大河ドラマ『麒麟がくる』第一回あらすじ&イラストレポート【麒麟がきても、こなくても】
ファン目線で大河ドラマを楽しむ新連載がスタート
ファン目線で『麒麟がくる』を楽しむ、大河ドラマ追っかけレポート!
毎週金曜日、前の週のおさらいを兼ねてあらすじとイラスト付きの感想をお送りする(以下、ネタバレを含みます)。
筆者コメント
「こんにちは。ドラマ好きのイラストレーター、渡辺裕子(わたなべひろこ)と申します。
歴史にはとんと疎く、明智光秀について知ってるのは本能寺の変くらい。歴史上の他の登場人物やできごとを知らないまま、普通のドラマを観るのと同じ視点で『麒麟がくる』をのんびり楽しみ、感想をイラストと共にお贈りします。どうぞよろしくお願いいたします」
『麒麟がくる』第一回「光秀、西へ」のあらすじ
美濃の明智荘に住む青年・明智十兵衛(長谷川博己、のちの光秀)はある日、領地を荒らす野盗と戦う。戦いで助けた男・菊丸(岡村隆史)から大阪の堺で鉄砲が手に入ることを聞いた十兵衛は、美濃守護代・斎藤道三(本木雅弘)の許しをえて、鉄砲と医者を探しに旅に出る。
にぎやかな堺の街につくと、刀や鉄砲を扱う「辻屋」にて三好長慶の家臣・松永久秀(吉田鋼太郎)と出会う。運命的な出会いによって銃を手にした十兵衛は医者を求めて京へ。
戦の爪痕を残す京で名医・望月東庵(堺正章)を探し出す。「城へは行かない」と言い放つ東庵の思いを立てて、その場を去ろうとした矢先、争いで火事が起きてしまう。燃える建屋から子どもを助けだした十兵衛に、東庵は弟子の駒(門脇麦)とともに美濃へ向かうと伝えたのであった。
大河ドラマ追っかけレポート①(1/19放送回)

実った稲穂が光を受けて輝く黄金の野に立つ、空よりも青くまばゆい衣をまとった若者。彼こそが本作の主人公・明智十兵衛(後の明智光秀)。
色鮮やかに、2020年の大河ドラマが始まった。
”やるかやられるか”な戦国の世
“歴史素人”の感覚で観ていると、冒頭から十兵衛が躊躇なく人を矢で射る・刀で斬っていくのに驚いた。美しい景色の中で鮮やかな衣装も返り血で染まり、殺した・大怪我を負わせた相手はざっと数えて10人以上。
特徴的だったのは、カメラを通して戦場を観ている”視聴者”にも矢が当たって落馬した演出。「この時代は”やるかやられるか”なんだ」。
もしこの時代にいて野盗に加わってたら、こんな風に”名もなき人”として、初回の数分で死んでいたのかもしれない。
そんな戦国の世に放り込まれたような怒涛の第一回。
堺への旅の途中、十兵衛はたくさんの人々とすれ違う。きらびやかな堺の商人、刀を抱えた飢えた子ども、これから売られるであろう人々、通行料を取る僧と人々に食べ物を与える僧、追い剥ぎしようとする農民。彼らも”名もなき人たち”。
どの人も完璧な善人でも悪人でもなく、何かきっかけがあれば立場がひっくり返る、善悪が混ざり合った世界。
”麒麟”はくるのか、こないのか
ここにはまだ、平和な世におとずれるという”麒麟”はいない。「何かを変えなければ、誰かが」と十兵衛が言い、そのために動き出しそうな予感はあったけれど。
十兵衛の目的はなんだか、そういう”名もなき人たち”の救済ではなさそうな気がする。
盟友や家のものたち、母、部下、自分たちが治める村の人たち……自分の周りの”名前を知る人”には優しい十兵衛。
一方で”それ以外の人たち”はどうでもいいんじゃないのかなという匂いがする(今の彼には、この世の多くのことはどうにもできないことばかりではあるのだけれど)。
「美濃にも京にも麒麟はこない」というセリフからも、自分が暮らす場所や仲良くなった人たちがいて、たいへんそうだなと思った場所を憂うだけで手一杯な様子が感じられる。今はまだ、「自分の周りの人たちを幸せにしたい」と思っているんじゃないか。
正直ではあるけれど、彼にとって”それ以外の人たち”からは今後恨みを買いやすい性格だと感じる。
色鮮やかな画面とは裏腹に、これから黒く濁った陰惨な物語になっていきそうな予感。十兵衛が”麒麟”なのか、それとも他の誰かがそうなのか。
一年後、戦国の世に”麒麟”はくるのかこないのか。楽しみに待ちたい。
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