犬と猫、一緒に飼える?愛犬・愛猫と暮らす一人暮らし中の男性にペット可物件探しから共生のコツを聞いた
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愛さえあれば辛くない!「ペットが主役」の幸せ賃貸生活

出会ってから12年の月日が経つというNさんと愛犬のポンちゃん。もはや人生の相棒といっていいほど、かけがえのない存在だ。
昔から動物好きで最近新たに猫も迎えた彼に、部屋探しや犬・猫との共生のポイントなどを聞いてみた。
プロフィール
名前:Nさん
年齢:30代
性別:男性
職業:会社員
飼い主歴:12年
愛犬のプロフィール

名前:ポン(12歳・メス)
品種:チン
性格:人懐っこい
物件情報

所在地:東京都足立区
居住人数:1人と2匹(犬1匹、猫1匹)
家賃:73,000円(管理費込)
間取り:1K(約25㎡)
築年数:約3年
ペットにかかる費用
月々の飼育費用:犬:約4,000円、猫:約6,000円(エサ・ペットシーツ他)
初期費用:犬:約32,000円、猫:約55,000円(ワクチン、ゲージ、ベッド他)
ペット可物件探しのコツは「愛犬が主役」という意識
ペットショップで出会った瞬間、ポンちゃんのクリッとした瞳に吸い込まれたというNさん。一般的にペットショップで人気なのは生後3ヶ月まで。しかしポンちゃんは生後6ヶ月だったにもかかわらず、他の子犬たちを尻目にNさんの心を鷲掴みにした。以来12年、Nさんとポンちゃんは一緒に暮らしている。
約3年前に蒲田から現在の北千住の住まいに引越したというNさんに部屋探しのコツを聞くと、「主役は愛犬だという意識が大切」とのこと。
「ペット可物件は数が少ないんですよ。立地や設備などの条件面が自分の理想通りで、しかもペット可物件なんて幸運はそうそうありません。だから自分の条件は『これだけは譲れない』という最低条件だけにして、その中にあるペット可物件から『選ぶ』くらいの感覚がちょうどいいと思います」(Nさん)
Nさんの場合、最寄り駅にはこだわらず通勤1時間圏内とし、家賃と築年数、広さの条件を加えてペット可物件を検索。その中で比較検討し、現在の住まいを「選んだ」そう。一方、足洗い場など愛犬用設備の有無は気にしなかった。
「そこまで条件を絞り込むと、本当に数が少なくなります。ポンは小型犬ですし、独立洗面台があれば抱きかかえて足を洗えますから」(Nさん)

足洗い場だけではない。たとえばフローリングは犬にとって滑りやすく腰に負担がかかるというデメリットがあるが、Nさんのように床にコルク製のマットを敷くことで簡単かつリーズナブルに解消できる。工夫次第で愛犬と一緒に暮らせる部屋作りはできそうだ。

犬と猫を一緒に飼うためのコツとは?
そんなNさん宅に、今年のゴールデンウィークからブリティッシュショートヘアの愛猫、ピノくんが加わった。もともと猫も好きだったNさんは、ポンちゃん同様ペットショップで一目惚れ。とはいえ犬と猫を共生させるのは難しくないのだろうか。
「2匹が興奮して互いを傷つけないよう、いきなり会わせず、じっくり慣れさせていくよう気を配りました。最初はポンのケージに目隠しをして、互いが見えないようにしました。次に目隠しを取りますがポンはケージに入れたまま。さらに私がいる時だけケージから出し、注意深く2匹を接触させて……という具合に、少しずつ慣れさせていきました」(Nさん)

またペットを飼うにはある程度の出費への備えも重要だ。日々のエサ代などに加え、病気になった際や定期検診などの診療代が必要になる。しかもポンちゃんは噛み癖があり、今までにケータイは4台、パソコンも液晶部分を噛まれて1台壊されたという。
「ポンは汚すのも得意で(笑)。何だかんだで、この12年間の被害総額は100万円くらいかも」(Nさん)

それでもNさんは、ポンちゃんとピノくんとの暮らしを選んだことを少しも後悔していないという。
「きっとペットは子どもと同じなんだと思います。ただ、人間の子どもと違い、ある意味成長しないところが良いのかもしれません。ポンはいつまで経っても帰宅すれば無邪気に喜んでくれるし、冬は私が寝ようとするとそばに来て、一緒に寝ようと催促するし(笑)」(Nさん)
いつまでも甘えん坊なポンちゃん。帰宅してそんなポンちゃんの瞳に見つめられたら、どんな疲れも一瞬で吹き飛んでしまうだろう。

文=籠島康弘(ぴえいる工場)
写真=阿部昌也
※「CHINTAI2018年9月号」の記事をWEB用に再編集し掲載しています
