大河ドラマ『麒麟がくる』第三回あらすじ&イラストレポート【麒麟がきても、こなくても】
ファン目線で大河ドラマを楽しむイラスト連載!
大河ドラマ好きへ贈るイラスト連載。ファン目線で『麒麟がくる』を楽しむ、大河ドラマ追っかけレポート!
毎週金曜日、前の週のおさらいを兼ねてあらすじと感想をお送りする(以下、ネタバレを含みます)。
筆者コメント
「こんにちは。ドラマ好きのイラストレーター、渡辺裕子(わたなべひろこ)と申します。
歴史にはとんと疎く、明智光秀について知ってるのは本能寺の変くらい。歴史上の他の登場人物やできごとを知らないまま、普通のドラマを観るのと同じ視点で『麒麟がくる』をのんびり楽しみ、感想をイラストと共にお贈りします。どうぞよろしくお願いいたします」
『麒麟がくる』第三回「美濃の国」のあらすじ
父・道三(本木雅弘)によって夫が殺された帰蝶(川口春奈)。幼少期をすごした明智荘を訪れ、十兵衛(長谷川博己)と十兵衛の母・牧(石川さゆり)、駒(門脇 麦)とすごす。道三が守護である頼純を殺害したことは十兵衛も知っていたが、みな帰蝶への同情の思いが強いことを告げる。
土岐頼芸(尾美としのり)を次の守護にと考える道三。甥が毒殺され道三を警戒する頼芸は手を打とうとする。道三の嫡男・高政(伊藤英明)には、自分が実の父親であるかのようにほのめかし揺さぶりをかけた。高政の母・深芳野は過去に頼芸の愛妾であったことから、母に真実を問い詰める高政。
しかし頼芸と高政、深芳野のやりとりは、すでに道三の知るところであった。
鉄砲の仕組みを解き明かすことを命じられた十兵衛は、高政とともに銃の試し打ちに出掛ける。「父・道三には先がない」と話す高政に、共に国をまとめたいと請われ、「どうすれば麒麟がくる国になるかを語り合いたい」と答える十兵衛だった。
大河ドラマ追っかけレポート③(2/2放送回)

加納口の戦いと、土岐頼純の死から半年経った美濃。道三が頼純を毒殺したことは、家臣である十兵衛含めみんなが知っていた。
鷹とマムシの化かし合い
毒殺の真相が「公然の秘密」になった状況で、頼純の叔父・土岐頼芸(よりのり)に「甥を殺したな」とつっこまれた道三は「私が?!」と大げさに驚いてみせた。
「頼純は自ら毒を飲んだのだ」と嘘をつく道三。それが嘘だということを頼芸は知っていて、嘘だと知られていることを道三も知っている。
道三と頼芸。互いに嘘しか言わず、互いの嘘を暴かず、暗い笑顔で芝居を打ちながらプレッシャーをかけあう、じわじわとした緊張感が恐ろしい。
笑顔を見せ続けた道三がすっと無表情になり言い放った「操り人形に毒は盛りませぬ」。この言葉で見ているこちらも頼芸と一緒にひんやりと胃が冷たくなった。「言うことを聞かなければ、頼純と同じように殺すよ?」という、まぎれもない脅し。ひょっとしたら道三はいつも、あの袖の中あたりに毒を隠し持っているのかもしれない。いつでも噛みつく準備をしている、マムシのように。
これで頼芸は”名ばかりの守護”として美濃をおさめるしか道がなくなった。
戦国時代も”匂わせ”はしんどい
道三への反撃を企てる頼芸は、織田側に使いを出して美濃への攻撃を要請した。さらには道三の嫡男・高政(たかまさ)に「自分の父親は道三ではなく、頼芸なのでは」と疑惑を持たせる種を蒔く。道三の側室で高政の母・深芳野(みよしの)はもともと頼芸の愛妾だった。
真正面から道三にぶつからず、他の者たちを焚き付けてなんとかしようとする頼芸。わざわざ「元カノ」的立場の女性によろしく伝えてくれと言うところも含めて、ずるさばかりが目につく、あまり近づきになりたくないタイプである。
頼芸の庭には枝垂れ桜があったが、よく見ると深芳野の部屋の外にも同じ種類に見える枝垂れ桜。インスタグラムで匂わせ投稿するカップルのようで……あんまり友達にしたくない二人である。
頼芸が耳打ちした内容を知ってか知らずか、高政が深芳野を問い詰める場に笑顔で現れてみせる道三。前回の戦では「夫婦の閨(ねや)まで知っている」という言葉通り、織田信秀を調べ上げ、楽天的で詰めが甘い信秀の弱点を突いて勝ちをおさめた。土岐についても、すべてを把握し操ろうとしているのがよくわかる。
多方面に次々と手を打つ、”ずる賢い鷹”頼芸と、相手を知り尽くすことで打たれた手をつぶす、”恐ろしくしつこいマムシ”道三。この勝負どちらが勝ち、美濃の国の実権を握るのか……。
今川義元が出兵したという知らせに、嬉々として戦場に向かう織田信秀の”まっすぐさ”が、好ましく思えるほどのどろどろ回だった。
道三と頼芸の板挟みに悩む高政は、力になってほしいと十兵衛に頼む。十兵衛は承諾するものの、彼の望む「麒麟のくる国」とはどんな国なのか。初めて触った鉄砲でも正確に的を撃ち抜ける、その高い能力を誰を撃ち抜くために使うのか。
登場人物それぞれが望みや目的があって策略をめぐらしているのだが、主人公の十兵衛は自分の望みをはっきりとは語らない。
「明智庄が平和だったらいいな」くらいしか思っていないようにも見える。この物語で今のところいちばん行く末がわからず、これからの行動が読めないのは、十兵衛なのかもしれない。この若者が数十年後に織田信長を討つという大それた行動をとるまでに、いったいどんな気持ちの変化が起こるのだろうか。
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