賃貸の「おとり物件」とは? 希望する物件が「おとり」でないか見極める方法

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賃貸の「おとり物件」とは? 希望する物件が「おとり」でないか見極める方法

賃貸物件を探していて、好条件の物件が「おとり物件(おとり広告)」ではないかと不安になったことはないだろうか。

今回は、おとり物件の定義や法律上の扱い、自分で見極める方法、見つけた際の相談先までを分かりやすく解説する。悪意なく掲載されてしまうケースもあるため、疑問があれば不動産会社や関係機関へ相談することが大切だ。見極めるポイントを押さえ、安心して部屋探しを進めよう。

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株式会社CHINTAIにおいて、不動産の広告掲載及び広告表示全般を審査・管轄する部門。CHINTAI掲載物件の独自調査等を行う一方で、不動産業界の動向や最新ルールのキャッチアップ及び啓発を行っている。景品表示法や宅地建物取引業法、不動産の公正競争規約等の関連法規を守り、CHINTAIが消費者に向けて正確で信頼性の高い情報を発信していくための活動に取り組んでいる。

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おとり物件(おとり広告)とは?

おとり物件(おとり広告とも呼ばれる)とは、実際には取引できない物件や条件を掲げて顧客を引きつける、不適切な広告のことを指す。目を引く好条件で消費者からの問合せや来店を促し、いざ連絡すると「その物件は決まってしまった」と別の物件を勧められる、といった形で表れることが多い。

不動産の表示に関する「公正競争規約(表示規約)」の第21条では、おとり物件を以下の3つの類型に分けて定めている。

  1. 架空の物件: 物件が存在しないため、実際には取引することができない物件
    好条件の架空の物件情報を広告掲載するなど
  2. 取引対象外の物件: 物件は存在するが、実際には取引の対象となり得ない物件
    すでに成約済の物件情報を広告掲載するなど
  3. 取引意思のない物件: 物件は存在するが、実際には取引する意思がない物件
    他の物件に誘導するために、紹介するつもりのない物件を掲載するなど

いずれも消費者を誤認させる広告として禁止されている。なお、不動産業界ではこうした物件を「釣り物件」「誇大広告」と呼ぶこともある。

そもそもの物件が存在しない場合はもちろんですが、物件が存在している場合でも、取引ができない情報を広告として掲載することは、おとり物件に該当します。

おとり物件は法律・規約で禁止されている

消費者の権利を守るため、おとり物件に対しては、行政と業界団体から強い歯止めがかけられている。
具体的には、複数の法律や規約によって厳重に禁止されているのだ。

  • 宅地建物取引業法(第32条:誇大広告等の禁止)
    契約する意思のない物件の広告や、実在しない物件の虚偽広告を禁じている。違反した場合、指示処分や業務停止処分、あるいは免許取消や罰則の対象となる
  • 不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法第5条第3号)
    「不動産のおとり広告に関する表示」に基づき、不当表示と認められた事業者は消費者庁長官から措置命令の対象となる
  • 不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約第21条)
    不動産公正取引協議会による警告や、違約金課徴の対象となる

悪意がなくても「おとり物件」に該当する?

消費者からすればデメリットしかないおとり物件だが、必ずしも悪意を持って掲載されたものだけではない。故意でなくても、結果的におとり物件に該当してしまうケースがある。

たとえば、情報の更新作業を忘れていたり、他の不動産会社・管理会社との情報共有が遅れたりすることで、成約済みとなった物件の広告が残ってしまうケースだ。国土交通省からの通知でも、「成約済みの物件を速やかに広告から削除しないことは、故意・過失を問わずおとり物件に該当する」とされている。

つまり、悪意の有無にかかわらず、掲載情報の管理・更新が適切に行われていないこと自体がルール違反となるのだ。

お部屋探しをされる消費者の方にとって、せっかく問合せや来店をしても「その物件が取引できないものだった」ということは、大きな不利益となってしまいます。業界としても適正な広告の掲載についてルールを定めているのです。

おとり物件かどうかを見極める方法

法律で禁止されていても、広告を一目見ただけでおとり物件かどうかを判断するのは難しい。問合せや来店の前に、自分でチェックできるポイントを押さえておこう。

相場とかけ離れた好条件に注意する

まず注意すべきは、周辺相場とかけ離れた好条件の物件だ。特別な理由もなく賃料が極端に安かったり、敷金・礼金がゼロに設定されていたりする物件は慎重に見極めたい。

また、条件の良い物件はすぐに入居者が決まってしまうため、市場に長く残らないのが一般的だ。著しく安いにもかかわらず長期間募集が続いている物件には注意しよう。

合理的な根拠なく、相場より安い賃料などの好条件を掲げて顧客を誘引する手口は、国土交通省も厳しく禁止しています。

物件情報・不動産会社の対応を確認する

物件情報そのものや、不動産会社の対応も重要なポイントとなる。以下のような特徴が見られる場合は注意が必要だ。

  • 住所や建物名の詳細(番地や部屋番号など)が記載されていない
  • 物件の画像がない、または他の物件の画像が使い回されている
  • 「未公開情報あり」などの言葉で別の物件へ誘導しようとする

あわせて、複数サイトで条件に食い違いがないか比較したり、問合せ時に成約状況を直球で確認したりすると良いだろう。

おとり物件を見つけたら|相談・通報先一覧

おとり物件の疑いがある場合や、実際に不利益を被った場合は、専用の窓口へ相談・通報ができる。まずは掲載先のポータルサイトや該当の不動産会社へ確認し、解決しない場合は状況に応じて以下の窓口を活用しよう。

相談・通報先連絡先・アクセス方法利用する場面・目的
掲載ポータルサイト・不動産会社各サイトの問合せ窓口まず掲載内容の事実関係を確認したいとき
消費者ホットライン188電話「188」(最寄りの消費生活センターへ接続)どこに相談すべきか分からないとき
消費者庁景品表示法違反被疑情報提供フォーム景表法違反として行政へ情報提供したいとき
免許権者(都道府県/地方整備局)各自治体・国交省地方整備局の宅建業窓口宅建業者への行政処分・監督を求めたいとき
不動産公正取引協議会各地区の協議会窓口表示規約違反として業界団体へ申し出たいとき

通報の際は、対象広告のURL、画面のスクリーンショット、不動産会社名、物件名などを手元に控えておくとスムーズだ。

よくある質問(FAQ)

Q. 「居住中」で内見できない物件は、おとり物件のリスクが高い?

A. 退去前で内見できないこと自体は珍しくないため、即座におとり物件とは断定できない。

判断のポイントは「現地確認や類似部屋の案内など、代替案を出してくれるか」「退去予定日や契約条件が明示されているか」だ。現地での外観確認すら拒否されたり、強引に別物件の来店契約を迫られたりする場合は、おとり物件を疑ったほうがよいだろう。

まとめ

「おとり物件(おとり広告)」とは、実際には取引できない物件や条件で顧客を引きつける不適切な広告のことであり、宅建業法や景品表示法などで厳格に禁止されている。故意ではない管理不足による掲載であっても違反に該当するため、相場から乖離した物件や不自然に情報が少ない物件には注意が必要だ。
違和感を覚えたら、しっかりと不動産会社に確認しつつ、窓口への相談も活用しよう。正しい知識を身につけ、納得のいくお部屋探しを実現してほしい。

私たちのように広告を管理しているポータルサイトでも、日々適正な広告が掲載されているかを抜き打ちで検査するなど、安全なサイト運営に努めています。掲載中の広告についての疑問・不安については、お問合せフォームからお知らせください。

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