【一人暮らしビギナー向け医療コラム】食中毒ってうつる?症状や原因って?予防と対策を医師が解説
一人暮らし初心者は要注意!料理や食事で気をつけたい食中毒
「病気になってしまったらどうしよう」というのは一人暮らしビギナーが抱える大きな不安の1つだろう。
特に一人暮らし初心者が気をつけるべきなのは「食中毒」!手料理が原因で感染してしまっては大変だ。
そんな一人暮らしビギナーのお悩みを少しでも解消するべく、Twitterで医療ニュースなどを発信して人気を博している医師のおると先生(@Ortho_FL)が医療コラムを連載中!
今回のテーマは「食中毒」。さっそくチェックしていこう。
そもそも食中毒とはどんな病気?症状や原因、潜伏期間は?
食中毒とは病気なの?
食中毒とは、食中毒の原因となる細菌やウイルスなどや、有害物質が含まれた食品を食べた時に生じる健康被害のことを言う。
一般的に細菌性のものは夏に多く、ウイルスによるものは冬に多い傾向にあり、冬のノロウイルスによる集団発生などは耳にしたことがある方も少なくないだろう。
感染経路としては、感染物を食べてしまうことだけではなく、種類によっては感染者の吐瀉物や便などからも二次感染する可能性があることに注意したい。
食中毒の症状って?
以下が代表的な食中毒の症状だ。一人暮らしにとってはなかなか辛いことが多い。
・腹痛
・下痢
・嘔吐
・発熱 など
症状が比較的軽い場合や発症する人が少ない場合には、風邪などの他の病気と勘違いしてしまうこともあり、食中毒と認識されずさらに被害が拡大したり、重症化してしまうこともある。
特に小児や高齢者などは注意を払う必要がある。

腹痛・下痢・嘔吐などが代表的な症状だ
料理初心者は特に気をつけたい食中毒。予防法は?
では食中毒を予防するには、どのようなことに注意すれば良いのだろうか?
家庭で食中毒を予防するには、食中毒の原因物質を付けない、増やさない、殺すと言うことが大切である。
食中毒の予防①:新鮮な食材を選び、保存に注意する
食品を購入する際は新鮮な物を買う、消費期限などを確認する、温度管理の必要な食品は購入後速やかに持ち帰り、冷蔵庫や冷凍庫に入れて保管するなどに留意しよう。
保管する際、肉や魚などはビニール袋などに個別に入れ、他の食品に肉汁などがかからないように気をつけ、食品を扱う前後には必ず手洗いを行うようにすべきである。
食中毒の予防②:キッチンや調理器具は常に清潔に
ゴミは溜めず、卓上用のタオルやふきんは清潔なものとこまめに交換し、包丁やまな板などは、肉や魚を切った後そのまま生食用のものを切ったりせずに、交換や洗浄することが重要である。
包丁、食器、まな板、ふきん、スポンジなどは、使った後すぐに洗剤と流水で良く洗い、洗浄後に熱湯をかけるのも有効である。
食中毒の予防③:調理は十分に加熱し、傷んだ食品は破棄する
加熱して調理する食品は十分に加熱を行うことで、殺菌などが可能となる。再加熱などをする際も、必ず十分に加熱を行うべきである。
保存しておいた食品の期限などが怪しいと感じたら、必ず食べずに破棄しよう。
また、外食などをする際は、生食を避けることなどが重要であると考える。

肉や魚を切った後のまな板はしっかり洗い、殺菌消毒を徹底しよう
食中毒の症状が出た時の対策って?他の人にうつるの?
もしも食中毒になってしまったかも?と言う場合どうすれば良いのだろうか?
そういった場合は、食事などは無理にとらず、水分を多めに摂取するようにする必要がある。下痢止めなどの市販薬は闇雲に使用しない方が良いであろう。
また前述した通り、吐瀉物や便などから他人に感染がうつってしまう可能性もあるため、これらの物の扱いには注意すべきである。
水分や食事などを食べてもすぐ嘔吐してしまうなど、口からの摂取ができないような時は点滴などの治療が必要になる場合も少なくない。まずは近隣の医療機関を速やかに受診するようにしよう。
食中毒になった時におすすめの食べ物や飲み物は?
もしも食中毒になってしまった時、飲み物や食べ物は何を選べば良いのだろうか?
口からの摂取がある程度可能な場合は、白湯やOS−1などの経口補水液などから摂取を始める必要がある。
これにより不足した水分と電解質を補うことができる。この場合は冷やしたものよりも常温〜加温したものの方が望ましい。

オーエスワン(OS-1)280mlx24本 経口補水液
¥3,118 (¥130/本) /大塚製薬
下痢、嘔吐が少し良くなったら、少量のスープなどから食事を試してみると良いだろう。負担がかかるため、くれぐれも脂っぽいものや消化に悪そうなものは食べないようにしたい。
まとめ:一人暮らしでできる食中毒対策のポイント
万全の食中毒対策で楽しい一人暮らしを!
一人暮らしの生活で重要なのは、病気になった時の対処ももちろんではあるが、まず病気にならないように予防するということである。
病気になると不安なだけではなく、やろうと思ったこともできないし、外にも出れず楽しい思いも基本的にはしないだろう。
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文=おると@整形外科医
フリーランス整形外科医。Twitter・YouTubeにて一般向けの医療啓蒙からネタまで取り扱っている。Twitterではフォロワー5万人越え、医師アカウントの影響力ランキング1位。YouTubeでは一般向けに分かりやすくかつ面白く病気に対する知識を発信している。
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