大河ドラマ『麒麟がくる』第四回あらすじ&イラストレポート【麒麟がきても、こなくても】
ファン目線で大河ドラマを楽しむイラスト連載!
大河ドラマ好きへ贈るイラスト連載。毎週日曜放送の『麒麟がくる』を楽しむ、大河ドラマ追っかけレポート!
毎週金曜日、前の週のおさらいを兼ねてあらすじと感想をお送りする(以下、ネタバレを含みます)。
『麒麟がくる』第四回「尾張潜入命令」のあらすじ
今川義元(片岡愛之助)との小豆坂の戦いで織田信秀(高橋克典)が重傷を負ったとの知らせが美濃に届く。正室である小見の方(片岡京子)の治療を終えて城を離れる東庵(堺 正章)に、次の行き先を問い詰める道三(本木雅弘)。
過去にすごろくで負けた借金を返すため尾張へ向かう予定だと答える東庵に、道三は信秀の容態を探るように命じる。何も知らない駒を人質にとられ、東庵は織田信秀のもとへと向かう。
東庵の後を追うことになった十兵衛(長谷川博己)と菊丸(岡村隆史)。兄弟の薬草売りに身をやつし、尾張に潜入した。
信秀に迎え入れられた東庵は、「美濃で道三に何をいわれた」と尋ねる信秀に「尾張の様子を探ってこいと言われた」と答える。
手筈どおりに東庵からの伝言を受け取るべく城を訪ねた十兵衛と菊丸には、人質として迎えられていた三河の若君・竹千代(後の徳川家康)との思わぬ出会いが。
追手を退けて戻った十兵衛から「信秀はもう手の施しようがない重傷である」という東庵の見立てを聞いた道三は喜ぶ。
一方、将軍家によって種子島で鉄砲がつくられていると聞かされ、十兵衛は鉄砲の研究に邁進する。
大河ドラマ追っかけレポート④(2/9放送回)

菊丸はスパイ? 別の顔が見え隠れする第四回
『麒麟がくる』が始まって1ヶ月。ここにきて「この人はこんな人だ」と思いこんでいた第一印象が揺らぐような展開になってきた。
「庶民の味方、腕はいいけれど商売気のない気のいい町医者」という印象だった東庵。
ところが道三から、彼が敵の織田信秀と旧知の仲という事実が突きつけられる。道三は東庵を信用せず、密かに身元を調べていたのだ(この疑り深さとしつこさと抜け目のなさ、さすがマムシである)。
追い詰められたと思われた東庵が、織田への借金を払えと要求するのには驚いた。家臣の十兵衛たちが凍りついたように動けないのに、道三と堂々と渡り合い、金を払わないなら言うことを聞かないぞ、さっさと首を撥ねろとたんかを切る東庵。どうみてもただの呑気な町医者ではない。
このくらい強気でないと、有力者たちの健康状態という大きな秘密を知って生き延びるのは難しいのか。
駒は「東庵先生はなんでも賭け事にしてしまう」と嘆いていたけれど、生き死にさえも一か八かの賭けとして楽しんでいるのか。
どちらにしても、のんびりした笑顔にだまされてはいけない。東庵、なかなか恐ろしい男である。
そしてもう一人、印象が揺らいできたのが三河の百姓を名乗る男・菊丸。
野盗に捕まっていたのを十兵衛に助けられ「母に、礼をしろと言われたから」とにこやかに明智庄に戻ってきた男……本当に名乗っている通りの百姓なのだろうか。
明智庄では総出で農作業している忙しい時期に、なぜ自分の畑から離れて旅していられるのか。薬草の知識や町の情報などはどこから得たのか。百姓なのになぜ三河の事情に詳しく、話す様子がやけに熱を帯びているのか。十兵衛と二人で織田の追っ手から逃げている時、石つぶてを投げて助けた者たちは誰か。
明智庄に行けと言った「母」は存在しているのだろうか……?
考えれば考えるほど、菊丸は誰かに命じられてやってきた「スパイ=乱破(らっぱ)」にしか見えなくなってきた。
菊丸と駒の二人は、この緊張感あるドラマの中で数少ない、十兵衛を笑顔にさせる癒しメンバーなので、できればこの勘がはずれてほしいのだが。
細かい仕草の中に矢傷の重篤さが見える信秀
そんな登場人物たちの別の顔が見えてきた第四回で、第一印象が全く変わらない織田信秀。
物事を深く考えない楽観的なところは最初から変わらず、(東庵の診立て通りなら)その性格が命取りになろうとしている。蹴鞠をしては水を飲み、双六をしながらも水気たっぷりの瓜を食べる様子は、毒矢により熱が出て喉が渇いているからだろう。自分の強さを疑わない彼は、身体の異変と命の危機に気づかない。
陰謀と裏切りだらけの道三や土岐家と対照的に、信秀のおおらかさがかなり好きだ。これで物語から消えてしまうならさみしい。
まさかのキュートな豆狸・竹千代
あ、もう一人「第一印象と違う人」がいた。のちに徳川家康となる少年、竹千代だ。
徳川家康と言えば「狸」。まずそう思ってしまうのは、今までの大河ドラマをはじめとする歴史ドラマで植え付けられた印象なのだが、今回出てきた将来家康となる竹千代は、狸といっても豆狸。
あまりにキュートで、この子が天下人になるとは信じられない。
この数十年後に、竹千代が伊賀越えという大変な目にあう大事件・本能寺の変を起こすのが、彼を軽々と抱きあげた十兵衛であるというおもしろさ。明智光秀の前半生がほとんどわかっていないからこそできる、想像力豊かな物語となっている。
今回心を通わせた彼らにこれから何が起きて本能寺まで進むことになるのか、ますますこのドラマの行く末が楽しみだ。
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