引越しの際の不用品を処分する方法とは?押さえておくべき注意点も解説

公開日:2018年10月31日

引越しの際に出る不用品ってどうすればいい?

引越し時に出る不用品。どう捨てたらいいの?

引越し時には、家具や家電などの不用品が出る。このような不用品の処分は、ただ普通ゴミとして出せばいいというものではない。では、引越し時の不用品はどのように処分すればいいのだろうか。

自治体には負担の少ない価格で粗大ゴミを回収する仕組みがあるが、手間や融通を考えると、その他の不用品処分方法についても知っておくべきだろう。

ここでは、引越しで出た不用品を処分する際の選択肢や注意点を紹介していく。

引越しの際に出る不用品の8つの処分方法

自治体の不用品回収
一般的である「自治体のゴミ回収サービス」以外にもいくつか処分方法がある

引越しの際に出る不用品の主な処分方法は、大きく以下の8つに分けられる。

➀自治体のゴミ回収サービスを利用する

もっとも一般的な引越し時の不用品処分方法は、自治体のゴミ回収サービスを利用することだろう。

各自治体では、比較的安価な手数料、もしくは無料で不用品の回収を行っている。電話依頼で取りに来てもらうケースや、あらかじめ日にちと場所が決まっているケースなど、自治体によって手続き方法はさまざまだ。有料回収の場合は、処理券を指定店舗で事前購入する仕組みを採用している自治体が多い。

各自治体での不用品回収は。安心感があり費用もさほどかからないが、事前準備をしたり不用品を指定場所まで運んだりと、一定の手間はかかる。また、エアコンやパソコンなどのリサイクル法適用家電は、基本的に回収してもらえないため、注意が必要だ。

②不用品回収業者に引き取ってもらう

引越しの際に出た不用品は、不用品回収業者に引き取りを依頼できる。手続きは、不用品回収業者に連絡し、見積もりに合意するだけだ。あとは、不用品回収業者が指定日に不用品を回収に来てくれる。

多くの不用品回収業者では、大きな不用品の運び出しや、自治体での回収ができないリサイクル家電の引き取りも担っているため、依頼者は不用品処分にともなう手間を軽減できる。

ただし、自治体での回収と比べると、不用品回収業者による回収費用は高くなる傾向にあるため、事前にきちんと見積もりを取ることが大切だ。

また、不用品回収業者のなかには「トラック積み放題サービス」として、トラック1台分の定額プランを実施している業者もある。不用品が多い場合には検討するといいだろう。

③引越し業者に引き取ってもらう

スマホを笑顔でいじる女性
引越し業者によっては引越しの際に出た不用品を引き取ってくれる

引越し業者のなかには、引越しの際に出た不用品を引き取ってくれる業者もある。引越しと同時に不用品の処分も行えるため効率がよく、時間がない人や手間をできるだけかけたくない人におすすめだ。

ただし、引越し業者による不用品引き取りは、基本的に有料で、物や地域によって引き取りの可否が異なる。事前の引越しの見積もり時に、担当者へ相談しておくといいだろう。

また、ブランド品や家電製品の買い取りを実施している引越し業者もあるので、まだ使える不用品がある場合は利用を検討したいところだ。

④指定引取場所に持ち込む

不用品は、指定引取場所で回収できる場合がある。

指定引取場所とは、持ち込んだ不用品を引き取ってくれる指定場所のことだ。リサイクル法適用家電を引き取ってくれるところも多い。

ただし、指定引取場所によって手数料の有無やその金額は異なり、リサイクル券の事前準備が必要な場合もある。引き取れる不用品の種類にも場所によって違いがあるため、持ち込み前に事前確認し、引き取り可能なものだけを持ち込むようにしよう。

⑤リサイクルショップに売る

まだ使える不用品は、リサイクルショップで買い取ってもらうこともできる。

リサイクルショップによって取り扱う商品の種類は異なるが、家具や家電、日用品、服など多様な不用品を買い取るリサイクルショップは多い。

状態のよい品物や人気のある品物であれば、高値がつく可能性もある。一方で、状態の悪い品物はほとんど値がつかなかったり買い取りを断られたりすることもあるだろう。

基本的には店舗に持ち込んで査定を受けることになるが、出張査定や宅配査定を行っているリサイクルショップもあるため、車がなくても利用は可能だ。

⑥フリマアプリ・ネットオークションで売る

スマホを笑顔でいじる女性
スマホ1つで簡単に出品できる

近年、フリマアプリやネットオークションは多様化し、多くの人が日常的に利用している。引越しの不用品処分にあたっては、これらを利用するのもひとつの方法だ。

フリマアプリやネットオークションでは、意外なものが売れたり、予想以上の高値がついたりすることもめずらしくはない。とくに人気の高いブランド品は、業者に出すよりも高値で売れる可能性がある。

しかしフリマアプリやネットオークションへの出品は、写真撮影や説明文の執筆、相手とのやり取り、発送作業など手間と時間がかかる。即処分にこだわらず、計画的に不用品を処分していく場合におすすめの方法だ。

⑦知り合いに譲る

まだ使える不用品は、知り合いに譲ることも検討するといい。誰かが使ってくれれば、不用品は不用にならず、ゴミを減らすことが可能だ。

不用品を捨てる前には、まずは家電や家具、服などを欲しがっている知り合いがいないか確認するようにしよう。この時、SNSを活用するのも効果的だろう。

➇家電は購入したお店で引き取ってもらうことも可能

不用品のなかでも家電については、購入した家電量販店などで引き取ってもらうことも可能だ。ただし、引き取ってもらえる家電の種類は限られていることが多く、基本的に有料になる。とはいえ、これは処分しにくいリサイクル法適用家電を引き取ってもらえる、便利なサービスといえるだろう。

また、家電買い替えの場合は、旧機種を無料で引き取ってもらえたり、下取りしてもらえたりすることもある。

不用品を処分する際の注意点

民間の不用品回収業者
不用品処分は正しい方法で行おう

不用品を処分する際には、注意点もある。以下の点を参考に、法律やルールを守り、正しい方法で不用品処分を進めよう。

家電を処分する際には「リサイクル法」に注意する

家電の処分にあたっては、「リサイクル法」に注意しておく必要がある。「リサイクル法」とは、不用となったエアコンやテレビ、冷蔵庫、洗濯機などの特定家電にリサイクルを義務づける法律だ。

リサイクル法対象の家電は、通常のゴミとしては回収されない。そのため、自治体の定める方法で処分するか、指定引取場所へ持ち込む、または家電量販店の引き取りを利用するなどし、正しく処分する必要がある。

自治体のゴミ回収サービスを利用する場合はルールを守る

自治体のゴミ回収は、安価で住民が利用しやすい便利なサービスだ。

しかし、自治体のゴミ回収サービスには、自治体やゴミの種類によって細かなルールが定められている。ルールを守って出されていないゴミは、回収されなかったり、近隣の迷惑になったりする可能性があるため注意すべきだ。

ゴミの出し方や回収場所、回収日、手数料の支払い方などをホームページや広報誌などで事前確認し、必ずルールを守ってサービスを利用するようにしよう。

無許可の不用品回収業者に注意する

不用品回収業の運営には、自治体の許可が必要だ。

しかし、不用品回収業者のなかには、無許可で運営を行っている業者が存在する。無許可の不用品回収業者は、法に従った不用品の処理を行わず、不法投棄や不適切処理が起こる可能性が高い。そのため、無許可の不用品回収業者を利用しないことが大切だ。

とくに街中を大音量で巡回したり、空き地で回収を行ったりして無料回収をうたう業者には、無許可業者が多いため、注意する必要がある。

引越しの際に出る不用品を処分するタイミングは?

引越しの際に出る不用品については、処分のタイミングについても気をつけておきたい。気持ちよく新生活をはじめるためには、できるだけ引越し前に不用品をすべて片付けておくのが理想だ。

ただし、家具や家電などの大きな不用品の処分には、比較的手間と時間がかかる。そのため、不用品と処分方法を一覧にしてスケジュールに組み込み、引越し前の早い段階で処分をはじめるようにすると安心だろう。

また、引越し中や引越し後に不用品回収業者や買い取り業者が来るとなると、引越し作業が滞る恐れがある。なるべく引越し前に済ませておく方が効率的だ。

さらに、自治体の不用品回収では、事前に処理券の購入が必要だったり、一度に回収できる品数が決まっていたりする場合がある。ゴミを出すタイミングで慌てることのないよう、事前の確認と準備を徹底しよう。

引越し時の不用品回収は、状況に合わせてベストな選択を

引越しのイメージ
自分にあった不用品の処分方法をよく検討して、気分のよい新生活を!

引越しにおいて、不用品の分別や、処分が負担になるケースは多い。しかし、リサイクルショップへの持ち込みや買い取り業者の利用などにより1日で処分ができれば、心の負担も軽くなるだろう。また、買い取りやフリマを利用することで、予想外の利益を得られる可能性もある。

引越しの際には、今回紹介した選択肢を参考に慎重に処分方法を選び、綺麗に不用品を処分した状態で新生活をスタートさせてほしい。

文=坂根 迅(株式会社YOSCA)
※2021年2月加筆=CHINTAI情報局編集部

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CHINTAI編集部
CHINTAI編集部

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