木造アパートのメリット・デメリットは? 騒音や耐震性をRC造、鉄骨造と比較
そもそも「木造アパート」ってどんなもの?

そもそも木造アパートとは、言葉の通り木造で作られたアパートのこと。壁や柱、床や梁など建物の構造部分に木材を使っている建物のことだ。賃貸物件的には、木造アパートとは木造の2階建ての集合住宅のことを指す。
しかし、1階にRC造の車庫、その上に木造の住宅部分がある3階建ての物件も木造アパートといい、物件資料や契約書、重要事項説明書では木造一部RCと表記されることが多い。
今回は、木造アパートのメリット・デメリットを紹介する。騒音や耐震性などについても、RC造や鉄骨造と比較して解説するので、賃貸物件を探している人は、参考にして欲しい。
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【実は過ごしやすい木造アパート】家賃を抑えたい!木造アパートのメリット、デメリット
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木造アパートのメリットとは?
木造のアパートは、寒そう、音漏れが気になるなど、あまり良いイメージがないという人も多いもの。しかし、木造アパートにはメリットもたくさんあるのだ。
そんな木造アパートのメリットを見ていこう。
木造アパートのメリット①家賃が比較的安い
木造アパートのメリットは、なんといっても家賃が安いということ。理由は、他の構造の建物と比べ、建設費用が安く抑えられるため、それが家賃にも反映されるから。同じような立地で同じような間取りのマンションと比較した場合、木造アパートの方が10%程度家賃相場は安くなる。
家賃自体も安いが、家賃の他に発生する管理費などの費用も、マンションタイプの物件と比べ安い傾向がある。マンションタイプの物件にはエレベーターなどが付いている場合も多く、施設のメンテ費用がかかるというのが理由だ。その点、木造アパートでは管理費が安い・管理費が無料(家賃に込み)というアパートも見つけやすい。
木造アパートメリット②デッドスペースが少ない
建物の構造上、木造はRC造や鉄骨造と比べると柱が細い。したがって、室内の梁が少なくなり、デッドスペースが少ないのがメリットだ。
梁があるRC造や鉄骨造のマンションは、家具の配置が難しくなる。その点、木造アパートは梁が少ないので、家具の配置がしやすい。
専有面積も、物件資料の表記とギャップがないというのも、木造アパートのメリットだ。マンションを内見した際に、物件資料の表記よりも狭いと感じたことがある人も多いだろう。その原因は、マンションの梁にあるといえるのだ。
木造アパートのメリット③通気性、調湿性が高い
木造アパートは、RC造や鉄骨造に比べると気密性が低い。逆にいうと、通気性が高いといえるのだ。したがって、夏場は熱がこもりにくく、冬場は結露が出にくいというメリットがある。
また、木材でできているので、吸湿性に優れているのもメリットのひとつだ。また、吸収した湿気を放出することで湿気をこもりにくくし、自然に調節してくれる機能もある。
木造アパートのデメリットとは?
「木造アパートはやめた方がいいよ!」と人からいわれ、何となく条件から外しているという人も多い。しかし、実際にデメリットを具体的に知れば対策もできるだろう。
それでは、木造住宅のデメリットを見ていこう。
木造アパートのデメリット①防音性が低い
構造上、RC造等の物件と比べると、騒音が響きやすいというのがデメリットとなる。隣の部屋の音や上階の音が響きやすかったり、逆に自分が騒音を与えていたりするので、近所トラブルに発展しやすい。
騒音が気になる人は、アパート全体の間取り図を見せてもらうと対策がしやすい。隣の家の洗濯機など、騒音が気になりそうな場所は、間取りを見れば確認できる。
その点、最上階や角部屋などは、比較的他の部屋から出る騒音のリスクは少なくなる。しかし、自分が他の部屋に与える騒音があるということも、頭に入れておいて欲しい。
木造アパートのデメリット②気密性が低く冷暖房の効率が悪い
木造アパートのメリットは通気性が良いことだが、逆にRC造や鉄骨造の物件と比べると気密性が低いということになる。気密性が低いと、冷暖房の効率が悪くなり、光熱費がかさむ原因となってしまう。
窓断熱シートなどを貼るなどの工夫をして、外からの外気をシャットアウトすると良いだろう。
木造アパートのデメリット④古い物件は木材が傷んで火災時に火の回りが早い
古い木造アパートは、年数が経つと木材が傷んで火災時に、火の回りが早いというデメリットがある。
最近は、築年数が古いアパートでもリフォームやリノベーションすることにより入居率が上がっているが、内装が新しくても建物自体の構造は古いままだ。そのような物件に入居する際は、火災時に十分気をつける必要がある。
しかし、築年数の新しい木造アパートは耐火性能に優れている物件が多い。特殊素材を使った物件もあり、耐火性は大幅に向上している。
木造アパートのデメリット⑤昭和56年6月の耐震基準の改正以前の物件は現在の新耐震基準を満たしていないものも?
昭和56年6月の耐震性基準の改正により、木造住宅では耐力壁の量や、倍率などが見直された。その改正により、耐震性が大きく向上したのだ。
さらに平成12年の改正で、木造建築物の耐震基準が見直され、建築前の地盤調査は事実上義務化された。基礎構造や壁の配置バランスなども規定されたのだ。
したがって、昭和56年6月以前に建てられた木造アパートと平成12年以降に建てられたアパートでは、耐震性にかなりの差がある。
耐震性が気になる人で、木造アパートを借りる際は、築年数を確認すると良いだろう。
木造のアパートとRC造、鉄骨造の違い
それでは、実際に木造のアパートとRC造、鉄骨造にはどのような違いがあるのか。RC造と鉄骨造の特徴を見ていこう。
RC造の特徴
RC造とは、鉄筋コンクリート造のことだ。鉄筋とコンクリートを使用した構造で、木造アパートと比べると、耐久性、耐震性、防音性に優れている。
鉄骨造の特徴
鉄骨造とは大きく2つに分けられ、重量鉄骨造と軽量鉄骨造がある。重量鉄骨と軽量鉄骨の違いは厚さにある。厚さが6ミリ未満を軽鉄と呼び、軽量鉄骨造に使用される。
重量鉄骨造に比べると、軽量鉄骨は耐久性、耐震性、耐火、防音性が劣るので、どちらかというと木造に近いといえる。
木造アパートが向いているのはこんな人
木造アパートのメリットは、なんといっても家賃相場が安いということ。同じエリアで家賃を抑えたいという人は、RC造や鉄骨造のマンションより、木造アパートを選ぶと良いだろう。
また、部屋を広く使いたい人も木造アパートがおすすめだ。同じ専有面積であれば、RC造のマンションより木造のアパートの方が部屋を広く使うことができる。
木造アパートの特徴を知って、自分に合った部屋を選ぼう
今回は、木造アパートのメリット・デメリットを紹介した。RC造や鉄骨造と比べるとマイナスイメージがある木造アパートだが、本記事を参考に選択に加えてはいかがだろうか。
メリット・デメリットを踏まえ、自分に合った部屋を選んで欲しい。
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※記載の商品情報はは2021年1月13日時点のものです
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