解説する。
- エリアを広げる
- 駅からの距離を広げる
- 築年数を広げる
- 間取りの選択肢を広げる
- 1階も視野に入れる
- 設備の要不要を見極める
テク1:エリアを広げる
最も効果的なのは、物件を探すエリアを広げることだ。人気のターミナル駅や都心部から数駅離れるだけで、家賃相場は数千円から数万円単位で下がることもある。
急行が停まらない各駅停車のみの駅や、路線は同じでも隣の市区町村へエリアを少しずらすだけで、通勤の利便性を大きく損なうことなく、予算内の物件に出会える確率が上がる。
新築や築浅など、物件自体のスペックを落としたくない場合は、エリアをずらして家賃を調整する方法をオススメします。
テク2:駅からの距離を広げる
「駅から徒歩10分以内」という条件は非常に人気が高く、家賃も高めに設定されている。
この条件を、徒歩15分あるいは徒歩20分まで広げてみよう。歩く距離は少し長くなるが、その分、同じ間取りや広さでも家賃を抑えられます。自転車やバスの活用を視野に入れれば、日々の通勤・通学ストレスを軽減しつつ、毎月の固定費をカットできる。
自転車やバスを利用することを前提にすることで、駅から離れている分、広くて綺麗な物件をご提案できるケースがあります。
テク3:築年数を広げる
新築や築浅(※1)の物件にこだわると、家賃が予算を超えてしまうケースが多い。築年数の条件を広げ、築20年以上の物件も選択肢に入れてみよう。
※1:CHINTAIでは「建築中または完成後1年未満で未入居の場合」に「新築」、「新築を除く、築3年未満の場合」に「築浅」と表記している
なお、築古物件で気になる耐震性については、建物の「建築確認済通知書」の発行日が1981年6月1日以降の「新耐震基準」を満たしている物件を選ぶようにするとよい。
新耐震基準の建物は「中規模の地震(震度5強程度)に対しては、ほとんど損傷を生じず、極めて稀にしか発生しない大規模の地震(震度6強から震度7程度)に対しては、人命に危害を及ぼすような倒壊等の被害を生じないこと」を目標としている。
「築年数はどうしても譲れない」という方も多いですが、築20年以上でも内装や水回りなどがきれいにリフォームされている物件はたくさんあります。築年数の条件を緩めて、室内の写真に目を向けてみると、予算内で希望に合うお部屋が見つかるかもしれません。
気になる物件の耐震基準は、不動産会社に確認してみよう。
テク4:間取りの選択肢を広げる
間取りの選択肢を柔軟にすることも家賃を抑えるカギである。「絶対に2LDK」と最初から決めつけるのではなく、1つ下のサイズや異なるタイプも検討してみよう。家具の配置や空間づくり次第で、家賃を下げつつ快適に暮らすことも可能だ。
2LDKから広めの1LDKへ
それぞれの個室を求めて2LDKを探している場合、家賃が予算オーバーになることが多い。その場合は、専有面積(各住戸における専有部分の総床面積=平米数)が広い「1LDK」へ条件を変更してみよう。
部屋数は減るものの、広いリビングの一角にパーテーションや背の高い本棚を置いて簡易的に空間を仕切ることで、2LDKに近いプライベート空間を確保しつつ家賃を抑えることができる。
1LDKから1DKへ
人気の1LDKから「1DK」へ、条件を変更するのも一つの手だ。1LDKに比べて家賃が安くなるケースが多く、予算内に収まりやすくなる。
1DKの場合、大きなソファやテレビを置く専用リビングの確保は難しいものの、ダイニングスペースに「ダイニングセット(テーブルと椅子)」を置けば、食事の場としてはもちろん、食後に二人でそのままくつろぐスペースとしても十分に機能する。

振り分けタイプではなく、直間の部屋へ
2Kや2DK以上の間取りで、各部屋への出入り口が独立している「振り分けタイプ」は人気がある分、家賃が高めだ。一方で、部屋が直線状に並ぶ「直間(奥の部屋へ行くために手前の部屋を通る動線)」を選ぶことで家賃を抑えられる。

直間はプライバシーが保ちにくいというデメリットがあるが、以下のような直間ならではのメリットもある。
- 引き戸を開け放てば、広い1LDKやワンルームのように使える
- エアコン1台の風を全体に行き渡らせて光熱費を節約できる
テク5:1階も視野に入れる
階数へのこだわりを捨てることも有効だ。防犯面や虫、底冷えなどへの懸念から避けられがちな「1階の部屋」は、同じマンションの2階以上の部屋に比べて家賃が安く設定される傾向にある。
また、1階の物件には以下のような実用的なメリットもある。
- 下の階への足音を気にする必要がないため、生活音がストレスになりにくい
- 階段の上り下りがなく、重い荷物の持ち運びやゴミ出しが楽
- 災害時の避難がしやすい
テク6:設備の要不要を見極める
インターネット無料、追い焚き機能、オートロック、独立洗面台といった人気の設備条件を詰め込むと、それに比例して家賃も跳ね上がる。
「お風呂は二人連続で入ることが多いから、追い焚きは不要」「ネットは自分たちで契約するから無料設備がなくてもいい」など、自分たちの生活スタイルに合わせて、優先順位の低いものは思い切って条件から外そう。
「あったら便利そうだから」という理由だけで人気の設備をすべて希望条件に入れると、家賃はすぐに予算を超えてしまいます。たとえば、外食が多く自炊をあまりしないなら、3口コンロや広いシステムキッチンは必須ではありません。お二人の実際の生活をリアルにイメージし、本当に使う設備だけを残すことが、家賃を賢く抑える近道です。
後から変えるのが難しい部分と、自分たちで工夫できる部分を切り分けることが大切だ。必要な設備の見極め方について詳しくは、以下の記事を参考にしてほしい。
Q&A
Q1:同棲を始めるのに必要な初期費用が知りたい
A1:賃貸物件の契約にかかる費用(敷金・礼金、仲介手数料など)に加え、引越し会社の費用、新居用の家具家電の購入費が必要となる。家賃の目安と同様に、初期費用もまとまった金額になるため、二人で事前に総額をシミュレーションしておくことが大切だ。
Q2:初期費用を抑えるにはどうすればよい?
A2:物件の契約費用を抑えるには、敷金・礼金がゼロの物件(ゼロゼロ物件)を選んだり、一定期間家賃が無料になるフリーレント物件を探したりするのが効果的だ。また、家具家電はすべて新品で揃えるのではなく、お互いの一人暮らし時代のものを持ち寄ることで購入費用を大幅に削減できる。
Q3:同棲や二人暮らしにかかる引越し費用が知りたい
A3:それぞれが別の場所から新居へ引越す場合、引越し業者への支払いは「2軒分」となる。荷物の量や移動距離、時期(繁忙期か閑散期か)によって料金は大きく変動するが、相見積もりを取ることで数万円単位で費用を抑えられるケースがある。
まとめ
同棲の家賃は「二人の手取り合計の3分の1以内」に収めるのが、無理なく生活し、将来のための貯金も並行できる基本ルール。予算が限られていても、どちらかが一方的に我慢するのではなく、 お互いが納得して楽しく暮らせる「妥協点」を見つけることが大切だ。
そんな時こそ、今回紹介したお部屋探しのプロの視点を思い出し、「エリアを広げる」「築古のリノベ物件を狙う」「直間の間取りを選ぶ」など、柔軟に選択肢を広げてみてほしい。
お互いの「絶対に譲れないポイント」と「柔軟に変えられるポイント」を上手にすり合わせ、家賃負担のストレスがない、居心地の良い最高の新居を見つけよう!








