今年こそ改善したい! ダラダラ脱却のためのダメ部屋改善ポイント5
一人暮らしは自由で楽しい。しかし、自由であるがゆえ、どこまでも自堕落に暮らすこともできてしまう。
せっかくの休日、ベッドの上でダラダラと「何もない不毛な一日」を過ごし、貴重な時間を溶かす悪習。そこから脱却したいと考えている人も多いだろう。

「人がダラダラと過ごしてしまう部屋には、いくつかの悪しき特徴があります」
そう語るのは、生活総合情報サイトAll Aboutにて「収納」の情報を発信している、片づくおうちプランナーのすはらひろこ氏。
そこで、ダラダラの温床となりがちなダメ部屋の特徴と改善ポイントについて、すはら氏に伺った。
このページの目次 [表示]
改善ポイント①:目的ごとにスペースの切り分けができていない

「“ダラダラ部屋”の多くは生活スペースの切り分けができていないことが多いですね。最もよろしくないのは、ベッドの上やその周辺に全ての生活機能が集約してしまうことです」(すはら氏)
ワンルームや1Kなど、一人暮らし用の狭い空間は、部屋が一つであるため「寝る場所」「くつろぐ場所」「食事をする場所」の全てがごちゃ混ぜになってしまいがちだ。睡眠の延長のように食事をしたり、そのままくつろいだりすると暮らしにメリハリが生まれず、結果として、ついだらけてしまうという。
改善点としては、一つの部屋であっても細かく部屋の場所によって役割を切り分けるのが良いという。食事をする場所、寝る場所、着替える場所、くつろぐ場所、などと目的と役割を部屋の部分ごとに切り分けて生活してみよう。
改善ポイント②:寝たままテレビが見られる

「ベッドとテレビを平行に配置し、寝たままベッドが見られるようになっているのもよくないですね。目覚めたらとりあえずテレビをつけて、寝転がったまま1~2時間ぼーっと過ごしていると、ベッドに居座る習慣ができてしまいます」(すはら氏)
たしかに楽なこともあり、寝た状態でテレビが見られるように配置してしまいがちだ。しかし、すはら氏によると、ベッドの死角にテレビを配置し、とにかく一度ベッドから動かなくてはテレビが見られない状況を作るだけで、生活習慣はかなり変わってくるという。
改善ポイント③:椅子がなく床に座る

「イスがなく床に直に座るのも、あまりオススメしません。床に近いところに座ると立ち上がるのが億劫になりますし、一度そこに落ち着いてしまうと、床の周りに色んな生活用品が集まってきてしまいます」(すはら氏)
床に座る生活をしていると、立ち上がるのが面倒になるうえ、どんどん自分のいる床周辺にモノを置いてしまう。そして、あれこれダラダラしているうちに乱雑に散らかってしまう。結果として、ますます自堕落になってしまうのだ。
すはら氏によれば、作業をしたり食事をする場所は、コタツやローテーブルではなく、小さくてもいいので高さのあるデスクとイスを用意するのがいいという。
改善ポイント④:汚部屋である

「そもそも基本的に部屋が散らかっていると、時間の使い方から何から全てがルーズになっていきます」(すはら氏)
部屋が散らかっていると、どんどんルーズになってしまうのはわかるが、でも、どうしたらいいのだろう?
「まずは床にものを置かないことを心掛け、それができたら次は、テーブルなど平らな場所に飲みかけのペットボトルなどを放置しないようにしましょう。衣類も、そのへんに脱ぎっぱなしにしないこと。きちんと畳んで仕舞うのが面倒であれば、大きなカゴを用意し、とりあえずそこに投げ込んでおくだけでも構いません」(すはら氏)
とにかく、視覚的にだらしない雰囲気から脱却することが大事だということだ。
改善ポイント⑤:家具をギッチギチに詰め込んでいる

「家具がごちゃごちゃに配置されていると、スムーズな生活動線を妨げてしまいます。結果、動きたくなくなり、掃除も面倒になり、段々と活動が鈍ってしまうでしょう」(すはら氏)
家具の配置が良くないだけでもダラダラ自堕落生活につながってしまうという。なので、家具はできるだけ壁際などに一列に並べ、“部屋の真ん中は空けておく”ようにすることで、生活動線として動きやすくなり、視覚的にもスッキリして生活にメリハリが生まれるという。
[まとめ]ダラダラ部屋脱却のポイント5

ポイントをまとめると、
・部屋の各スペースの役割を細かく分けること
・テレビをベッドの死角に配置すること
・高さのある机と椅子を用意すること
・床で生活しない、床にモノを置かない
・生活動線を邪魔しないように家具を並べること
が大事だということだ。
「ここで着替える、ここで食事をする、ここでくつろぐ。ルールを決めたらその通りに動く。すると、生活のストーリーができていく。それを毎日積み重ねれば、規則正しい生活へとつながっていきます」(すはら氏)
部屋が狭くて生活スペースを切り分けることが難しいのであれば、たとえば、起床したらまずベッドをすっぽりカバーで覆い、枕ごと隠してしまったり、ベッドにクッションなどを置いてベッド感をなくし、昼間はソファとして使うのもいいという。
特にワンルームや1Kでは、ベッドの使い方一つでダラダラ生活に陥ってしまう。活動時間中はベッドとしての機能をいったんリセットし、活動スペースに切り替えるようにするのがポイントだ。
誰にも咎められることがない一人暮らしだからこそ、自らダラダラしないためのルール作り、予防線を張ることも重要。生活態度を改める第一歩として、まずはこれらを実践してみては?
文・写真=マエダトモユキ
※雑誌「CHINTAI」2018年1月24日発売号の特集は「不思議なくらい いい部屋が見つかる本」。こちらから購入できます(隔月24日発売)
https://www.chintai.net/magazine/