大河ドラマ『麒麟がくる』第十三回あらすじ&イラストレポート【麒麟がきても、こなくても】
ファン目線で大河ドラマを楽しむイラスト連載!
毎週日曜放送のNHK大河ドラマ『麒麟がくる』を楽しむ、大河ドラマ追っかけレポート!
毎週金曜日、前の週のおさらいを兼ねてあらすじと感想をお送りする(以下、ネタバレを含みます)。
『麒麟がくる』第十三回「帰蝶のはかりごと」のあらすじ
爪に毒を塗られた鷹の事件により、土岐頼芸(尾美としのり)の排斥を唱える斎藤道三(本木雅弘)。
戦を起こしたくない十兵衛(長谷川博己)は道三のもとを訪れ、戦をやめてほしいと訴える。道三は「もともと戦のつもりはなかった」と語り、「穏便に」ことを進めると答える。
一方鷹狩りに出ようとしていた頼芸が異変を感じて鷹小屋を見ると、大切な鷹たちがすべて殺されていた。道三による報復だと察した頼芸は、慌てて美濃を逃げ出す。
父を裏切ってでも仕えようとしていた頼芸にあっさり置いていかれた高政(伊藤英明)は狼狽し、母・深芳野(南果歩)の前で道三を糾弾する。
駿河へと旅する東庵(堺正章)と駒(門脇麦)は、不思議な男に出会う。
木下藤吉郎(佐々木蔵之介)と名乗るその男は、立身出世を夢見て駿河へと向かっていた。
信秀の亡き後の尾張は、織田家内部でももめごとが絶えず、信長(染谷将太)は内外からの敵に囲まれていた。
道三からの文を受け取った帰蝶(川口春奈)は、信長に父が会いたがっていることを伝える。道三を敵に回す危険があると考えた帰蝶は、父に信長を認めさせ、四面楚歌の状況を打破する策を考える。
信秀のために傭兵を用立てていた太夫に、帰蝶は「精鋭を至急集めよ」と命じ、大量の砂金を目の前に投げ出す。
信長がどれほどの人間なのかを見極めようと、会談場所の手前で様子を見ていた道三と十兵衛。
「つまらない人間ならば即刻殺す」と話していた道三だったが、帰蝶の用意した大量の鉄砲隊と、最新の派手な衣装に身を包んだ信長の姿に圧倒される。
大河ドラマ追っかけレポート13(4/12放送回)

若き織田夫婦の天下取りプロジェクト
「斎藤家と織田家の和睦が反故となれば、私は帰らねばなりませぬぞ?」と言いながら茶を差し出す帰蝶、その手を取る信長。
どうやら信長は、人質として政略結婚したという間柄を超えて、すでに帰蝶に夢中なようす。
それに対し、帰蝶が信長を愛しているかはよくわからない。しかし、信長は天下を取る器だと信じている。「天下を取るという共同プロジェクトの同志」として見ているんじゃないかという気がする。恋愛ではなく、同志愛。
信長が織田の家督を継いだことで、二人の天下取りプロジェクトはようやく動き出したが、すでに行く手にたくさんの暗雲がたちこめている。家臣の死、織田の身内からの攻撃、今川の脅威、そしてマムシのごときしつこさで尾張を狙う、帰蝶の父・道三。
敵に囲まれている信長と帰蝶には、後ろ盾も味方もいない。
人望のなさが限界を迎える?マムシ道三
若い織田夫婦と違って、道三は年を重ねて経験が豊富。ずるがしこく、戦上手。
しかし人望と金がない。人望がないから誰も金を出してくれず、その分どんどんケチになり、また嫌われる、の無限ループ。
命からがら逃げ出した土岐頼芸には人望と金があったが、ずる賢さが道三よりわずかに下回った。そういう人だから高政をはじめとした人々に慕われてるのだろうけど、人望だけでは道三に勝つことはできなかった。
鷹の一羽一羽に名前をつけ、その絵を描き、死んだ彼らをを胸に抱いて泣きじゃくった土岐頼芸と、「穏やかに出て行ってもらう」手段が鷹の惨殺という道三。どっちの下につきたいかと言ったら、それは土岐だろう。
土岐が逃げ出したことで、道三の下にとどまるしかなくなった家臣たち、かなり気の毒である。みんなボスの道三が嫌いなことを隠してるけど隠しきれず、そのことをボスもよく知ってる。
もしこれが会社だったら、むちゃくちゃやりづらい。「俺が娘婿に毒茶飲ませたりするわけないじゃーん」と言うボスのジョークにどう返せばいいのか。「すでにやっとるがな!」とつっこむべきなのか。
でもだからと言って「嫌いでございます!」って本人にストレートに言っちゃう主人公十兵衛の素直さ、どうかと思う。あの場で槍で突き刺されたり、毒茶を飲まされたり、鉄砲で撃たれたりしなくてよかった。
このドラマ、「思ってることをストレートに言わない」「匂わす」「嘘をつく」人ばかりで、なんでも本当のことを言うのが十兵衛だけなのがおもしろい。物語の最後まで、彼はこのストレートさを持ち続けるのか。
持ているものを最大限使って勝つ、帰蝶のやり方
若い織田夫婦には後ろ盾や味方はいないけれど、海がある。道三が欲しくて欲しくて仕方ない、漁業と貿易によって大きな富をもたらす海。そして織田の財産。彼らの武器は、財力だ。
その金と、父から受け継いだずる賢さを最大限使い、信長は自分の“うつけ”ぶりをそのまま見せつける。
ケチケチと鉄砲を30挺用意しようとした道三と、どーんと300挺揃えた帰蝶。親娘の勝負、初回は帰蝶の勝ち。
さて、織田夫婦のプロジェクトの行方はどうなるのか。
そしてとうとう出てきた秀吉。主要人物がこれでほぼ揃って、来週がますます楽しみ。
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