【賃貸マンション】ペット共生物件に住みたい! メリットや注意点、実現するためのダンドリを解説
ペット共生物件に住む方法
賃貸でもペットと一緒に暮らしたい! そう願っている人は少なくないはず。でも安心して飼える環境って実はまだまだ少ない。そんな昨今ペットとの共生を前提に造られた物件が登場し話題になっている。単なるペット可とは違う、ペット共生物件の探し方、そのメリットを解説する。
大好きなペットとの暮らしだからこそシビアに考えるべき
これまでもペット可物件は、少ないながら一定数存在してきた。だが、最近少しずつ増えつつある「ペット共生物件」はそれらと一線を画すもの。ペットが快適なのはもちろん、人間もストレスなく快適に過ごせる住まい。それがペット共生物件だ。
いくらペットを愛していても、共に暮らしていると臭いや毛などの動物特有の生態が、人間にとってストレスになることも。住まいを設計段階から考慮し、負担を軽減してくれるのがペット共生物件の特長だ。
また、集合住宅の場合は同じ建物内に動物好きしかいないことも、共生物件が持つメリットの一つ。鳴き声や足音など動物と暮らす上でどうしても発生してしまう問題への理解を得やすく、住人同士のコミュニティーもつくれる環境は飼い主にとって何より安心できる。
ペット共生物件に住む3つのメリット
1. 周りに気を遣わず安心して飼える環境
集合住宅で一番気になるのは、鳴き声や足音などの騒音問題。犬好き、猫好きのために造られた共生物件なら、「多少の音が出るのはお互い様」と理解してもらえる。居住者同士のコミュニティーは情報収集にも役立つはずだ。
2. 清潔で広々した住まいはペットにとって快適
犬や猫は人間以上に遊び好きでキレイ好き。室内でも存分に遊べるスペースと換気扇付きのトイレ置き場など衛生的な環境が整った共生物件は、彼らにとってこの上なく快適なはず。運動量の多い、若い個体でも安心だ。
3. 人間の負担も軽減されるからストレスゼロ!
犬・猫を隔離して自分が身支度を調えるスペースや、夜中に彼らが活動しても睡眠を邪魔されないペットドア、臭いをこもらせない換気扇など、ペット共生物件は、人が快適に過ごすための工夫が満載。実はこれが一番大事!
ペット共生物件にはこんな設備がある!
足洗い場

足洗い場
特に大型犬など外での散歩が必須のペットには、お散歩後に使う足洗い場があると便利。部屋を汚さないための設備だ
専用トビラ

専用トビラ
犬・猫が自由に出入りでき、臭いを隔離できるトイレなどの専用ドアも不可欠
ドアノブ

ドアノブ
飛びついても開けられない丸いドアノブ。ドアの外側に鍵が付いており中から開けられない仕掛けがあるものも
キャットウォーク

キャットウォーク
ジャンプで飛び乗るなどの上下運動が好きな猫。キャットウォークで遊ぶことでストレス解消にも
ペット共生物件の探し方
ペット共生物件を探すポイントは、とにかく情報収集すること。そして、ペットへのリテラシーが高い人同士のネットワークに勇気を持って飛び込むこと。さすれば自ずと道は拓けるはず!
1. SNS、ネットでペット共生物件の情報を検索
最初の一歩はネット、SNSでの情報収集からだ。「犬 or 猫」「共生」「賃貸」などのキーワードで検索してみよう。数多くの情報に触れるうち、何がホンモノか、の目利きができるようになる。

まずはペット共生物件の情報を検索し、詳しくなることから始めよう
2. ペットへの関心が高い人が集う場に飛び込む
ペットをより良く育て、より快適に共生するためのセミナー、スクールに参加してみよう。あまり知られていないが、トレーナーやシッター、獣医師などが主催する犬や猫の育て方セミナーは少なからず存在する。コアな情報が集まる絶好の場だ。

セミナーなどへ足を運び、ペットと快適に暮らすノウハウを学ぼう!
3. ペット共生物件の見学会、内覧会に参加する
新築のペット共生物件は、事前に一斉内覧会や見学会が開催されることも多い。見つけることができたらチャンス! すぐに引越しできるタイミングではなくても見聞を広めるため、あるいはネットワークを拡げるためにぜひ参加したい。

ペット共生物件の見学会、内覧会に積極的に参加しよう
4. 新築が建つまで、部屋が空くまで根気よく待つ
新築ができてもすぐに部屋が埋まってしまい、なかなか空きが出ないペット共生物件。ここは根気よく待つしかない。ペット共生物件に詳しい人のSNSをフォローし、常にチェックしておくことも大事。空き物件の情報が開示されているかも!

人気のペット共生物件。空きが出るまで情報を逐一チェックしよう!
ペットとの暮らしを始めるなら、周辺環境もチェック!
家を決める前に忘れてはいけないのが周辺環境。ペットと暮らす上で必要な施設が近隣にあるかしっかりチェックしよう
信頼できる動物病院が近くにあるか?
動物に病気は付きもの。既に通っている病院があれば、その近くで物件を探すのがベターだが、そううまくエリアを選べないこともある。そんな時は同じ物件に住む仲間から情報を得るのが良策だ。
いざという時、頼れるペットシッター
近所に頼れるシッターサービスがあるかは事前にチェックしておきたい項目。ペット好きが集まる共生物件なら、大家さんや同じ物件に暮らす人と仲良くなって、いざという時に頼める可能性がある。

動物病院やペットシッターサービスなどの有無をチェック!
ペット共生物件の家賃は相場より少し高めな場合が多いが、享受できるメリットは計り知れない。「ペットを飼う」ではなく、「共に暮らす」ことを願う人なら、必ずやその価値を見いだせることだろう。
監修=木津イチロウ
文=田端邦彦
写真=阿部昌也、Gatos Apartment
イラスト=ナカオテッペイ
※「CHINTAI2018年7月号」の記事をWEB用に再編集し掲載しています