同棲とルームシェアのいいとこ取り! プライベートを重視した二人暮らしの形

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積極的な自炊で、節約生活と健康の両方を手に入れる!

二人暮らしをきっかけに、井上さんは独身の頃に集めていた数千タイトルの漫画・アニメ・ゲームを処分した。曰く「コレクター生活はお金は絶対に貯まらないと実感したから」。代わりに木村さんから贈られたタブレットで漫画やゲームを楽しみ、飛躍的な省スペース化を図った。

お互い仕事を持ち働き盛りの二人なら、節約とは無縁の悠々自適な日々を送っているかと思いきや……積極的に自炊をし、野菜は必ず近所のおまけをしてくれる八百屋で購入する。井上さんに節約のポイントを聞くと、

「食材は常に冷蔵庫に常備して、自炊のハードルを下げること。その食材を計画的に使い、最後まで使い切ること。業者や宅配を頼らず、自分たちで安いものを調達すること。シソやネギ、バジルもベランダで育てる」と主婦レベルのリアルな話が飛び出した。同時に自炊が多くなったことで体調面も改善され、良いことづくしのようだ。

同棲カップル・井上さんと木村さん宅のキッチン
ファミリーでも暮らせそうな立派なキッチン。昔懐かしい瞬間湯沸かし器は「想像以上に便利で手放せなくなりそう」と木村さん
同棲カップル・井上さんと木村さん宅のベランダの植物
都心のベランダですくすくと育つバジルや花たち

「芸人時代の貧乏暮らしでお金の大切さが身に沁みています。無駄遣いを徹底的に省いたら外食費も捻出でき、周辺の美味しいお店を二人で探す楽しみもある。メリハリのある生活が仕事のやりがいにもつながります」(井上さん)

一方、12歳年下の遊びたい盛りなはずの木村さんは、「趣味はラジオを聴くことと散歩くらいで、お金がかからないんですが、定期や財布を落としたり、うっかりミスでお金がかかるタイプ」と自己分析する。

これもしっかり者の井上さんと一緒に住むことで、かなり改善されているのだそう。「一人暮らしの時は、寂しさからカフェや一人カラオケに行っていたけれど、それもなくなった」という。二人で一緒に住むことで無駄に流れ出ていたお金と時間を、今取り戻しているようだ。

ちなみに「家賃・光熱費を折半」「共用財布」「貯金」のために回収した以外のお金はどうしているのかというと……「それぞれが好きなことに、好きなように使う」のがルール。そしてその使途については一切関与しない。

「他人にはくだらなく見えることでも、本人にしかわからない価値が必ずある。二人暮らしはその自由を奪うものではない」(井上さん)

そんな強い哲学が、二人の根底には流れているようだ。

同棲カップル・井上さんと木村さん宅のテレビ台
テレビはリビングと木村さんの部屋に設置。お酒を飲みながら二人でビデオ鑑賞する時は木村さんの部屋に集合して楽しむ

広い部屋を広く使う!片付けが楽しくて帰りたくなる部屋へ

そんな二人の生活環境は、この部屋に移って格段にアップしたと口を揃える井上さんと木村さん。

「この部屋ではすっきりした暮らしをしようと、お互い引越し時に相当な量の荷物を処分しました。そのお陰で引越し代が格安になったという予想外のメリットも(笑)。狭い部屋に住んでいた時より掃除頻度が格段に増えたのは、この快適な暮らしをキープしたい気持ちが強いから」(木村さん)

しかし必要最小限の殺風景な暮らしをしている訳ではない。ダイニングテーブルや脱衣場には必ず季節の花が飾られ、玄関では熱帯魚が帰宅を出迎えてくれる。例えば花があれば、それを美しく見せようと周囲を片付けるようになる。すると自然と散らからない生活になり、潤いを中心に部屋が部屋らしく温かく変化するのだという。

同棲カップル・井上さんと木村さん宅に飾られた花
どちらともなく花を買ってきては飾る。「この部屋に来てから花のない生活は考えられない」というほど大切なアイテムになっている

以前の狭小ルームでは叶わなかった井上さん専用「コーヒーコーナー」もある。週末には自分で豆を挽き、ゆっくりコーヒーを淹れてのんびり二人で過ごす休日は何にも代えがたい。

同棲カップル・井上さんと木村さん宅のコーヒーコーナー
ちょっとしたカフェのように立派なコーヒーコーナー。趣味を諦めなくてもいい環境に引越して、充実の時間を手に入れた

「二人で住み始めたことで、“早く退社して一緒にご飯を食べよう”と仕事の効率もアップしました。家に帰ると部屋に電気がついていて、気心の知れた相手が迎えてくれるので、仕事のストレスも和らぐんです。防犯の意味でも女性にとっては二人暮らしのメリットは多いと思います」(木村さん)

家賃や生活費を折半できるという目に見えるメリットだけではない。二人だからこそ生まれる潤いや安らかな生活が、精神的な安定にもつながるというお手本だ。

最後に将来のことをたずねると、「結婚したら共用財布の枠を増やす、それくらいの変化しかないかも。お互いの趣味や行動を制限しないよう、それぞれの財布も残すつもりです」と井上さんは少々照れ臭そうに語ってくれた。

同棲カップル・井上さんと木村さん宅の靴棚
広い玄関を利用してブロックと天板で靴スペースも手作りした

これから二人暮らしをはじめるカップルへ「7つの知恵」

これから同棲を考えている人たちへのアドバイスを聞くと、次から次へとアドバイスが湧いて出てきた。ここでは特に役立ちそうな7つの知恵を授けてもらおう。

同棲の知恵1.二人に関係することは、必ず二人で決める

例えば「物件の検索をする」といった小さなことでも必ず二人で見るなど、お互い納得できない部分が出ないように、二人単位で動く。

同棲の知恵2.各自の部屋を持つ

プライバシーが守られてストレスを軽減できるうえ、気まずくなっても冷静になれる部屋があると短時間で解決する。

同棲の知恵3.「共用財布」以外のお金の使い方には干渉しない

それぞれ自由に使えるお金は確保しておく。相手が何に使っても、どんな趣味でも尊重する。

同棲の知恵4.相手への意見は我慢せず、でも感情的にはならないこと

「鍵のかけ忘れ」や「共用財布への入金忘れ」など、大切なことは我慢しないで必ず伝える。相手に理解してもらうため、感情は横に置いて冷静に。

同棲の知恵5.折半方法や家事分担などはおおらかに

突き詰めて考えすぎると、それがストレスの原因に。お金の回り方は大きく俯瞰的に捉えること。また家事は「やれる方がやる」が基本だが、女性荷重にならないように気をつける。(つまり男性がよく動くこと)

同棲の知恵6.快適な部屋づくりで前向きな節約を

家が不快だと外出が増え、結果無駄遣いが増える。「家にいたい」と思える環境づくりが節約につながり、本当に使いたいところにお金を使える。

同棲の知恵7.「ありがとう」は毎日言い過ぎるほど言う

できていないことを指摘し合う回数より、感謝の言葉が多ければギスギスしない。「ありがとう」は人間関係の円滑油と心得る。

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文・写真=元井朋子

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