トイレの水漏れなど、賃貸の故障を大家さんが直してくれない場合は?対処法や注意点を解説
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賃貸の水漏れに関する2つの注意点

賃貸物件の設備に不具合が見つかった場合は、必ず管理会社か大家さんに連絡しなければならない。賃貸物件に元々備わっている初期設備の管理は、管理会社や大家さんが行うと決まっているからだ。そのため、入居者が勝手に設備を交換したり修理をしたりすることは緊急の場合を除いて原則NGとされている。
故障や不具合を発見し、焦って間違った対処を行うと、損をすることがあるので注意が必要だ。余計なトラブルを回避するためにも、修理の正しい対処法と注意点を知っておこう。設備の修理が必要になったときに気をつけたいポイントを解説していこう。
賃貸の水漏れに関する注意点①:故障や不具合に気づいたらすぐに報告する
設備の異変に気づいたら迅速に対処しよう。不具合を把握していたのに放置し、さらに悪化させた場合には、修理費用の一部を支払う責任が求められることがある。これは、入居者に「善管注意義務(ぜんかんちゅういぎむ)」があり、その義務を怠ったとみなされるからだ。
「善管注意義務」とは、社会で一般的に求められる程度の注意をしなくてはならない義務のことを指す。賃貸契約の場合、注意を怠って部屋が壊れてしまったり汚れてしまったりすると、賃貸者である住人がその義務を守っていないことになるのだ。
たとえば、クーラーの水漏れに気づいていたのに放置し、壁が腐食してしまった場合などがこれに当たる。入居者は注意をしながら部屋を使用し、室内の破損や汚れには極力対処する必要がある。したがって、もし設備の不具合を見つけたらすぐに管理会社に連絡しよう。
賃貸の水漏れに関する注意点②:自分で勝手に修理の手配しない
トイレやエアコンなど、賃貸物件の設備に何かしらの不具合が見つかったときは、まずは管理会社に連絡しよう。「早くなんとかしたい」と自分で修理会社を手配した結果、修理費用を大家さんに負担してもらえないケースもある。
設備の不具合を見つけたら、管理会社に連絡して、すみやかに修理を手配してもらおう。見えるところに管理会社の連絡先を貼っておくか、携帯に登録しておくと安心だ。
管理会社からの了承を得ず、自分で選んだ修理会社に依頼すると、高額な修理費用になってしまう場合がある。修理費用の領収書を残しておいても、後日、大家さんに支払ってもらうことは難しく、自己負担になる可能性が高い。
ただし前述のように、水道管の破裂などの緊急事態、何度も管理会社へ連絡しているにもかかわらず修理対応してもらえなかった場合は、自分で修理手配を行う事が可能だ。
賃貸の水漏れ修理代は基本的に大家さん負担!直してくれない場合は催促してみよう

住んでいる賃貸物件の設備の不具合が起きた際にするべきことは以下に集約される。
- 契約時に受け取った契約書、重要事項説明書、賃貸住宅紛争防止条例などに記載されている管理会社に連絡を入れ、具体的な修理期限を伝えて話を進める。
- 管理会社に連絡がつかず、緊急を要する場合は24時間サポートサービス(加入している場合)を利用する。
- 緊急を要するトラブルで管理会社に連絡がつかず、24時間サポートサービスにも加入していない場合は、自分で業者を手配し必ず領収書をもらっておく。
できれば、契約時に管理会社の営業時間外でのトラブル発生を想定して、その対処法を管理会社に確認しておくのが望ましい。もしも、今住んでいる物件についてどうすれば良いか対処方法について不安があれば、事前に管理会社に確認しておくのがおすすめだ。
文=明石 白(株式会社YOSCA)
2022年4月加筆=CHINTAI情報局編集部