レトロな平屋一軒家で女性一人暮らし!築年数の古い賃貸物件をあえて選んだ理由とは?
築古=住みにくいではない! 女性の一人暮らしで平屋一軒家を選んだ理由とは?
築年数が経過した物件は古いし汚いし住みにくいから嫌!……なんて敬遠していないだろうか? 実は築古物件だからこその魅力がそこにはある。
今回は埼玉県熊谷市にある築43年の一軒家の賃貸物件で一人暮らしをする、ねぎしまいこさんのお部屋を訪問。
「和室があって室内がきれい」という条件で部屋を探している時に見つけた築43年の平屋。そこには、「古いから安い」というネガティブな印象をくつがえす、古いからこその魅力と快適さが詰まっていた。

この記事でわかること
築古物件だからこそ叶う!2Kで家賃4.2万円
「明るい光が差し込む縁側に惚れ込んで…」相場を下回る家賃の安さと室内が改修済みだったことも決め手に
築年数が古いからこそ縁側があったり、広い和室があったりというメリットがある
このページの目次
プロフィール
名前:ねぎしまいこさん
職業:会社員
年齢:30代
instagram:@maicom5
ルームデータ
所在地:埼玉県熊谷市
居住人数:1人
家賃:42,000円
間取り:2K(36㎡)
築年数:43年

月々の生活費
家賃:42,000円
駐車場代:3,000円
食費:30,000円
光熱費:20,000円
通信費:10,000円
交際費:10,000円

格安レトロ物件で始めた「好き」を楽しむ暮らし
「たぶん私、この部屋に住む気がする」
内見を終えた帰り道、ねぎしまいこさんは自身のSNSに間取図の写真を添えて投稿した。築43年の平屋で茶色のトタン外壁&瓦屋根、2K和室という“ザ・昭和”な物件だった。
すぐに予感は確信に変わり、ほかの物件を見ずに契約。一般的に女性が好むおしゃれな物件とは大きくかけ離れているが、ねぎしさんはこの物件の何にときめいたのだろう?
「明るい光が差し込む縁側に惚れ込んでしまったんです。『この縁側で多肉植物を育てたい!』と思いました。それと、畳の上でゴロゴロする生活が好きだったので、和室があることも外せない条件でした。築年数にこだわらず和室を求めていたら、自然と古い物件に辿り着いたという感じです。まさか平屋に住むことになるとは思っていませんでしたけど(笑)」(ねぎしさん)

当初は家賃6万円程度のアパートを探していたというねぎしさん。熊谷市の2Kの家賃相場は5万6,000円前後だが、たまたま見つけたこの平屋は相場を下回る4万2000円という安さ。しかも縁側と庭まで付いている。
建物自体は古いけれど、室内は改修されていて水まわりが新しかったことも決め手になった。安くて、きれいで、味がある。ねぎしさんにしてみれば、ここに住まない理由が見つからない、というわけだ。
住み始めてもうすぐ2ヵ月。ねぎしさんはこの平屋での新しい暮らしを満喫している。築43年という古さから少しだけ心配していた冬の寒さは、気になるほどではなかったそう。隣に暮らすおじいさんとも顔なじみになった。
ガラガラッと玄関を開けると、縁側につながる場所にはねぎしさんが2年以上大切に育ててきた多肉植物がずらりと並んでいた。一日中光があたる縁側は布団を干す場所としても活用しているそう。

2つある和室は扉を外してひと続きの空間として使用し、中央には丸いこたつを配置。壁際の収納棚にはたくさんのCDやレコード、カメラ、ドライフラワーなど、ねぎしさんの好きな物が並んでいる。
ちなみに、伺った日に流れていた音楽はジャムバンド「SPECIAL OTHERS」の曲。ポップなインストが和の空間を彩り、抜群の居心地の良さを演出していた。
「音楽が好きなので、ほぼ毎日かけています。休みの日に縁側でひなたぼっこしながら好きな音楽を聞くのって最高です」(ねぎしさん)



間取図を見るのが好きで、「いい部屋が見つかったら引っ越そう」と漠然と思っていたなかで出合った理想の部屋。築年数が古いという一見マイナスな条件をポジティブに捉えたことが、住まい探しが成功した秘訣と言えそうだ。
「築年数が古いからこそ縁側があったり、広い和室があったりというメリットがあります。私にとって、このレトロな平屋は理想の空間。それに、当初の予定より家賃が1万8,000円も浮いたので、その分の費用で今年は夏フェスに一つ多く行きたいです!」(ねぎしさん)
春からは庭に花と野菜を植える計画も。
「せっかくの庭なので、とことん活用するつもりです(笑)」(ねぎしさん)
安いうえに、一からつくり上げる楽しさがある築古物件
古いからといって、決して悪い物件とはいえない。
築年数が経過している物件は比較的家賃も安いので、希望していた間取りよりも広い部屋に住むことだってできる。ねぎしさんのように自分なりの住みやすさを追求できれば、快適に住むことだってできる。
築年数にこだわらずにいい部屋を見つけて、自分だけの部屋を作り上げよう。
文=村上佳代
写真=尾形和美
※「CHINTAI2018年5月号」の記事をWEB用に再編集し掲載しています。電子版はこちら!
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