【風水と間取り】良い間取り・注意したい間取りのポイントを解説!改善策は?
風水視点で「良い間取り」を知りたい!
お部屋探しで色々な間取りを見ているとき「どんな間取りが”良い”んだろう?」と気になることもあるのでは?方角や位置関係など、より良いお部屋に住みたい!と思ったときはポイントを押さえてお部屋を見てみよう。
今回は多くの媒体で風水の解説記事を執筆されているKOKOri.先生に、風水視点での「良い間取り」「注意が必要な間取り」のポイントをきいた。
そもそも風水ってどんなもの?
風水とは、古代中国から伝わる環境地理学をベースにした『山や海、土地、建物の外や中に存在する氣(気)をコントロールし、空間のエネルギーの巡りをスムーズにしよう』という開運法のこと。
自然の営みのなかで『天から降りてくる風が、地形や空間によって流れを変えて個性を備える。それが目に見えない波となって動きまわり、人の心身に影響を与えている』と考え、約五千年前の中国の人びとがその法則を見出して発展させてきた知恵が古代日本に伝わり、この土地の独自の地形や歴史を反映させた形で根付いてきました。
このページの目次
よくある風水と家相の関係は?どんな違いがあるの?
風水とあわせて登場する概念が、「家相」。同じようなものだと思っている方も多いのではないでしょうか。「風水」と「家相」の考え方のベースは、広く大きな視点でとらえれば自然界の法則にならっているので確かに同じ根を持っていると言えます。
この二つの違いは外的環境を見るか、内的環境を見るかという点。
風水=土地の形状などの〈外的環境の氣の流れ〉
家相=建物の構造による〈内的環境による氣の流れ〉
といえます。
風水は土地の形など自然の働きで先天的に造成された環境のエネルギーをコントロールして、運を切り開き味方につけるための知恵。
一方の家相は人間が住む環境を後天的に、いわば人工的に作り、その姿、形や配置から生じるエネルギーが住む人に良い影響を与えるかどうかを検証しながら、風水のスキルを応用して開運に役立てようという意図から発展したものなのです。
この記事では風水の観点で、すでにその家が持っている環境のエネルギーをコントロールするポイントをご紹介していきます。
方位と色の関係
方位と九星気学、色のおすすめはこちら。たとえば生年月日から導き出されるものが「一白水星」の人であれば、北が「本質的なエネルギーと相性の良い方位」を指します。
以下の図を参考に、その方位と相性の良いカラーが使われたものを置くと御守りになりますよ。

今回の方位図では、あえて「鬼門・裏鬼門」を入れていません。現代の風水では、「鬼門・裏鬼門=誰にとってもの凶方位ではない」という解釈がなされることが多くなっていると思います。
いわゆる鬼門(北東)と裏鬼門(南西)はあまり意識しすぎず、整理整頓や掃除など、基本的な風水のポイントを押さえるようにしましょう。
方位別おすすめの色
方位 | おすすめの色 |
---|---|
中央(五黄土星) | 黒~茶色 |
北(一白水星) | 黒 |
北東(八白土星) | 茶色~山吹色 |
東(三碧土星) | 青 |
東南(四緑木星) | 青~緑 |
南(九紫火星) | 赤~紫 |
南西(二黒土星) | オレンジ~茶色 |
西(七赤金星) | 黄色~ゴールド |
北西(六白金星) | 白~シルバー |
風水視点でおすすめしない間取りのポイント
家は人間が生きていくために欠かせない、食や睡眠などを通して生命力を育むための装置です。できるだけ吉作用を増やし、凶作用を抑えるようにして運勢全体が活性化される環境に整えるのが良いわけですが、そもそも最初から避けたほうがいい間取りというものがあります。
代表的でわかりやすいのが、家(部屋)の中心点に、トイレ、浴室、キッチンのコンロや流しがあること。風水では、間取り図の四つの角から対角線を引いて中心を特定した点を<太極>あるいは<宅心>と呼ぶのですが、人間の身体で言えば、おヘソに当たります。おヘソにトイレ、浴室、キッチンのコンロや流し台が配置されている間取りは、体の中心に穢れが溜まりやすくエネルギーが常に流れ出てしまうことになるので、住む人のエネルギーの中心が定まらず運勢がぐらつきやすいのです。また、天井が低いと感じる部屋や、日当たりが極端に悪い部屋、窓の数が少なく風通しが悪い部屋もおすすめできない間取りです。
前述した通り、「鬼門・裏鬼門」については東北向きの部屋、西南向きの部屋が誰にとってもNGということではありません。東北や西南に水回りがあること、火氣があることも一般的には凶とされていますが、家相と住み手との相性が最も大切という解釈もあります。

三所に三備を設けず
三所とは「鬼門(北東)裏鬼門(南西)太極(家の中心)」のことで、三備とは、「玄関、トイレ、キッチン」のこと。三所に三備のいずれかが位置していると、住人の運勢が衰退する凶の間取りとされています。
正中線(せいちゅうせん)
正中線とは、「南と北を結ぶ縦の線」あるいは「東と西を結ぶ横の線」のことです。この線上にトイレの便器や浴室や洗面所の排水口、キッチンのコンロ、ガス給湯器が配置されているのは、凶とされています。
四隅線(しぐうせん)
四隅線とは、「北東と南西」「北西と南東を結ぶ斜めの線」のことです。この線上にトイレの便器や浴室や洗面所の排水口、キッチンのコンロ、ガス給湯器が配置されているのは、凶とされています。
張り・欠け

間取りの外壁の一辺から3分の1まで出っ張った部分が「張り」で、家相的には吉となります。土地の「張り」「欠け」とのバランス、またどの方位に「張り」があるか、住む人の家相との相性で吉作用が増減します。
間取りの外壁の一辺から3分の1までの凹み部分が「欠け」で、家相的には凶となります。土地の「張り」‘「欠け」とのバランス、またどの方位に「欠け」があるか、住む人の家相との相性で凶作用が増減します。
風水視点で良い間取りのポイントと対策
風水の視点から見て良い間取りを一言でまとめるなら「運が良くなる間取り」に尽きます。努力だけではどうにもならない人生の局面を乗り越えられるベースづくりができる。それが「運が良くなる間取り」です。自然界の法則に沿ったエネルギーの循環がスムーズに行われる環境のことで、たとえ狭い間取りであっても、清潔感があって風通しが良く陽光も入り、緑や花、家具や小物が色と形においてバランス良く配置され、住む人の心と身体が喜ぶ状態をキープできている。それが良い間取りなんです。
玄関の風水:収納が充実していると◎
人間で言えば「顔」に当たるスペースなので、常に清潔で美しい状態を保てるよう、靴や荷物を収納できるスペースがあると良いでしょう。明るい光が入ったり、小物を飾れるスペースがあると尚OK。おすすめの方位は、本来は各人の家相との相性によりますが、一般的に良いとされているのは、東、南、北西です。
キッチンの風水:コンロはトイレや窓から離れていると◎

コンロがトイレの便器と壁面で隣り合っていないこと、また、コンロの周りの壁に窓がないことも大切です。おすすめの方位は、本来は各人の家相との相性によりますが、一般的に良いとされているのは、東、南東、北西です。
水道の蛇口や排水溝は常にきれいにしましょう。調理器具の色は「木」や「水」の氣を持つ緑色や青系がおすすめ。コンロの流しの間には観葉植物を置きましょう。ダイニングテーブルにはフルーツや花を置いてください。食器棚などを置く場合は、角が丸いデザインの家具にするのがおすすめです。
寝室の風水:窓やコンセント、部屋の広さや形状にも注意
リビングよりも寝室のスペースが小さいこと、ベッドの足元に窓がないこと、ベッドの真上に照明器具のコンセントがないこと、寝室の間取りの形が三角形や台形でないことが大切です。おすすめの方位は、本来は各人の家相との相性によりますが、一般的に良いとされているのは、北、南東、北西です。
衣服やリネン類を整理して見えない収納にし、ベッドまわりは常にスッキリさせましょう。朝起きた状態のままにせず、必ず掛ふとんなどを整える習慣を付けるのも大切。ベッドの頭の向きのおすすめは、本来は家相と住む人の相性によって違いますが、一般的には北向きが良いとされています。スマホはできるだけ身体から遠い位置に置くようにしましょう。
リビングの風水:明るさや広さ、人が集まりやすい場所に
自然光が入ること、天井が低いと感じない高さであること、他の部屋と較べて一番スペースが広いこと、家族が自室に入る時に必ず通る位置にあることも大切です。おすすめの方位は、本来は各人の家相との相性によりますが、一般的に良いとされているのは、西、南西、南東です。
テレビなど家電製品のそばに観葉植物を置きましょう。ソファは部屋の入口が見える位置に置き、その後ろを人が通らないように壁に付けます。カーテンの色はクリーム色、グリーン系がおすすめです。クッションや絵画、飾る写真などのアクセントになる物は、くつろぎを意識した色やフォルムを選びましょう。
仕事部屋の風水:水回りと離れていると◎
キッチンの壁裏と隣接していないこと、トイレや浴室のドアと仕事部屋のドアが向かい合っていないことが大切です。おすすめの方位は、本来は各人の家相との相性によりますが、一般的に良いとされているのは、東、南、南東、北西です。
机の上や回りを整理し、PCなどの電子機器のそばに観葉植物を置きます。書類や本を整理する書棚は角が丸い家具が理想的ですが、角の部分に観葉植物や花を飾るのもOKです。デスクは天然素材の「木」の要素を持った家具、椅子の色は長時間落ち着いて座っていられるダーク系かホワイト系の色がおすすめですが、楽しく仕事に取りかかれると感じる色があれば、赤などの暖色系もOK。部屋のドアに背を向けないようにデスクを配置するのが理想的です。
トイレの風水:玄関との位置が重要

玄関を開けた目の前に位置していないこと、異常に狭いスペースではないことも大切です。おすすめの方位は、本来は各人の家相との相性によりますが、一般的に良いとされているのは、北東、南西、東、南東です。
常に清潔に保ち、明るいライトや香りの良いアロマなどで心地よい空間にします。トイレの便座カバーや床マットなどの布類は邪氣を吸収しやすいので、定期的に取り替えるのがおすすめです。極端に狭いと感じる場合は鏡を置くのも良いでしょう。
浴室の風水:玄関やキッチンとは離れていると◎
玄関の目の前に位置していないこと、キッチンの隣ではないこと、湿気がこもらない換気機能がきちんと付いていることが大切です。おすすめの方位は、本来は各人の家相との相性によりますが、一般的に良いとされているのは。東、南東です。
バスタブなどの排水口は常に清潔にします。洗面器やシャンプーボトルなどの小物類はできるだけ少なく、掃除しやすい状態に整えます。湿気がこもらないように換気を常にすることに加え、観葉植物を置くと湿気を吸収して育ちも良くなります。
住んでいる部屋の運気を上げる風水のポイント
いま住んでいる部屋をできる限りパワースポット化することで運勢を整え、上げることができます。特に「本来なら今年は運氣が良い時期のはずなのに、まったくそんな氣配がない」という方ほど、住んでいる部屋が開運の足を引っ張っている場合があります。
風水で大切にしているエネルギーの循環とバランスを意識して模様替えをしたり、しっかり掃除をしたり、整理整頓することで健康運、恋愛運、家族運、仕事運、金運などを上げていけるはずです。そのためにも、ナチュラルな生命力を育むキッチン、さわやかな浴室や清潔なトイレ、くつろぎと休息を与えるリビングや寝室、適度に集中できる仕事部屋をイメージしながら整えましょう!
間取りのポイントを押さえてお部屋の運気を上げよう
今住んでいるお部屋を少しでもプラスになる場所にするためにできることは、「整理整頓」「掃除」など暮らしやすい環境を整える生活習慣が基本。風水の考え方は自然のエネルギーを重視しているため、無理はせず「気持ちが向いた順」に少しずつ取り入れていってみては。
KOKOri.先生、ありがとうございました!
イラスト:コナガイ香